目次
- 導入
- 5G NR UE-gNB無線インターフェースの全体的なアーキテクチャ
- 物理層(PHY)
-
データリンク層(レイヤー2)
4.1. MAC(Medium Access Control)層
4.2. RLC(Radio Link Control)層
4.3. PDCP(Packet Data Convergence Protocol)層
4.4. SDAP(Service Data Adaptation Protocol)層 -
ネットワーク層(レイヤー3)の詳細
5.1. RRC(Radio Resource Control)層
5.2. NAS(Non-Access Stratum)層 -
高性能・高機能な機能の影響
6.1. キャリアアグリゲーション(CA)
6.2. デュアルコネクティビティ(DC)
6.3. ネットワークスライシング
6.4. 遅延削減と高信頼性を実現するための技術(URLLC)
6.5. 大規模接続をサポートするための技術(mMTC) -
一般的な大規模モバイルキャリアによる実装と最適化
7.1. 展開モード - 結論
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- 引用文献
1. 導入
第5世代移動体通信システム(5G)New Radio(NR)技術は、高速データレート、低遅延、大規模接続といった主要な性能指標(KPI)を達成することを目指しています [1]。5Gは、LTEと比較して20倍高いデータレートと大幅に短い遅延を実現することを目標としています [1]。国際電気通信連合無線通信部門(ITU-R)は、高度モバイルブロードバンド(eMBB)、超高信頼性・低遅延通信(URLLC)、および大量マシンタイプ通信(mMTC)の3つの主要なアプリケーション領域を定義しています [3]。
無線アクセスネットワーク(RAN)におけるすべての通信の基盤として、ユーザー機器(UE)とgNodeB(gNB)間のインターフェース(NR-Uu)は非常に重要です [2]。この無線インターフェースは「NR-Uu」と名付けられています [2]。本レポートでは、プロトコルスタックレイヤー(PHY、MAC、RLC、PDCP、SDAP、RRC、NAS)や、キャリアアグリゲーション(CA)、デュアルコネクティビティ(DC)、ネットワークスライシング、URLLC、mMTCなどの高度な機能の影響を含め、このインターフェースの主要な側面について議論します。本稿の範囲は、5G NR技術の深い理解を求める技術専門家やエンジニアを対象としています。
2. 5G NR UE-gNB無線インターフェースの全体的なアーキテクチャ
3GPPによって定義された最新の5G NRアーキテクチャの概要を以下に示します [1]。3GPPは、無線インターフェースだけでなく、すべてのプロトコルとネットワークインターフェースを定義しています [2]。5G NR gNBは、柔軟なアーキテクチャを導入しています [8]。主な構成要素は、UE、NG-RAN(gNB)、および5Gコア(5GC)です [2]。gNBは、F1インターフェースで接続されたgNB中央ユニット(gNB-CU)と1つ以上のgNB分散ユニット(gNB-DU)に分割できます [2]。
5Gでは、制御プレーン(C-Plane)とユーザープレーン(U-Plane)の概念があり、無線インターフェース(NR-Uu)上でそれぞれのプロトコルスタックが動作します [6]。NR無線プロトコルスタックは、シグナリング(Cプレーン)とユーザーデータ(Uプレーン)に応じて2つの異なるスタックを持っています [6]。両プレーンに共通する下位レイヤーは、PHY、MAC、RLC、PDCPです [6]。Uプレーンでは、PDCPの上にSDAPがあります [6]。Cプレーンでは、PDCPの上にRRCとNASがあります [6]。制御プレーンとユーザープレーンを分離することで、独立したスケーリングと最適化が可能になります。各プレーンのプロトコルスタックを理解することは、UE-gNBインターフェースにおける機能と相互作用を分析する上で不可欠です。CU-DU分割によって導入された柔軟性により、さまざまな展開シナリオが可能になり、特に遅延とバックホール容量に関するインターフェース要件に影響を与えます。
3. 物理層(PHY)
