はじめに
私は、ハイブリッドワーク推進を担う部署の室長をしております。
コロナ禍を機に関東中心のメンバーでテレワークを開始し、約4年間、
“テレワーク8割・出社2割” のハイブリッドワークを実践してきました。
2025年からは関西・北陸メンバーが新たに加わり、関東7名、関西9名、北陸1名の計17名 に拡大し、いまや完全な「拠点横断型組織」へと進化しています。
メンバーの働く場所も会社、自宅はもちろん、両親の住む実家からなど多様な働き方が選択できます。
この記事は、私の室長としての視点で、拠点横断型組織におけるデジタルワークプレイス/ワークプレイスの取り組みを「とある業務の"1日"」を例に記載しました。
BIPROGYグループが標準で利用するオフィス環境はOffice 365をコミュニケーションツールとして使用しています。また、ゼロトラストセキュリティモデルに基づき、Microsoft Entra ID とMicrosoft Intuneを用いて、ID やアクセス経路、デバイス(物理PC、スマートフォン)を管理しています。
ある日の”1日”のスケジュール
9時~:本社(東京)
- 9時:室員全員集まっての室会
※関東メンバーは任意出社、関西メンバーはオンライン
10時30分~:東京駅移動
- 11時:チームA 内部会議
12時~15時:新幹線移動(東京→大阪)
- 14時:チームB 内部会議
※移動中のため会議自体は欠席
15時~:関西支店(大阪)
- 15時30分:客先プロジェクト定例
- 16時30分:OJT面談
- 17時:欠席した14時の会議(チームB 内部会議)の内容確認
- 18時:懇親会
午前・午後
出社・出張時の「手ぶら出勤」
この日は午前:本社(東京)に出社し、午後:関西支店(大阪)へ出張のスケジュール。
多拠点化により、東京⇔大阪の移動が増えたため、PCを持ち運ぶ負担とリスクはより避けたいです。そこで試行し始めたのがWindows 365 / Windows 365 Linkによる「手ぶら出勤」です。
- Windows 365
Microsoft が提供する クラウド PCサービス。ユーザーが任意のデバイスから常に同じ Windows 環境へアクセス可能。- Windows 365 Link
Microsoft が提供する Cloud PC 専用デバイス。(物理 PC の代わりに クラウド PC に直接接続して利用する)。
本社(東京)・関西支店(大阪)に Windows 365 Link を設置しオンボーディングを行いました。また、IntuneでクラウドPCを管理し、物理PCと同じセキュリティポリシーを適用しました。
午前に本社(東京)、午後に関西支店(大阪)で仕事をしましたが、拠点横断で統一された仮想デスクトップ環境のため、どこでも同一の環境でセキュアに作業が可能です。特に、業務開始時や再開時に発生する接続時のリードタイムがほとんど発生しないこともポイントが高いと感じます。
また、ディスプレイ・キーボード・マウスだけで業務ができるため、東京⇔大阪の移動も PCを持たずに出社/出張が可能です。
9時~
ハイブリッド会議デバイスの活用
この日は9時から、室員全員集まっての室会の日(関東メンバーは任意出社、関西メンバーはオンライン)。
ハイブリッド会議の課題として、リモート参加者側は「音質が気になる」「会議室に誰がいるかわからない」「発言していいのかわからない」 などが挙げられます。また、現地参加者側は「オンライン側の反応が分からない」「発言していいのかわからない」 などが挙げられます。
そこで取り入れたのがハイブリッド会議デバイスであるSurface Hub / Neatの活用です。Surface Hub / Neat をセットアップし、Teams Roomsでハイブリッド会議を行っています。
- Surface Hub
Microsoft が開発する ホワイトボード、Teams 会議、コンテンツ共有、共同編集 を一体化した“大画面・タッチ対応のコラボレーションデバイス”
- Neat
オールインワン型の会議デバイス。Bar / Board / Frame など様々なシーンにあったデバイスを取り揃えているのが魅力
9時からNeatを使ってハイブリッド会議を行いました。オートフレーミング機能で4Kカメラが人を追尾し、最適な画角、顔の大きさにズームアップしてくれます。また、シンメトリー機能で人の顔を拡大して画面分割表示するためリモート参加者側でも会議室のメンバーを均等に、かつ近い距離感で確認できます。まるで同じハイブリッド空間で一緒に会議をしている感覚を得られました。
特にNeatは、参加者の声を適切にピックアップし、会話以外の雑音もノイズキャンセリングによってシャットアウトするためリモート参加者側も会議にストレスなく参加できました。
11時~
多拠点型シェアオフィスの活用
この日は12時に東京駅から新幹線で支店(大阪)へ移動のスケジュール。
