1
2

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

第1回:なぜプロジェクトは「言った・言わない」で炎上するのか? 〜Excel方眼紙を捨ててMarkdownへ変える理由〜

1
Last updated at Posted at 2026-01-26

プロジェクト管理をしていると「最新版はどれ?」と電話が入る。
仕様書は整っているのに、合意が薄い。これが一番悩ましいですね。

そこで今回は、「合意が残らない」構造的な理由を整理し、なぜWord/Excel中心の運用を捨てて「構造化されたテキスト」に戻るべきなのかを掘り下げます。

image.png

合意が崩れる典型パターン

私たちの現場でよく起きるのは、次のような流れです。

・会議で出た論点が、議事録や資料に「散在」する(決定/未決/次アクションが混在)
・更新のたびに誰がどこを直したかが追えず、合意の履歴がぼやけていく
・結果として「前回は何が決まったのか」が不明確になり、同じ議論が再発する
・上書きと複製が増え、v2_final_修正.xlsx のように最新版の判定が崩れる
・最終的に、合意事項は「存在するのに探せない」状態になり、管理不能になる

ここで起きているのは、合意の“錯覚” です。
「資料がある=合意がある」と見えてしまう。でも実際は、誰も読み返せない形式で埋もれている状況になりやすいです。

ツールの限界は、保存形式と運用設計にある

WordやExcelは「見せる」ためには便利です。問題は、中身が差分管理できない形式で保存されることです。
その瞬間、履歴が止まり、合意の変遷が追えなくなる。

私は過去に、Excel方眼紙のファイル修正だけで週末が消えたことがあります(正直、心が折れました)。
ただ、それ以上に困ったのは「誰が、いつ、何を変えたのか」が追えないことでした。
見た目が整っていても、合意の履歴が残らないなら意味がないんです。

一次ソースが残らないと、合意は再現できない

議事録が「書いて終わり」になると、決定事項が蒸し返されます。
音声も残っていない。あるいは残っていても、探し出すのに30分かかる。

つまり、合意の再現性がない。
合意とは「その場の空気」ではなく、一次ソースとして残る構造で担保されるべきです。

ここで重要なのは、「一次ソースがテキストとして残っているか」 という土台です。
テキストなら差分が追え、履歴が残り、合意の変遷を検証できます。
その延長線上で、AIが初めて有効に働く。バイナリの中身は安定して読めませんが、Markdownならそのまま理解できる。
だからこそ、まずは「構造化されたテキスト」に戻る必要があると思います。

リッチなドキュメントを捨てる理由

見栄えの良い資料は、プロジェクトを前に進めるときに便利です。
ただし「合意事項を管理する」という目的には向いていません。

・差分が取れない
・検索できない
・SCMで変更履歴が追えない
・決定事項/未決事項/次アクションが混ざる

結果として、PMは判断の時間より「整形と管理」に追われる。
これが「判断リソースの枯渇」です。

まとめ:合意は“中身が読める形”で残す

合意形成の再現性は、一次ソースの即時化とテキスト化から始まります。
私たちが捨てるべきなのは、豪華な資料ではなく「差分が追えない形式」です。

次回は、第2回「ドキュメントからコードへ」。
なぜPMがVS Codeを開くべきなのか、Docs as Codeの話に進みます。

1
2
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
1
2

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?