5G NR物理層は、400 MHzから100 GHzまでの広範な周波数帯域で動作するように設計されています [2]。ただし、免許帯域は600 MHzから39 GHzの範囲です [2]。地上展開の場合、主に3つの周波数範囲が特定されています。1 GHz未満の低帯域は、伝搬特性が優れており、通常は農村部での展開など、広いエリアをカバーすることを目的としています。この範囲の単一キャリアの最大帯域幅は100 MHzです [2]。1〜6 GHzの中帯域は、都市部または郊外環境での5G展開を対象としています。低帯域と同様に、ここでも最大帯域幅は100 MHzです [2]。6 GHzを超える高帯域は、最大100 GHzまで拡張され、伝搬特性は劣りますが、ユーザーへのより高い帯域幅が可能になり、キャリアあたり最大400 MHzの帯域幅があります。これは、高密度都市環境での「ホットスポット」タイプのカバレッジを意図しています [1]。
変調方式に関しては、NRはダウンリンク(ネットワークからユーザー機器)にサイクリックプレフィックス(CP)付き直交周波数分割多重(OFDM)を使用します [2]。アップリンク(ユーザー機器からネットワーク)には、OFDMとDFT-s-OFDM(離散フーリエ変換拡散OFDM)の両方を使用できます [2]。DFT-s-OFDMは、アップリンクカバレッジの改善に優れていますが、ピーク対平均電力比(PAPR)が低く、単層伝送に限定されます [2]。5G NRは、QPSK(4位相偏移変調)、16QAM(16値直交振幅変調)、64QAM(64値直交振幅変調)、256QAM(256値直交振幅変調)などの変調方式をサポートしています [12]。可変サブキャリア間隔(ヌメロロジー)は、5Gの重要な機能です [11]。
多重化方式としては、時分割複信(TDD)と周波数分割複信(FDD)が5G NRで使用されます [1]。低周波数帯域はFDDを使用することが多く、高周波数帯域はTDDを使用することが多いです [15]。
多入力多出力(MIMO)技術は、送信機と受信機の両方で複数のアンテナを使用し、無線リンクの品質、スループット、および容量を向上させます [1]。MIMOは、空間ダイバーシティと空間多重化と呼ばれる技術を使用して、独立して符号化された複数のデータ信号(「ストリーム」と呼ばれる)を、同じ時間間隔と周波数リソースを再利用して送信します [17]。マルチユーザーMIMO(MU-MIMO)では、送信機は同じ時間と周波数リソースを使用して、異なるストリームを異なるユーザーに同時に送信し、ネットワーク容量を増やします [17]。5G NRでは、3GPPリリース15で32個のアンテナ(32x32 MIMO)が指定されており、将来のリリースでは64個以上に増える予定です [17]。このMIMOアンテナサイズの拡大が、Massive MIMOという用語につながりました [17]。Massive MIMOは、空間ダイバーシティ、空間多重化、およびビームフォーミングの3つの主要な概念に基づいています [17]。5Gデバイスは、デフォルトで4x4 MIMOをサポートする必要があります [20]。
ビームフォーミング技術は、特に高周波数帯域において、信号品質とカバレッジを向上させる上で重要です [2]。ビームフォーミングは、すべての方向に信号をブロードキャストする従来のアンテナとは異なり、特定のユーザーまたはデバイスに向けてエネルギーを集中させます [9]。これは、減衰と遮断の影響を受けやすいミリ波またはmmWave帯域(24〜100 GHz)で特に有効です [21]。ビームフォーミングは、複数のアンテナを使用して信号の方向を制御し、各アンテナからの信号の位相と振幅を調整することにより、結合された信号を狭いビームに集中させることができます [21]。ビームフォーミングは、アナログ、デジタル、またはハイブリッドのいずれかになります [21]。ビームフォーミングは、信号強度を高め、干渉を減らし、ネットワーク効率を向上させます [21]。
5G NRのPHY層は、以前の世代よりもはるかに柔軟で複雑です。広範な周波数帯域により、オペレーターはさまざまなユースケースや環境に合わせて展開を調整できます。OFDMの採用はスペクトル効率を提供し、MIMOとビームフォーミングは5Gに必要な高データレートとカバレッジを実現するために不可欠です。ヌメロロジーの柔軟性により、低遅延アプリケーションを含むさまざまなサービス向けに最適化できます。
4. データリンク層(レイヤー2)
4.1. MAC(Medium Access Control)層
5G NR MAC層は、スケジューリング、HARQによるエラー訂正、およびランダムアクセス手順を含むいくつかの主要な機能を実行します [6]。
