Open DMX USB コントローラ
概要
DMX512(https://ja.wikipedia.org/wiki/DMX512-A )の電気的な規格はEIA-485(RS485)(https://ja.wikipedia.org/wiki/EIA-485 )の規格と同じなので、USB⇒RS485のコンバータを使って安価にOpen DMX-USBコントローラを作ることができます。
元の記事は「DIY USB DMX Interface for under $10」(https://stevenbreuls.com/2013/05/diy-usb-dmx-dongle-interface-for-under-10/ )でこれを参考に作成しました。同様な記事を参考文献にも示しておきます。
なお、このOpen DMX USBインターフェイスはオーストラリアの照明機器メーカのENTTECで作られましたが、オープン・ソース・ハードウェア(GPLv2)となっているので、誰でも作成することができます。
製作
【基板の購入】
2017.07.27 Amazonで中国製のHiLetgo USB to RS485 FT232RL インターフェイスを 299円で購入
※(基板の特徴)基板上にはFTDI社のFT232チップとMAX485が搭載されており、USB信号をFT232でシリアル変換してTTL出力し、それをMAX485でEIA-485(RS485)の信号に変換している。
【実装写真】
100均で買ったプラスチックの箱に、USBの穴とキャノンの穴をあけました。 基板上のRS485圧着端子が邪魔なので、はんだを外して直接キャノンコネクタと接続しています。 また、基板にネジ穴がなく固定できないため、木片にスリットを入れてはさんでいます。
【 デバイスドライバーのインストール】
※Win10では、ドライバーが自動的に当たったので、下記のドライバーソフトのWin10ではインストール操作は不要である。(2019.7.6確認)
(まだ基板をPCに接続しないでください!)
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管理者権限でPCにログオンして、D2XXのデバイスドライバーをFTDI社のここ(http://www.ftdichip.com/Drivers/D2XX.htm )からdownloadします。
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少し下に次のような表が見えるので、各自の環境にあったドライバーをクリックしてdownloadします。 (画面は2017年10月)
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downloadしたファイルは圧縮したzipなので、「すべて解凍」します。
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パソコンのUSBにこの基板を接続します。
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パソコンが、「新しいハードが見つかりました」とメッセージを出し、ソフトウェアのインストールを要求する画面が現れます。
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「一覧または特定の場所からインストールする」を選び、「次へ」を押します。
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「次の場所を含める」を選び、「参照」で先ほど解凍したCDM2.12.20のフォルダを指定します。
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ソフトウェアのインストールが始まります。
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ソフトウェアのインストールが終了すると、もう一度「新しいハードが見つかりました」と表示されるので2つ目のデバイスドライバを先ほどと同じようにインストールします。
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スタート⇒設定⇒デバイス⇒デバイスドライバでcomポートにUSB Serial portが新しくできていることを確認します(ポート番号はパソコンによって異なります)。
内臓EEPROMデータの書き換え
そのままではOpen USB-DMXとしてはうまく動かないので、FTDI社の書き込みソフトを使って内部データの一部を書き換えます。
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ここ(http://www.ftdichip.com/Support/Utilities.htmv ) から書き込みソフトの FT_PROGを探し、downloadする。
2018.3.17現在、FT_Prog_v3.6.88.402Installer.exe(1.5MB)を downloadします。
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クリックしてインストールします。
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インターフェイス基板をUSBで接続します。
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デバイスが表示されるので Hardware Specific →IO Controlsで でI/O Pinを表示させます。
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変更したデータをDEVICES→Program または Ctrl+P で書き込みます。
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基板とPCのUSB接続ケーブルを外します。
動作確認できたソフト(Windows10)
・DMX512Light Control (http://dmx512.svetla.org/download/LightControl.zip )
特徴:無料で512チャンネルを使えるDMXコントローラソフトで、サイトからdownloadして解凍したDMX512LightControl.exeをクリックして起動すると、図のように上下2つのパネルでA,B2つのシーンを手動または自動で切り替えできるコンソールが表示される。
操作:上部のシーンAのスライダーを上下に動かすと、そのチャンネルの灯体が点灯する。
下部のシーンBのスライダーも設定して、右側の「Auto」をクリックするとシーンがA⇒B、B⇒Aと変わる。その時、右上のFade Time(秒)を増やしていくとゆっくりとシーンがA⇒B、B⇒Aと変わる。
右下のMasterは全体の光量を調整できる。
チャンネルは一番下のDMX Blockのスライダを右に動かすと16個ずつずれて次のブロックのチャンネルを制御できる。
・QLC+ (http://www.qlcplus.org/ )
特徴:日本語環境で動く、インストールが必要(19MB)。
1)+を押して灯体の種類を選択
2)入力/出力設定で、DMX USBとして自動で認識されるのを確認。
3)シンプル卓を選択し、スライダを動かす。
参考文献
・Open DMX USB 作ってみる? - 電装工芸工作日記 (http://www.densokogei.jp/diarypro/diary.cgi?no=1469 )
・Open DMX USB 互換品を700円以内で手に入れる方法 (http://lightingkizai.blog.fc2.com/blog-entry-186.html )
・QLC+ : macOS SierraでUSB-DMXインターフェイスを使えるようにしてみた
(https://qiita.com/ttatsf/items/85f31cd5bb636ab8b224 )
・Open DMX USB をMac OSX (10.11.6) Resolume Arena 5 で有効にする方法(http://www.flightgraf.com/news/398/ )