概要

SparkleはオープンソースのmacOSアプリケーション用アップデート・フレームワークです。
今回更新用のファイルをGitHubに置くという想定で導入してみようと思います。

参考

公式のチュートリアル通りに進めます。
- https://sparkle-project.org/documentation/
今更ながら、アップデートの処理に Sparkleを導入
- 参考になります。ただし当時とクラス名などが変わっているので注意。
MacApp用アップデート管理システムSparkleの使い方
バージョン表記諸々の話。
- XcodeProjectのバージョン情報管理
- iOSアプリのバージョン番号とビルド番号を設定
最近Swift Package Managerで管理できるようになりました。

オープンソースのmacOSアプリケーション用アップデート・フレームワーク「Sparkle 2.0.0」がリリース。
v1.25.0-rc1から進められていたSwift Package Managerでの管理も可能になっている

GitHub

今回記事で作成したものをGitHubに配置しています。
- https://github.com/pommdau/SparkleDemoWithSPM

実装

SandBoxの解除

今回Sandboxは解除する前提で進めます。

Swift Packager Managerでの導入

下記の通り、Swift Package ManagerでSparkleをインポート
- https://sparkle-project.org/documentation/

StoryBoardで設定画面の作成

更新確認ボタンの作成

Objectを追加。

ObjectのクラスをSPUStandardUpdaterControllerに設定。

ボタンのアクションにcheckForUpdates:を設定。

ボタンを押してアクションの紐付けを確認します。
- まだ更新の設定をしていないので当然エラーが表示されますがOKです。

自動更新の有無のチェックボックスの作成

CotEditorのような自動的にアップデートを確認のチェックボックスを実装します。

下記のEnable automatic checkingを参照し、下図の通り設定。
- https://sparkle-project.org/documentation/preferences-ui/
- 他にも例えば更新確認の間隔も設定できたりするので、その際は上記URLを参照。
チェック状態はライブラリ側で管理してくれているらしく、アプリケーション側で気にする必要はないようです。

Spackle用の秘密鍵・公開鍵の作成

sparkle-project/Sparkle: Releasesから下記をダウンロード。
秘密鍵・公開鍵作成をするためのスクリプトなどが含まれています。

解答したフォルダ内の./bin/generate_keysを実行。
公開鍵がコンソール上に表示されるので控えておきます。

また同時に秘密鍵がKeyChainに登録されています。
PCを移行する際は./bin/generate_keys -x private-key-fileと./bin/generate_keys -f private-key-fileでそれぞれエクスポート・インポートする。

公開鍵をInfo.plistのSUPublicEDKeyのキーとして記載します。

appcast.xmlのURLの紐付け

今回、更新情報を記載するファイルappcast.xmlは下記に配置します。

URLとしては以下の通り。

https://raw.githubusercontent.com/pommdau/SparkleDemoWithSPM/main/appcast.xml

このURLをInfo.plistにSUFeedURLをキーとして記載します。

更新用アプリケーションのビルドとdmgの作成

更新用のアプリケーションとして、適当にバージョンを上げてビルド。

dmgの作成。

hdiutil create -srcfolder "${source_folder_name}" -format UDZO -fs HFS+ \
  -volname "${dmg_folder_name}" "${dmg_folder_name}.dmg"

(e.g.)
ikeh@HIROKInoMacBook-Pro SparkleDemoWithSPM_GitHub % cd /Users/ikeh/Programming/Swift/SparkleDemoWithSPM_GitHub/TempForUpdateProgram
ikeh@HIROKInoMacBook-Pro TempForUpdateProgram % hdiutil create -srcfolder "SparkleDemoWithSPM.app" -format UDZO -fs HFS+ \
  -volname "SparkleDemoWithSPM" "SparkleDemoWithSPM_2.0.0.0.dmg"
...............................
created: /Users/ikeh/Programming/Swift/SparkleDemoWithSPM_GitHub/TempForUpdateProgram/SparkleDemoWithSPM_2.0.0.0.dmg