スケジューリングメカニズムは、ダウンリンク(DL)およびアップリンク(UL)リソースの両方の割り当てを管理します。ネットワークは、UL許可をダウンリンク制御情報(DCI)の形式で送信することにより、ULデータ伝送をスケジュールします [24]。ネットワークは、DCIスケジューリングを使用してDLデータ転送もスケジュールします(暗黙的に示唆されています)[24]。MAC層は、スケジューリング情報のレポート処理も行います [24]。さらに、スケジューリングオーバーヘッドを削減するために、セミパーシステントスケジューリング(SPS)をサポートしています [24]。
ハイブリッド自動再送要求(HARQ)プロセスは、エラー訂正を担当します [24]。このプロセスにより、受信側は誤って受信したデータパケットの再送信を要求できます [24]。物理層は、このMAC層機能をサポートするためにHARQフィードバックのシグナリングを提供します [24]。
ランダムアクセス手順は、ユーザー機器(UE)が最初にネットワークに接続するために不可欠です [24]。この手順により、UEは初期アップリンク許可を取得し、ネットワークと同期できます [24]。これは、UEが初めて通信する場合でも、アイドル状態から復帰する場合でも、5Gネットワークと通信しようとするときにUEが実行する最初のステップです [24]。
NR MAC層は、無線リソースの割り当て(スケジューリング)を管理し、HARQを通じて信頼性の高いデータ配信を保証し、ランダムアクセス手順を通じて初期接続プロセスを処理します。これらの機能は、5Gネットワークにおける効率的で信頼性の高い通信に不可欠です。スケジューリングの柔軟性は、5Gにおける多様なQoS要件とトラフィックパターンをサポートする上で非常に重要です。
このシーケンス図には以下の要素が含まれています:
1.ランダムアクセス手順
- UEの初期接続またはアイドル状態からの復帰プロセス
- PRACH信号からContention Resolutionまでの4ステップ手順
- UEとNWの同期確立
2.スケジューリング
- DLスケジューリング: DCIを使用したDLデータ転送のスケジューリング
- ULスケジューリング: BSR、UL Grant、ULデータ転送の流れ
- SPS: セミパーシステントスケジューリングによるオーバーヘッド削減
3.HARQによるエラー訂正
- DL/UL両方向のHARQプロセス
- ACK/NACKフィードバックによる再送制御
- 物理層によるHARQシグナリングサポート
このシーケンス図は、実際の5G NR通信における典型的な動作フローを表現しており、MAC層の各機能がどのように連携して動作するかを示しています。
4.2. RLC(Radio Link Control)層
RLC層は、透過モード(TM)、非確認モード(UM)、および確認モード(AM)の3つの動作モードで動作します [6]。
- 透過モード(TM): RLCヘッダーがなく、送信側でのみバッファリングが行われ、セグメンテーション/リアセンブリ、フィードバック(ACK/NACK)はありません [29]。TMモードは、BCCH、PCCH、CCCHで使用されます [29]。音声伝送に適しています [30]。
- 非確認モード(UM): RLCヘッダーがあり、送信側と受信側の両方でバッファリングが行われ、セグメンテーション/リアセンブリは行われますが、フィードバックはありません(ACK/NACK)[29]。UMモードは、DTCHで使用されます(UMまたはAMのいずれかになります)[29]。ストリーミングに適しています [30]。
- 確認モード(AM): RLCヘッダーがあり、送信側と受信側の両方でバッファリングが行われ、セグメンテーション/リアセンブリが行われ、フィードバック(ACK/NACK)があります [29]。AMモードは、DCCHおよびDTCHで使用されます(UMまたはAMのいずれかになります)[29]。ARQを通じてエラー訂正を提供します [30]。
各モードに関連するデータ転送および再送信メカニズムは次のとおりです。TMモードは基本的にバイパスされ、再送信はありません [31]。UMモードは配信を保証しません [30]。AMモードは、再送信により信頼性の高いデータ転送を提供します [29]。
RLC層は、サービス要件に応じて異なるレベルの信頼性と機能を提供します。RLCモードの選択は、データ伝送のオーバーヘッドと遅延に影響を与えます。AMモードは、シグナリングや特定のユーザーデータに対して信頼性の高いデータ転送に不可欠ですが、UMモードとTMモードは、重要度の低いデータに対してオーバーヘッドを低く抑えることができます。