東京⇔大阪の拠点間移動が増えたため、移動前後の時間をいかに効率的に活用できるかは大きな課題です。
そこで会社が提携している拠点型シェアオフィスサービスのWORK STYLINGを今年は特に積極的に活用しています。
- WORK STYLING
三井不動産が提供する“法人向けシェアオフィス/サテライトオフィスサービス”
SHARE(全国拠点を10分単位で使える)
SOLO(完全個室のテレワーク向けブース)
また、JR東日本の 「STATION BOOTH」 と連携しており、両サービスの会員が相互に利用可能。
本社から東京駅に移動し、11時から「WORK STYLING 八重洲北口」 を利用しスマートフォンからチームAの内部会議(Teams会議)を行いました。東京・品川・横浜・大阪など新幹線駅近くにも拠点があり、JR駅構内のSTATION BOOTHも利用可能なためセキュアな環境で、スポット時間を有効活用しながらTeams会議や業務を行えています。ちなみに、STATION BOOTHの中は意外と広かったです。
16時30分~
拠点を跨いだOJT
今年入社の新人は本社(東京)勤務ですが、OJTトレーナーは関西支店(大阪)勤務のメンバーに担当してもらってます。
この日は16時30分から私も交えてのOJTの月次振り返り面談をTeams会議で行いました。
新人とトレーナーでOJTの一環として、毎日Teams会議で業務内容の状況確認や相談会を行ってます。その際、意識的にカメラをオンにしてもらってます。コミュニケーションにおいては表情やジェスチャーなどの非言語コミュニケーションも重要と考えるからです。
新人からは「物理的な距離は離れてはいますが、対話への安心感が芽生え、心理的安全性も高まる」とコメントをもらいました。今後は、Teamsのアバター機能を試行してみるのも面白いと感じてます。
17時~
生成AIの活用
この日は比較的対面コミュニケーションが多い日でしたが、メンバー、チームの数も多いので、すべての会議に参加し状況を確認することは難しいです。
そのため、Microsoft 365 Copilot(生成AI)を活用して会議の内容把握をおこなっています。
- Microsoft 365 Copilot
Microsoft 365 アプリ(Word、Excel、PowerPoint、Outlook、Teams など)に統合された 生成AIアシスタント。OpenAIの大規模言語モデル(LLM)と Microsoft Graph(組織のメール、ファイル、会議、チャットなどのデータ)を組み合わせ、業務の効率化を支援。
14時からのチームBの内部会議は、新幹線移動中のため私は欠席でしたが、メンバーにはTeams会議の自動レコーディングの設定とFacilitator Agentの有効化を依頼しました。
関西支店(大阪)についた空き時間の17時から、チームBの内部会議のレコーディングデータを倍速で確認したり、CopilotやFacilitator Agentから自動生成される議事録内容要約、アクションアイテムや決定事項の確認などを行いました。不足しているタスクがあれば、その場で追加指示を出すことで、即座に担当者付きのタスクとして議事録とPlannerの両方に追加されます。
おわりに
取り組みの効果
セキュリティを確保しながら、フレキシブルな働き方の実現
- Windows 365 / Windows 365Linkを使って拠点間で同一の仮想デスクトップ環境でセキュアに業務を実施
- 拠点型シェアオフィスサービスのWORK STYLINGを使ってセキュアな環境で、スポット時間を有効活用し業務を実施
- Copilot(生成AI)を用いた会議内容の把握で時間の有効活用と生産性の向上
オンライン会議/ハイブリッド会議でのコミュニケーションの質の向上
- カメラオンによる表情・ジェスチャーの感情共有
- ハイブリッド会議デバイスのSurface HUB/Neatを使って会議での同一空間体験の実現
今後、取り組んでいきたいこと
生成AIのさらなる活用
- 自律的に判断しタスクを実行するAIエージェントの実装、業務適用にも取り組んでいきます。最近では、「業務レポート作成エージェント」の実装やTeams会議向けリアルタイム音声翻訳エージェントの「Interpreter Agent」を試行するなど積極的にAI利活用を進めています。
エンゲージメントの向上
- Teams の Praise(称賛)機能 、PHONE APPLI PEOPLEのサンクスカード を活用し、メンバー間で“ありがとう”を送り合う文化づくりで物理的距離があっても心理的距離を近づける工夫を実施していきます。
拠点横断型組織の「ハイブリッドワーク」の取り組みを進化させて、どこにいても最高の仕事ができるチーム を目指します!
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