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心の健康とストレスへの対処アプローチについて

Last updated at Posted at 2025-02-26

・多くの悩みの原因は「人間関係」にある?

「人の悩みの多くは、人間関係が原因である。」

上記の言葉は、アドラー心理学で紹介されている悩み・ストレスの原因の本質を現した一文です。
今回の記事のキーワードでもあります。
詳細については、記事の後半にて解説します。


皆さん最近、仕事やプライベートはどうですか?
たまには自分の好きなことを楽しんで、しっかりリフレッシュできてますか?
心の健康は、普通ぐらいには保てていますか?

もし、普通未満だなと思ってしまったら
少しだけお力添えできるかもしれないので、少しだけお時間をください。

普通未満どころか辛すぎる、精神的に限界だという方は
・この記事の対象と、限界が来ている人へのメッセージ から読み進めてください。

「エンジニア向けの記事」なのか微妙なところですが、日々の業務を効率よく進める為には「心の健康」と「身体の健康」が土台として必要不可欠と思っているので、筆を進めます。
今回は「心の健康」について、自分が 「比較的心が楽になったな」 と思えるようになった考えを、簡単に共有させてください。

・自身の境遇

まずは、簡単に自身の境遇を説明させてください。
かくいう自分も転職の際に、数学が苦手なのに「解析」という職種を任されると知った時は、そこそこ絶望しました。
また引っ越しを伴って転職したので、知らない土地に知らないOS(この時にLinuxと初めましてしました)、そして数学的要素ゴリゴリの既存ソフトウェア...

「なんで適材適所の逆を行ってるの?」

順を追って説明しますので少々お時間をください。


前職では 車載マイコンの電気的特性テスト をしていました。
その為、電気についての最低限の知識を(仕方なく)持ち合わせ、回路図がそこそこ読めたり(読まざるを得ない)、コーディングに関しては測定機器の自動化のためにPythonを少し書いていた程度でした(唯一楽しかった)。
「もう少しコーディングする仕事がしたい」と思い、転職しました。

結果これです。

配属した側の方は私の前職がやや理系チックだったので、良かれと思ってここにぶち込んだのでしょう。
IT系の面接で数学が苦手だなんて言えるわけないし。


嫌な予感のした私は、この仕事に就く前、引っ越しをする前、 精神的負荷に押しつぶされないようにいくつか「策」を考えました。

その中で一つだけ、効果を実感したことがあります。
おかげで幸いなことに、業務の方はなんとかなってます。
ストレスチェックの方も、正直に答えた上でなんとか正常の範囲内ではあります。

今回は、その「策」について説明できればと思います。
個人的な経験談でしかありませんが、一応備忘録兼共有のため以下に記します。

・この記事の対象と、限界が来ている人へのメッセージ

この記事の内容は、日々の業務で心がモヤっているな、人間関係が少し厄介でストレスを感じるな位のくらいの方を対象にしています。

精神的に限界が来ているという方には、対処療法にはなっても根本的な解決にはならないと思います。

そういった方は 絶対に無理をせず、休職等の制度を利用して、ゆっくり休んだ後、少し楽になったなと思えたら再スタートの準備をしてください。
決して無理をしないでください。
今は様々な支援制度があるので、少し手間ですがお医者さんと相談しつつ積極的に制度を利用してください。

罪悪感を感じる必要は一切ありません。
自然界での動物たちは、危機を感じたら走って逃げます。
なぜ人間は走って逃げてはいけないみたいな風潮があるのでしょうか?

どうか罪悪感を抱かずに、各制度を活用してください。

相談先、サポート制度の簡易的なリストを最後のセクション・相談先、サポート制度の一例に記載しました。
良かったら参考にしてください。

本題(その方法)に入ります。

・積極的に頼る

「自分一人で抱え込まない」 と言い換えることもできます。
抽象的ですが、 頼る相手は何でも大丈夫です。
上司、部下、家族、友人、Chat GPT、Qiitaにいるつよつよエンジニア、病院の先生でもなんでも。

また、仕事でもプライベートでもこの方法は共通です。

人によっては「頼る」という行為が苦手な方もいるかと思います。
大丈夫です。慣れます。
特に仕事に関しては、ある程度周りの力を借りた方が進捗の推進率もよくなります。

それでも憚る場合、「匿名」 で頼れる媒体を利活用しましょう。
Chat GPTなんていい例ですね。相手は無機物なので思いっきり仕事やプライベートについて愚痴ってください。
また、精神的に辛い場合は心療内科への受診も有効でしょう。

仕事のアドバイス、日常の愚痴、ジャンルは何でも構いません。
色んな媒体を利活用し、積極的に頼ってみてください。


Q1. プライベートはともかく仕事内容でなんでも質問したら成長しないんじゃ?