このシーケンス図には以下の要素が含まれています:
1.Transparent Mode (TM)
- BCCH、PCCH、CCCHチャネルで使用
- RLCヘッダーなし
- 送信側のみでバッファリング
- セグメンテーション/リアセンブリなし
- フィードバック(ACK/NACK)なし
- 音声伝送に適している
2.Unacknowledged Mode (UM)
- DTCHチャネルで使用
- RLCヘッダーあり
- 送信側・受信側両方でバッファリング
- セグメンテーション/リアセンブリあり
- フィードバック(ACK/NACK)なし
- ストリーミングアプリケーションに適している
3.Acknowledged Mode (AM)
- DCCHおよびDTCHチャネルで使用
- RLCヘッダーあり(シーケンス番号付き)
- 送信側・受信側両方でバッファリング
- セグメンテーション/リアセンブリあり
- ARQフィードバック(ACK/NACK)あり
- エラー訂正機能を提供
各モードの特徴と動作の違いが明確に示されており、実際の5G NR通信における典型的なRLC層の動作フローを表現しています。
4.3. PDCP(Packet Data Convergence Protocol)層
PDCP層は、特にロバストヘッダー圧縮(ROHC)などのヘッダー圧縮技術を提供します [6]。ROHCは、特に小さなパケットの場合に、オーバーヘッドを削減するためにIPヘッダーを圧縮します [32]。これは、ユーザープレーンデータに適用されます [32]。
PDCP層は、データセキュリティのための暗号化および復号化プロセスも実行します [6]。これには、ユーザープレーンデータと制御プレーンデータの両方の暗号化と復号化が含まれます。制御プレーンデータには、整合性保護と検証も提供されます [6]。
無線ベアラの管理はPDCP層の重要な機能です [32]。PDCPは、順序どおりの配信と重複検出のためにPDCPシーケンス番号(SN)を維持します。ユーザープレーンの場合、適切なUPFへのユーザーデータルーティングも処理します [6]。さらに、タイマーベースのSDU破棄、スプリットベアラ、ルーティング、および重複がサポートされています [32]。
PDCPは、無線インターフェースを介したデータ伝送の効率とセキュリティを最適化する上で重要な役割を果たします。ヘッダー圧縮は帯域幅の使用量を削減し、暗号化と整合性保護はデータの機密性と整合性を保証します。シーケンス番号付けと重複検出メカニズムは、信頼性の高いデータ配信に貢献します。
1.ヘッダー圧縮(ROHC: Robust Header Compression)
目的: 特に小さなパケットでIPヘッダーのオーバーヘッドを削減
適用対象: U-Plane(ユーザプレーン)データ
処理フロー:
アップリンク: UE PDCPでIPヘッダーを圧縮 → gNB PDCPで展開
ダウンリンク: gNB PDCPでIPヘッダーを圧縮 → UE PDCPで展開
PDCP SN(シーケンス番号)も同時に付与される
2.セキュリティ機能
U-Planeデータ: 暗号化・復号化のみ
C-Planeデータ: 暗号化・復号化 + 整合性保護・検証
処理順序: 整合性保護 → 暗号化 → PDCP SN付与(送信側)
検証順序: 復号化 → 整合性検証 → 順序確認(受信側)
3.無線ベアラ管理
シーケンス番号(SN)管理
順序配信: PDCP SNに基づいてパケットを正しい順序で配信
重複検出: 同じSNのパケットを検出して破棄
例: SN=100,102,101,101の受信 → 100,101,102の順序で配信、重複分を破棄
タイマーベースSDU破棄
PDCP SDUに対して破棄タイマーを設定
ネットワーク輻輳などでタイマーが満了した場合、SDUを破棄
遅延に敏感なアプリケーションのQoS要件を満たすため
4.スプリットベアラとルーティング
スプリットベアラサポート: 1つのデータフローを複数の経路に分割
QoSフロー管理: SDAP層と連携してQoSフローを適切なDRB(Data Radio Bearer)にマッピング
ルーティング: プライマリパスとセカンダリパスへの適切なルーティング
信頼性向上: 複数経路による冗長性でスループットと信頼性を向上
5.SDAP層との連携
QoSフロー管理: QFI(QoS Flow Identifier)を用いたQoSフローの識別
マッピング: QoSフローから無線ベアラへのマッピング
UPFルーティング: gNB側でUPF(User Plane Function)への適切なルーティング
