はじめに
私は 2026/04〜2026/10 の期間、研修講師のアシスタントとして成果物レビューを担当していました。
その中で、レビューの目的や、レビューアとしてどのような姿勢で臨むべきかについて多くの学びがありました。
本記事では、その経験をもとに「レビューで何を大切にするべきか」を整理し、備忘録としてまとめています。
レビューする目的
レビューの目的は、大きく以下の2つだと考えています。
- 問題の早期発見・早期解決
- 設計意図の確認
つまり、手戻りの発生リスクを下げるために行うものです。
レビューアとして意識したこと
目的を踏まえたうえで、レビュー時に以下の点を意識していました。
- 知らないフリをする
- 答えを渡さない
- とにかく設計意図ややりたかったことを説明してもらう
- 忖度せず、自分の中で勝手に補完しない
特に苦労したのは、説明を勝手に補完してしまう癖を抑えることでした。
知らないフリをする
知らないフリをすることは、相手の意思を正しく確認するために有効でした。
理由は以下のとおりです。
- こちらが言葉を渡してしまうと、その言葉に引っ張られてしまう
- 意図を100%引き出すには、レビューイ自身の言葉で説明してもらう必要がある
「こういうこと?」と先回りしてしまうと、説明がその言葉に沿ってしまい、本来の意図とズレることが多くありました。
答えを渡さない
答えを渡さないことも、レビューの質を保つうえで重要でした。
理由は以下のとおりです。
- レビューを「答えをもらう場」だと誤解してしまう
- レビューが「答え合わせの場」になってしまう
答え合わせの場になると、完璧な状態でレビューを受けたがるため、レビュー頻度が下がり、結果として早期発見・早期解決から遠ざかってしまいました。
答えは渡さないけど、考え方のヒントを渡すことはありました
とにかく、設計意図ややりたかったことを説明してもらう
意図を確認することは、以下の点で特に有効でした。
- ゴール(やりたかったこと)が誤っているのか、手段が誤っているのかを切り分けられる
- どこまで思考し、どこまで考慮した設計なのかを把握できる
ゴールの問題なのに手段の提案をしてしまい、結果として手戻りが発生したこともありました。
忖度しない・勝手に補完しない
ここは特に重要だと感じています。
補完してしまうことで、手戻りが発生するケースが非常に多かったためです。
以下の点で効果がありました。
- きちんと説明しないと伝わらないという危機感をレビューイが持つようになった
- 曖昧な説明を切り捨てられる
- 言葉通りの意味でコミュニケーションが取れるようになった
補完による意図のすれ違いが減り、曖昧な説明を排除できたことで、コミュニケーションコストの削減にもつながりました。
まとめ
レビュー時に意識した以下の4つは、すべて「手戻りを発生させない」ことに収束します。
- 知らないフリをする
- 答えを渡さない
- 設計意図ややりたかったことを説明してもらう
- 忖度せず、勝手に補完しない
それぞれが予防するリスクは以下のとおりです。
| レビューアの意識・アプローチ | 防げるリスク |
|---|---|
| 知らないフリをする | 本来の意図の歪み |
| 答えを渡さない | レビュー頻度の低下 |
| 意図を説明してもらう | ゴールと手段のズレ |
| 勝手に補完しない | 曖昧さや認識のズレ |
おわりに
本記事で挙げた4つのポイントを意識するようになってから、レビューの質は確実に変わりました。
無駄な手戻りや認識合わせのコストも大きく減ったと感じています。
研修という環境だからこそ徹底できた部分もありますが、これらの姿勢は実際の開発現場でも必ず役に立つはずです。
レビューアとしてだけでなく、レビューイとして成果物を提出する際にも、この経験は確実に活きてくると信じています。