A. ド正論です。

なので、 自分の中で「ここまで自分で取り組んで、ダメだったら上司・同僚に相談しよう」という基準を決めてください。
時間制限を設定するのがお勧めです。

私はまず20分ほど自力で考え、方法が思い浮かばなかったり自信がない時、正確性・合理性を確認したい時にネットやChat GPTにて30分ほど調査し、それでも厳しかったら上司・同僚に「不明点を簡潔にまとめたリスト」を用意して質問しています。

質問される方の時間を消費してしまうため、質疑応答の時間をできるだけ短くできるように、不明点のリストを作っておくことをお勧めします。

上司たちは自分たちより会社のこと、仕事のことを数倍よく知っています。(例外があることも否定できませんが)
自分で数日抱え込んでいた疑問を一瞬で解決するなんてことも珍しくありません。

自分で頑張って調査しても納得できる方法・解決策が見つからなかった場合は、ぜひ上司たちに頼ってください。


Q2. 職場 or プライベートの人間関係が悪く頼れないです。

A. この場合、慎重に考える必要があります。

方法は2つあります。

  • 既存 or 新規の他コミュニティで頼る。厳しければ心療内科で今の状況を説明し、今後のアプローチを考える
  • 「アドラー心理学」の考えの一つ、「課題の分離」を実施する

なんか最近少し辛い、そんな精神状態でも心療内科にて相談することは非常に有用です。
ですが、今回の記事では心療内科への受診については最後のアプローチとします。
というのも、考え方・捉え方の変化で気持ちが軽くなるケースも少なくないからです。

考え方・捉え方の変化についてですが、アドラー心理学の 「課題の分離」 が有用です。
この記事のメインテーマでもあります。

基本的な考え方は以下です。

・自分は自分、他人は他人を地で行く

それができれば苦労しないですよね。でも概要について、少し説明させてください。

「課題の分離」とは、 「それは誰の問題(課題)なのか?」を明確にし、自分がコントロールできるものに集中する という考え方を指します。

さっきから名前を出していますが、アドラーとは心理学者です。
彼は 人間関係の悩みの多くは「他者の課題に踏み込んでしまうこと」から生じる と考えました。
それを生じさせない為、 できるだけ他者の課題(領域)に踏み込まない という考え方です。

例えば...

  • 上司の機嫌が悪い → それは上司の課題なので気にしない(自分の責任ではない)
  • 友人が自分をどう思うか → それは友人の課題なので気にしない(自分はコントロールできない)
  • 努力したのに認めてもらえない → 他人がどう評価するかは他人の課題、努力しているのは事実だから気にしない(自分は努力を継続するだけ)

このように 「自分の課題」と「他人の課題」を明確に分けることで、自身の感じるストレスレベルを下げられる可能性があります。


上記方法ですが、やはり少し努力が必要ではあります。

もちろん、自分に非がないのに理不尽な扱いをされた時は誰だってイラってします。
スマホ歩きおじさんがぶつかってきたら腹が立ちます。その場で𠮟責したくなるかもしれません。

ですが、その時に、少しだけ頑張って、「課題の分離」をしてください。

  • あいつの振る舞いが失礼なだけで、自分は何も悪くないからイラついてもしゃあねえか
  • あいつが不注意なだけで、自分は道を避けようとしたしなんの非もない。腹立つけど今後関わることもないだろうしもういいや

このように、 自分と相手にバッサリ境界線を引いてみてください。
言い換えると「自分の課題に集中する」「他人の課題に介入しない」とも言えます。

どうせ相手は他人です。上司・同僚・友人・恋人だろうと他人です。
他人をコントロールすることはできなくないかもしれませんが、相手の人生も相手のものですので推奨しません。
なので 自分がコントロールできない事象は全て、少しだけ頑張って「分離」させてみてください。

・もちろん限界はある

主に以下の二つのケースです。

  • チームでの仕事や家族の問題
  • あまりにも扱い、環境が酷い

1.家族の問題やチームでの仕事

同じプロジェクトのメンバー、ましてや家族など、完全に「課題を分ける」のが難しい人ももちろんいます。
その人たちがもし自分の課題に干渉してきたら?