4.4. SDAP(Service Data Adaptation Protocol)層
SDAP層は、ユーザープレーンにおいて、QoSフローから無線ベアラへのマッピングを主に担当します [6]。これにより、さまざまな種類のトラフィックが要求されるQoSを受け取ることが保証されます [6]。SDAPは、QoSフローを管理するために5Gで導入されました [25]。
SDAPは、ダウンリンクQoSマッピングをUEが観察し、同じルールをアップリンクに適用するリフレクティブQoSをサポートしています [25]。SDAPヘッダーには、QoSフローID(QFI)が含まれています [25]。SDAP層は、スタンドアロン(SA)5Gネットワークにのみ存在します [25]。
SDAPは、エンドツーエンドのQoS管理を可能にする5Gの重要な革新です。QoSフローを無線ベアラにマッピングすることにより、ネットワークはサービス要件に基づいてトラフィックを優先順位付けおよび差別化できます。これは、さまざまなQoSニーズを持つ多様な5Gユースケースをサポートするために不可欠です。
このシーケンス図は、SDAP層の主要な機能を示しています:
1.QoSフローから無線ベアラへのマッピング: 異なるQoS要件を持つトラフィックを適切なDRBにマッピング
2.QFI(QoS Flow Identifier)管理: SDAPヘッダーにQFIを含めてQoSフローを識別
3.リフレクティブQoS: UEがダウンリンクでQoSマッピングを観察し、同じルールをアップリンクに適用
4.複数QoSフローの管理:
- 高優先度(URLLC用)
- 中優先度(eMBB用)
- 低優先度(ベストエフォート用)
5.E2E QoS管理: サービス要件に基づいたトラフィックの優先順位付けと差別化
この図は、SDAP層がSA 5Gネットワークにおいて多様な5Gユースケースをサポートするための重要な革新であることを表現しています。
5. ネットワーク層(レイヤー3)の詳細
5.1. RRC(Radio Resource Control)層
RRC層は、接続の確立と解放の手順を詳細に規定しています [6]。UEはRRCSetupRequestで接続を開始し、gNBはRRCSetupで応答します [35]。RRC層は、初期設定、認証、承認、および切断を処理します [28]。障害発生後に再接続するためのRRC接続再確立手順も含まれています [36]。
無線リソース管理メカニズムには、割り当てと割り当て解除が含まれます。RRC層は、無線ベアラ制御、無線アドミッション制御、およびリソースの動的割り当て(スケジューリング)を担当します [7]。下位レイヤーの構成も行います [6]。
モビリティ管理手順には、ハンドオーバーやセル再選択などがあります。RRC層は、セルハンドオーバーを管理します [28]。RRC_IDLEおよびRRC_INACTIVE状態では、UEはセル選択および再選択のために信号品質(RSRP、RSRQ)を監視します [37]。モビリティロバストネス最適化(MRO)は、ハンドオーバー性能を向上させます [38]。
測定制御および報告メカニズムもRRC層によって管理されます。RRCは測定構成を管理します [39]。UEはダウンリンク信号を測定し、ネットワークはアップリンク信号を測定します [39]。周波数内、周波数間、およびRAT間の測定が構成されます [39]。報告は、定期的またはイベントトリガーのいずれかになります [39]。
RRC層は、UEとネットワーク間の接続を管理する無線インターフェースのシグナリングの要です。初期接続設定からモビリティ管理、リソース割り当てまで、シームレスで効率的なユーザーエクスペリエンスを保証します。測定制御の複雑さは、ネットワークが変化する無線条件やユーザーのモビリティに動的に適応する必要性を反映しています。
このシーケンス図は、RRC層の主要な機能を包括的に示しています:
- RRC接続確立: RRCSetupRequest/RRCSetupによる初期接続手順
- 認証・承認: SecurityModeCommandによるセキュリティコンテキスト確立
- 無線ベアラ制御: DRBの設定とPDCP/RLC/MACパラメータの構成
- 測定制御: 周波数内・周波数間・RAT間測定の設定
- 測定報告: 定期的およびイベントトリガー報告メカニズム
- ハンドオーバー管理: 測定結果に基づくハンドオーバー実行とMRO
- RRC接続再確立: 障害後の接続回復手順
- RRC接続解放: リソース解放とRRC_IDLE状態への移行
