はじめに
こんにちは。Rails中心で開発しているWebエンジニアです。
2025年5月まで1年間育休を取り、その期間中に情報処理安全確保支援士試験(通称セキスペ)を受験しました。
勉強期間は約2ヶ月半、育児の合間を縫って1〜2時間/日の勉強を続け、午前II:96点、午後:93点という成績を収めることができました。
午後90点台は全国で6人だけということで、結果的に全国上位1桁のスコアとなりました。
スコア | 分布 |
---|---|
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ただし、「気合い入れすぎてやりすぎたかも…」という反省も含めて、今回の体験と勉強法を共有します。
なぜセキスペを受けたのか?
- スキルアップ目的。セキュリティ知識はどの会社でも必要だと思った
- 情報系学部出身ではなかったんので、基本から体系的に押さえておきたかった
- 応用情報(2024年10月合格)の延長線として、高度も1個ぐらい持っておくか、ぐらいの感じ
使用した教材
書籍
- 『令和07年 春期・秋期 情報処理安全確保支援士 合格教本』
- 『2025 情報処理安全確保支援士「専門知識+午後問題」の重点対策』
- 『うかる! 情報処理安全確保支援士 午後問題集』(村山直紀)
Web・動画教材
その他
- ChatGPT
- わからない用語・概念を対話的に深掘り
- 自作単語メモ
- 試験前の思い出し訓練用
学習スケジュールの全体像
月 | 内容 |
---|---|
2月 | 午前II対策(過去問道場)+用語・選択肢の調査、動画視聴で広く理解 |
3月 | 『合格教本』を読破 → 『重点対策』で午後演習スタート |
4月 | 『重点対策』の続き → 『うかる!』で解答パターンをおさえる |
全体的に「科学的根拠に基づく最高の勉強法」の考え方に沿って、思い出す訓練を重視しました。
といっても知らなかった単語やわからなかった問題のページをメモしておいて、たまに見返して思い出せなかったらまた調べる、ぐらいの感じです。
まさるの勉強部屋の各単元10分ぐらいの動画がコンパクトにまとまっていて良かったのでそこから始めてもいいかも。
午前IIの対策
- 過去問道場ですべての問題を解く。30問/dayで750問ぐらい?
- そのままやると重複ありになってしまうので設定した方がいい
- 選択肢の用語もすべて潰す勢いで調べ、ChatGPTでコンテキストと理解度チェック
- 単語は都度メモし、翌日の勉強開始時に思い出せなければ再調査
本番では7~8割が過去問だったので過去問やるだけでここは合格点が取れると思います。
結果的には1ミス(96点)でした。ここにはそれほど時間をかけなくていいです。
午後試験の対策
- 『重点対策』を単元別に前から順番に解いていった
- 制限時間の半分ぐらいの時間で解いて解説読む時間を長めに取る
- 追加の問題も載ってはいるが、解説がないのであまりタイパはよくなさそうでほぼ手をつけなかった
- ある程度解いて知識が付いたら、『うかる!』で解答のパターンを覚える
- 午後はこれが一番大事かも。同じ問題はほぼ出ませんが思考パターンそのものは頻出でした
試験直前の1週間
- 自作の単語メモを見て思い出す訓練
- 新しい問題を解くより、記述・用語の曖昧さを潰す
試験当日
- 初の高度試験でちょっと緊張したが、時間的には余裕あり。見直しもできた
- 午後は「CVE・脆弱性系のガチセキュリティ問題」は避け、Web/アプリ寄りの設問を選択
- 「80点は超えたかな〜?」くらいの感触だったが、各社が出してる解答速報とはズレもありソワソワ
実際のスコアと感想
試験区分 | 得点 |
---|---|
午前II | 96点 |
午後 | 93点 |
- 午後90〜100点台の受験者はわずか6人だったようなのでちょっと嬉しい
- 「ここまでやる必要あったのか…?」という虚無感はある
- 合格証に順位が載るわけでもないのでもっと他の勉強時間に当てられたかも、という気持ちも強い
合格できた要因
- 応用情報の直後だったので知識の地続き感があった
- 徳丸本を結構前に読んでいた
- 勉強そのもののやり方を変えた
これから受験する人へ
- 国が「登録セキスペ」を増やそうとしており、合格率も高めの今がチャンスかも
- 資格自体の価値はちょっと下がり気味だが、今後「中小N人以上でセキスペ1人以上」みたいな制度が来たら一気に価値出そう
- 「資格なんて意味ない」はほぼ真だが、ウダウダ悩むぐらいなら2ヶ月で取って、次に進んだ方が早い
おわりに
高得点をとったからといってセキュリティ関係の職につけるほどの知識があるかと言われればそうでもなく…。登録も別に得がないのでしません。
ただ、キャリアの土台に「セキュリティ」を置いておくという判断は、どの分野でやっていくにせよ無駄にはならないと思います。
転職などのとき、セキュリティに何の関心もなさそうで不安、みたいな足切りは避けられるかも。
これから受験する人の参考になれば幸いです!