その場合は 「影響を受けすぎない」ことに励みましょう。


  • 例1

「ああ、チームメンバーが自分のコードになんか言ってんな。ここか、確かに最適化の余地はありそうだけど...。 てか口調強いな...。 見直すか。」


この場合、 「口調が強い」こと にイラっとしそうですね。
機嫌が悪いのか元々そういう口調なのかは分かりませんが、それは 「相手の課題」 です。頑張ってイラっとしないようにします。
「自分の課題」は、「コードのリファクタリング(最適化)」だけです。

「『申し訳ございませんでした。リファクタリングを実施した後、再度コミットします。』っと。(チャット送信)よし見直すか...」
これ以上の感情を持たないようにしましょう。


  • 例2

「また旦那がプラモデルに数万使ってる...。趣味は否定しないけど、少しでいいから教育資金に回してほしいなぁ。」


上記は「旦那の趣味への干渉の恐れ」「子供の教育資金への心配」等、複雑な要素が絡まっており、凄く難しい問題です。

この場合、 「私は少しだけでいいから、教育資金に分配してくれたら嬉しい」と主語を「I」にしつつ、「こうしてくれたら嬉しいんだけど...」というニュアンスで相談しましょう。
「教育資金に回したいから、趣味の分少し分けてくれない?」と「You」で持ち掛けてはいけません。

夫婦といえでも、過干渉することは今後の関係に亀裂を入れる原因になりかねません。
「相手を変えようとする」のではなく、「相手に提案をする」というスタンスを取り、建設的な話し合いに持ち込みましょう。


2.あまりにも扱い、環境が酷い

無理をせず逃げてください。

補足しますと、精神的にまだ余裕がある場合、しっかり今後の道筋を考えてからストレスの原因から離れましょう。
精神的に限界な場合、後のことを考えず先に逃げても全く問題ありません。

仕事・家族、どちらから離れる場合でも 有用なサポート制度 があります。
若干面倒ではありますが、 制度を検索・利活用して過干渉してくる対象からしっかり離れてください。

・まとめ

上記までの内容をまとめると...

✅ 積極的に何かに頼る。頼る対象は何でもOK(上司、友人、Chat GPT、Qiita、病院など)
✅ 仕事では「一定の時間自分で考えてから質問」がおすすめ(例:20分自力→30分調査→ダメなら相談)
✅ プライベートでのセンシティブな問題は、冷静な「分離」が必要(場合によっては外的な手助けも考慮してアプローチする)
✅ 他人の言動に振り回されず、自分ができること・すべきことに集中することで、精神的に余裕を持てる可能性がある

状況が一線を越えている(環境が明らかに悪い、精神的に限界である)場合...

✅ その場から離れる事前準備 or すぐ離れるかの判断をする。限界が近ければ速やかに離れる
✅ その後はサポート制度(休職制度、法テラスなど)を積極的に利活用する


アドラー心理学の「課題の分離」は非常に有用ですが、このアプローチには 正直、向き不向きがあると考えています。
なぜなら 心のキャパシティは人それぞれだから です。

「課題の分離」は、心のバケツに入ってくる「負の感情」を、「相手の課題は除去する」というフィルターを張って意識的に減らすことが主な目的です。
ですが、心のバケツの容量は人それぞれです。
なのでお勧めの考え方ではありますが、あくまで "参考程度" に覚えていただけると幸いです。

繰り返しになり恐縮ですが 精神的に限界がきている場合は後のことを気にせず一旦ストレスの原因から離れましょう。
「あっこれ一線越えてるな」と思ったときは、その直感は大体の場合合ってるので、早めに休職等の制度を活用しましょう。
苦しい状況から抜け出すことを最優先し、後のことは後から考えてください。

その苦しい状況(仕事や家庭など)から離れた後、今後どうするかまた悩むかもしれません。
その過程で、また苦しい思いをする可能性も否定できません。
でも、抜け出す以前の状況よりは遥かにマシになると私は考えます。

以上となります。
参考になれば幸いです。

・相談先、サポート制度の一例

以下に、相談先・サポート制度の例を掲載します。

1.仕事関連

  • 総合労働相談コーナー(労働関係全般の相談)
  • 労働基準監督署(違法な長時間労働や賃金未払いがある場合)
    ⇒ 都道府県ごとに電話番号が違うため、こちらからご検索ください
  • 退職代行サービス(会社と交渉せずに退職したい場合)
  • 失業保険(退職後の金銭面のサポート制度)
    会社都合退職の場合、7日後に失業保険を受給可能
    ⇒ パワハラ等があった場合、証拠を残すことで会社都合退職にできる可能性があります
    自己都合退職の場合、3ヶ月後に受給開始
    ⇒ 体調不良等の場合、こちらになります
  • 最寄りの心療内科への受診(精神的な不調を感じる場合)

2.家庭関連

  • 配偶者暴力相談支援センター(DV, 各種ハラスメントがある場合)
  • 法テラス(法的な手助けがいる場合)
  • 役所の福祉課(現在の状況を整理したい、現在有効なサポート制度を探したい場合)
  • 子ども・家庭の相談(虐待など、緊急対応を要する場合)
    電話:189
  • 女性のための相談窓口(旦那・彼氏への恐怖心が強い場合)
    電話:0570-070-810
  • 最寄りの心療内科への受診(精神的な不調を感じる場合)

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