この図は、RRC層が無線インターフェースのシグナリング要として、初期接続からモビリティ管理、リソース割り当てまでシームレスなユーザーエクスペリエンスを保証する様子を詳細に表現しています。
5.2. NAS(Non-Access Stratum)層
NAS層は、登録や位置更新などのモビリティ管理手順を処理します [6]。ネットワーク登録、認証、セキュリティ、およびモビリティ管理を扱います [9]。登録プロセスはLTEアタッチに似ています [42]。これには、登録要求、認証、セキュリティ設定、登録受け入れが含まれます [35]。CM-IDLE状態での接続確立には、サービス要求手順が使用されます [44]。位置更新手順は、モビリティ管理に含まれます(暗黙的に)。
セッション管理手順は、PDUセッションの確立と管理に焦点を当てています。NAS層は、UEとデータネットワーク間の論理接続であるPDUセッションを管理します [47]。これはLTEのPDNセットアップと同等です [48]。PDUセッション確立要求と受け入れが含まれます [35]。さまざまなPDUセッションタイプ(IPv4、IPv6、イーサネット、非構造化)がサポートされています [47]。5GSM(5Gセッション管理)は、すべてのPDUセッション手順を処理します [49]。
NAS層はRANの上に位置し、UEとコアネットワーク間のシグナリングを処理します。ユーザー認証、異なるトラッキングエリア間のモビリティ、およびデータ接続のためのPDUセッションの確立と維持などの重要な側面を管理します。NASをRRCから分離することで、アクセスネットワークとコアネットワーク間の柔軟性と独立性が向上します。
6. 高性能・高機能な機能の影響
6.1. キャリアアグリゲーション(CA)
異なる周波数帯域の複数のキャリア(コンポーネントキャリア)をアグリゲートする方法は、UE-gNBインターフェースに影響を与えます [7]。キャリアアグリゲーションは、より高いピークデータレートと増加したセルカバレッジのために複数の周波数帯域を結合します [14]。これは、5Gでマルチギガビット速度を達成するための主要な技術です [15]。高データレートの地理的な可用性を向上させることができます [15]。1つのキャリアがプライマリコンポーネントキャリア(PCC)として機能し、他はセカンダリコンポーネントキャリア(SCC)として機能します [14]。すべてのアップリンクデータと制御/ユーザーデータはPCC上にあります [14]。アグリゲートされたキャリアを構成および管理するために、UEとgNB間の調整が必要です。キャリアアグリゲーションは、5Gの高性能機能の基礎です。UEとgNBが複数の周波数帯域を同時に利用できるようにすることで、利用可能な帯域幅が大幅に増加し、特に帯域幅を大量に消費するアプリケーションで、より高いデータレートと向上したユーザーエクスペリエンスにつながります。
6.2. デュアルコネクティビティ(DC)
2つの異なるgNB(またはEN-DCではeNBとgNB)への同時接続がインターフェースにどのように影響するかを説明します [1]。デュアルコネクティビティにより、UEは2つの異なるNRセル(gNB)に同時に接続できます(NR-DC)[52]。gNB(5G)とeNB(LTE)(EN-DC、MR-DC)の両方への接続も可能です [1]。マスターノード(MN)とセカンダリノード(SN)があります [1]。複数のセルからのリソースを利用することにより、スループット、遅延、および信頼性が向上します。MNが全体的なRRC状態を維持するスプリットコントロールプレーンがあります [52]。UEとセカンダリノード間のシグナリングはSRB3を介して行われます [53]。デュアルコネクティビティは、複数の基地局のリソースをUEが活用できるようにすることで、ネットワークのパフォーマンスと堅牢性を向上させます。これは、高い信頼性または異なるネットワークレイヤーや周波数間のシームレスなモビリティを必要とするシナリオで特に有益です。
6.3. ネットワークスライシング