appcast.xmlのコンテンツ作成

dmgの配置したフォルダを対象に./bin/generate_appcastを実行すると、そのフォルダにappcast.xmlが作成される。

./bin/generate_appcast /path/to/your/updates_folder/

(e.g.)
/Users/ikeh/Programming/Swift/SparkleDemoWithSPM/From_GitHub/Sparkle-2.0.0/bin/generate_appcast /Users/ikeh/Programming/Swift/SparkleDemoWithSPM_GitHub/TempForUpdateProgram
Wrote 1 new update and updated 0 existing updates

appcast.xmlの中身は例えば以下の通り。

<?xml version="1.0" standalone="yes"?>
<rss xmlns:sparkle="http://www.andymatuschak.org/xml-namespaces/sparkle" version="2.0">
    <channel>
        <title>SparkleDemoWithSPM</title>
        <item>
            <title>2.0.0</title>
            <pubDate>Fri, 31 Dec 2021 17:02:05 +0900</pubDate>
            <sparkle:version>2.0.0.0</sparkle:version>
            <sparkle:shortVersionString>2.0.0</sparkle:shortVersionString>
            <sparkle:minimumSystemVersion>12.1</sparkle:minimumSystemVersion>
            <enclosure url="https://raw.githubusercontent.com/pommdau/SparkleDemoWithSPM/main/SparkleDemoWithSPM_2.0.0.0.dmg" length="1280118" type="application/octet-stream" sparkle:edSignature="WTsROa2mMSWXpnTXaFredBaYgPXPVaYYDXBx98jNnvpVBN9WyAD0feCPH+AXrsUfpnM9Keevy18LPyTQ6Xe6Bg=="/>
        </item>
    </channel>
</rss>

下記に更新対象のdmgが置かれているURLが記載されており、デフォルトではappcast.xmlと同じ階層が指定されるみたいです。

<enclosure url="https://raw.githubusercontent.com/pommdau/SparkleDemoWithSPM/main/SparkleDemoWithSPM_2.0.0.0.dmg" length="1280118" type="application/octet-stream" sparkle:edSignature="WTsROa2mMSWXpnTXaFredBaYgPXPVaYYDXBx98jNnvpVBN9WyAD0feCPH+AXrsUfpnM9Keevy18LPyTQ6Xe6Bg=="/>

今回はcoteditor.github.io/appcast.xmlを参考に、Releaseにdmgを置いてこれを更新対象としたい。

appcast.xmlのURLを上記のものに置き換えます。

-<enclosure url="https://raw.githubusercontent.com/pommdau/SparkleDemoWithSPM/main/SparkleDemoWithSPM_2.0.0.0.dmg" length="1280118" type="application/octet-stream" sparkle:edSignature="WTsROa2mMSWXpnTXaFredBaYgPXPVaYYDXBx98jNnvpVBN9WyAD0feCPH+AXrsUfpnM9Keevy18LPyTQ6Xe6Bg=="/>
+<enclosure url="https://github.com/pommdau/SparkleDemoWithSPM/releases/download/2.0.0/SparkleDemoWithSPM_2.0.0.dmg" length="1280118" type="application/octet-stream" sparkle:edSignature="WTsROa2mMSWXpnTXaFredBaYgPXPVaYYDXBx98jNnvpVBN9WyAD0feCPH+AXrsUfpnM9Keevy18LPyTQ6Xe6Bg=="/>

更新したappcast.xmlをGitHubにPushして準備完了。

動作確認

Check for UPdates...を選択。

アップデートがある旨の通知。

ちゃんと更新されていることがわかります！

改善点

公開用リポジトリ名はCotEditorに倣ってsparkle-demo-with-spm.github.ioのようにしたらいいのかなと思います。
- github.ioを使ってMySiteを作ろう
- 後々こんな感じで管理もできるのがいいと思います。
またappcast.xmlのURLをいちいちGitHubのReleasesに書き換えるのが面倒なので、いい方法を考えたい所です。