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1970年代、パーソナルコンピューターの黎明期には、ビジネスがスタートする際にありがちな課題や出来事がたくさんありました。


1970年代といえば、もうかなり昔に感じますよね。時代の空気を感じてもらうために、その頃の出来事をいくつか並べてみました。


さて、その時代に登場した「最初のパーソナルコンピューター」ともいわれるのが、このAltair8800です。
これは完成品です。ディスプレイやキーボード別売りとかじゃないです。最初からこの形。まだ周辺機器メーカーなんて存在しませんでした。売り出したのがこの時ですから。
表示はランプの点灯と消灯だけ。2進数での情報表示です。
入力もスイッチのオンオフだけで行い、これも2進数。かなりシンプルですね。
ヒットしたおかげで周辺機器も少しずつ増えて、操作も少し楽になったようです。


この時点で、既にCPUはIntel製。OSは付属していませんでしたが、MicrosoftがBASICというプログラミング環境を開発し、これが大ヒットしました。パーソナルコンピューターの歴史は、実は最初からIntelとMicrosoftのタッグで始まっていたんです。驚きですよね。


さて。少し時代を遡って、1972年に「パーソナルコンピューター」について書かれた論文があります。著者はアラン・ケイ、そのタイトルは「A Personal Computer for Children of All Ages(あらゆる年齢の子供たちのためのパーソナルコンピューター)」です。


その論文の中で提案されているデバイスは、見た目がiPadそっくりです。


見た目だけでなく、スペックも非常に似ています。

  • 9インチ×12インチ(約23cm×30cm)
  • 512×512ピクセルの画面
  • ウィンドウを使ったGUI
  • タッチパネル
  • マルチフォント
  • 仮想キーボード
  • オブジェクト指向のAPIを持つOS

もう、iPadのデザインがここですでに完成しているような印象を受けますよね。


これが単なる偶然の一致ではないことは、スティーブ・ジョブズの行動からも分かります。彼はこの論文の7年後、アラン・ケイが働いていた研究所に多額の出資をし、研究所を訪れています。この論文を参考にしていたことは間違いないでしょう。


この論文やその後の研究成果は、当時としては非常に先進的なもので、パーソナルコンピューターに与えた影響は計り知れません。現実がこのアイデアに追いついたのは、iPadが発売された2007年、なんと35年後のことでした。


ここから学べるのは、新しい技術や発明が世に出る時、よく見られるパターンです。現実の技術を超えたビジョンを描く人がいて、それを少しずつ実現する人がいる。理想と現実が徐々に歩み寄り、最終的に理想が現実となるのです。これはパーソナルコンピューターに限った話ではなく、他の分野でも見かける現象です。

新しいプロダクトの開発に挑む皆さん、ぜひこの流れを頭の片隅に置いておきましょう。

(編集協力:ChatGPT 4o様)
(当記事はZennにもマルチポストされます)
Zenn
(スライド全体はこちら)
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