ネットワークスライシングが、多様なサービス要件をサポートするためにUE-gNBインターフェースでどのように実装されるかについて説明します [7]。ネットワークスライシングにより、複数の論理ネットワーク(スライス)が同じ物理インフラストラクチャ上で同時に動作できます [57]。各スライスは、特定のサービス要件(eMBB、URLLC、mMTC)に合わせて調整できます [3]。UEは、登録中に特定のスライス(NSSAI)を要求します [42]。AMFとNSSFは、UEを適切なスライスに割り当てるために連携します [57]。PDUセッションは特定のスライスにマッピングされます [57]。PDUセッション内のQoSフローは、スライスに関連付けることができます [57]。ネットワークスライシングは、特定のサービス要件に合わせて仮想化されたエンドツーエンドネットワークを作成できる5Gの主要なアーキテクチャ機能です。UE-gNBインターフェースでは、これはUEが異なるスライスを要求および割り当てられる機能として現れ、使用されているサービスに基づいてトラフィックの差別化された処理が可能になります。
6.4. 遅延削減と高信頼性を実現するための技術(URLLC)
超高信頼性・低遅延通信(URLLC)を達成するために重要なUE-gNBインターフェースの特定の側面を特定します [2]。目標の信頼性は最大 $10^{-6}$、遅延は0.5〜1 msです [63]。パケットおよびフレーム構造、スケジューリングスキーム、および信頼性技術を含む、無線インターフェースの変更が必要です [62]。主な課題には、処理遅延、プロトコル遅延、および無線遅延が含まれます [63]。
短い伝送時間間隔(TTI)、グラントフリートランスミッション、および冗長化メカニズムなどの技術について説明します。プロトコル遅延を削減するための短いTTI(スロット期間)[63]。低遅延構成では、FR1(6 GHz未満)で最小0.25 msのスロット期間が必要です [63]。スケジューリングオーバーヘッドを削減するためのグラントフリートランスミッション(暗黙的に示唆されています)。信頼性を高めるためのマルチスロット繰り返しとPDCP重複 [63]。スペクトル効率の低いMCS/CQIテーブル [63]。URLLCの達成には、UE-gNBインターフェースを含む、通信パス全体の慎重な最適化が必要です。短いTTI、効率的なスケジューリング、およびPHY層と上位層での冗長化メカニズムは、ミッションクリティカルなアプリケーションの厳格な遅延と信頼性の要件を満たすために不可欠です。
6.5. 大規模接続をサポートするための技術(mMTC)
大量マシンタイプ通信(mMTC)で多数のデバイスのサポートを可能にするインターフェースの側面について説明します [2]。mMTCは、多数の低複雑性IoTデバイス間の通信をサポートすることに重点を置いています [64]。低レートでアップリンク中心の伝送と小さなパケットデータが優先されます [3]。目標の接続密度は1 km$^2$あたり$10^6$デバイスです [7]。
電力効率の高い伝送やランダムアクセス最適化などの技術について説明します。IoTデバイスのバッテリー寿命を延ばすには、電力効率の高い伝送が不可欠です [7]。多数のデバイスが同時に接続を試みるのを処理するためのランダムアクセス最適化 [3]。低複雑性と低消費電力のためのRedCap(Reduced Capability)デバイス [60]。mMTCで多数のIoTデバイスをサポートするには、eMBBやURLLCとは異なる最適化が必要です。焦点は、エネルギー効率、高密度の接続の処理、およびアップリンクヘビートラフィックパターンの管理です。省電力モードや最適化されたランダムアクセス手順などの技術が不可欠です。
7. 一般的な大規模モバイルキャリアによる実装と最適化
主要なモバイルキャリア(例えば、ベライゾン、T-Mobile、AT&T、ボーダフォン、チャイナモバイル、NTTドコモ)の5G NR展開と最適化に関する具体的な事例と技術文書を探ります [56]。
- ベライゾン: 5G展開の初期段階をリードし、5Gウルトラワイドバンドの要としてミリ波(FR2)を使用しています [68]。低帯域および中帯域スペクトルでダイナミックスペクトル共有(DSS)を使用しています [61]。ネットワーク設計の中心要素としてセキュリティに重点を置いています [59]。ネットワーク仮想化(ネットワークスライシング)を活用しています [59]。当初はノンスタンドアロン(NSA)5Gを展開し、スタンドアロン(SA)に移行しています [59]。
- T-Mobile: スタンドアロン(SA)アーキテクチャに基づく全国的な5G Advancedネットワークを構築しました [60]。より高速な速度のためにキャリアアグリゲーションを利用しています [50]。特定のイベントでネットワークスライシングを成功裏に使用しました [60]。ネットワーク最適化のために省電力機能とAI/MLに重点を置いています [60]。2.5 GHzおよびミリ波スペクトルを使用したウルトラキャパシティ5G、および600 MHzを使用した拡張レンジ5Gを展開しています [16]。
