はじめに
この記事は、以前書いた「FreeBSDでBrotherのプリンタMFC-8520DNに印刷できるようにする」のFujiXerox版です。Brotherの場合と同様にlinuxulatorとCUPSを使用しますので、必要に応じて参照してください。
linux用CUPSライブラリのインストール
FujiXeroxのドライバが使用しているフィルタがlinux版libcups.so.2を必要とするのでインストールしておきます。linux_base-c7を入れている場合はc6を読み替えてください。
# pkg install linux-c6-cups-libs
フィルタのソースコードも公開されていて、一部修正("wait.h"
→"sys/wait.h"
)すればFreeBSDネイティブのバイナリもすぐコンパイルできます。この場合はlinux版ライブラリは不要になるので、手間と天秤にかけてもかまいません。
ドライバの入手とインストール
https://www.fujixerox.co.jp/ から、ダウンロード → ApeosPort → ApeosPort-VI C4471 → その他のOS → Linux → Linux用プリンタードライバー(32ビット)に進みます。検索からでも到達できます。amd64のFreeBSDでも32ビット版でかまいません。64ビット版でも動くと思いますが検証していません。
ページの末尾にある、「使用許諾条件に同意してダウンロード」よりrpmファイル(執筆時点で Ver.1.1.2-1)をダウンロードします。[Ver.1.0.4-1] (https://www.fujixerox.co.jp/download/apeosport/download/c4300series/linux)と本質的には何も変わっていないと思われます。
/opt あたりに展開して、/usr/local に必要なファイルをシンボリックリンクで持ってくるのが私の好みです。あるいは直接ファイルをコピーしても問題ありません。特にPPDファイルは圧縮されていますが元に戻しておいてもいいし、場所も/usr/local/share/cups/model/内なら任意です。
# mkdir -p /opt/FujiXerox
# tar xf <downloaddir>/fxlinuxprint-1.1.2-1.i386.rpm -C /opt/FujiXerox
# ln -s /opt/FujiXerox /usr/local/share/cups/model/.
# ln -s /opt/FujiXerox/etc/cups/* /usr/local/share/cups/mime/.
# ln -s /opt/FujiXerox/usr/lib/cups/filter/* /usr/local/libexec/cups/filter/.
プリンタの登録
ブラウザで http://localhost:631/admin/ にアクセスすると、CUPSの設定ができます。設定変更等には、途中で認証を求められますが、rootとそのパスワードを入れます。
「管理」 → 「プリンターの追加」に進みます。
「発見されたネットワークプリンター」にFUJI XEROX ApeosPort-VI C4471 v 42. 88. 0 Multifunction Systemが含まれているはずなので、それを選択します。
その次に進んで、「プリンタ名」、「説明」、「設置場所」を設定します。この「プリンタ名」だけはWeb UIで変更できません。変更するには、削除して追加するしかありません。(printer.confを直接いじるという手もありますが)
次のページで、「メーカー」一覧の中からFXを選択し((Fuji Xerox)があるかもしれませんが、これではありません)、「続ける」に進むと、「モデル」としてFX Printer Driver for Linux (en, ja)が選択されているはずですので、「プリンターの追加」で登録完了です。
デフォルトオプションの設定
登録さえしてしまえば各種アプリから好きなオプション設定で印刷できるようになります。しかし、CUPS未対応アプリやlprを直接使いたい場合はオプション設定できないので、そのデフォルトを設定しておく必要があります。
「管理」 → 「プリンターの管理」 と進んで、目的のプリンタを選びます。
「管理」と書かれたプルダウンメニュー(上の「管理」とは別。ややこしい)から「デフォルトオプションの設定」を選びます。
次の「プリンターオプションの設定」のページで、「General」を開くと、印刷オプションがいくつかあるので、好みに設定します。