- AT&T: SAエコシステムの準備を進めることに重点を置いています [51]。米国で最初の5G SAアップリンク2キャリアアグリゲーションデータコールを完了しました [51]。低帯域(n5)と中帯域(n77)スペクトルをアグリゲートしています [51]。低帯域、中帯域、および高帯域スペクトルで5G New Radio Dual Connectivity(NR-DC)を有効にしています [51]。初期の5G実装ではミリ波を使用していました [72]。
- ボーダフォン: オーストラリアの選択された地域で5Gネットワークを展開し、カバレッジを拡大しています [73]。より高速な速度、増加した容量、およびより低い遅延に重点を置いています [73]。インドでの5G機器の納入のためにノキアと協力しています [74]。5Gネットワークのエネルギー消費を削減するためにAIを使用しています [75]。初期の5G NR標準化に参加しました [76]。
- チャイナモバイル: 多数の5G基地局を追加し、すべての地級市と県級都市部をカバーしています [67]。デュアルギガビットネットワーク(5Gとギガビット光)に重点を置いています [67]。5G軽量(RedCap)イノベーションデモンストレーション都市を立ち上げました [67]。ZTEおよびクアルコムとの5G相互運用性テストを完了しました [77]。ファーウェイおよびインテルと5G IODTで協力しています [78]。
- NTTドコモ: 2020年3月に5G商用サービスを開始しました [23]。サブ6 GHz(3.7 GHz、4.5 GHz)およびミリ波(28 GHz)帯域を利用しています [23]。当初はノンスタンドアロン(NSA)を使用していましたが、2022年8月にスタンドアロン(SA)を開始しました [23]。5G NR用のセントラルユニット(CU)とラジオユニット(RU)を開発しました [23]。SA展開における4Gエリアと5Gエリア間のモビリティのために、EPCとの相互接続に重点を置いています [54]。
これらのキャリアが直面する独自の展開戦略や課題を強調します。ベライゾンの高密度都市部における高容量のためのミリ波への早期の注力、T-Mobileの迅速な全国SA展開、AT&Tのアップリンクとダウンリンクの速度向上のためのキャリアアグリゲーションとデュアルコネクティビティへの注力、異なる地域におけるスペクトルの利用可能性と展開に関連する課題、NSAからSAへの移行戦略などです。主要キャリアの展開戦略を検討することで、5G NR UE-gNBインターフェースの理論的な側面に貴重な現実世界のコンテキストが提供されます。スペクトルの保有状況、ネットワークインフラストラクチャ、およびターゲットユースケースに基づいて、さまざまなオペレーターが採用した多様なアプローチが浮き彫りになります。スペクトルの制限やSAへの移行など、これらのキャリアが直面する課題は、高性能5Gネットワークの展開と最適化の複雑さを浮き彫りにしています。
7.1. 展開モード
説明 | 主な利点 | このモードを使用しているキャリアの例 |
---|---|---|
ノンスタンドアロン(NSA) | LTE制御プレーンに依存 | より迅速な初期展開 |
スタンドアロン(SA) | 5Gコアを備えた独立した5Gネットワーク | 低遅延、完全な5G機能 |
ダイナミックスペクトル共有(DSS) | LTEと5G間でスペクトルを共有 | 既存のスペクトルの効率的な使用 |
8. 結論
本レポートでは、5G NR UE-gNBインターフェースの主要な詳細を概説し、各レイヤーの重要性と高度な機能の影響を再確認しました。この重要なインターフェースの進化と将来のトレンドに関する結論として、5G-Advancedの継続的な開発や6G技術の探求などが挙げられます [7]。5G Advanced(リリース18)は、組み込みのAIと自動化によってネットワークを強化する予定です [11]。2030年以降の6Gプロトコルスタックのビューと考察に関する研究が進行中です [81]。結論として、UE-gNBインターフェースは、5Gエコシステム全体において中心的な役割を果たしており、新興技術やアプリケーションの要求を満たすために継続的に進化していくことが予想されます。
9. 関連記事
10. 引用文献
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