はじめに
プログラミングを始めたい!でも環境構築って何から始めたらいいの?と迷っていませんか?
実は、プログラミングを始める時に必要なのは、特定の3つのツール だけ。世の中には本当にたくさんのツールがありますが、最初のうちは「これだけあれば十分」というシンプルな構成で大丈夫です。
この記事では、初心者が本当に必要なものだけに絞って、分かりやすくまとめました。
プログラミング環境ってそもそも何?
プログラミングを始めるには、大きく3つのものが必要になります:
- コードを書く場所(エディタ)
- 書いたコードを実行する環境(言語のインストール)
- コードを実行するための仲介役(ターミナル)
これらが揃って初めて、プログラムを書いて実行することができます。たとえば、小説を書く場合、ペン(エディタ)、紙(ファイル)、読む人(実行環境)が必要なのと同じ感じですね。
絶対に必要な3つ
1. テキストエディタ:VS Code
何か: コードを書くためのソフト。単なるメモ帳ではなく、プログラミング用の高機能なエディタです。
なぜ必要?
プログラムのコードはテキストファイルなので、何かしらのテキストエディタで書く必要があります。Windowsのメモ帳でも技術的には可能ですが、プログラミング用エディタはコードの読みやすさを助けてくれる機能がたくさんあります。
VS Code を選ぶ理由
- 無料
- 軽量(メモリ消費が少ない)
- 拡張機能が充実している
- 世界中のプログラマーが使っているので、質問する時に答えやすい
- 初心者から上級者まで対応できる
入手方法
https://code.visualstudio.com/ にアクセスして、ダウンロードボタンを押すだけです。
インストール後
インストーラーを実行して、「次へ」を何度か押すだけで完了します。特に難しい設定は必要ありません。
2. プログラミング言語本体
何か: あなたが書いたプログラムを実際に動かすソフト。
なぜ必要?
プログラムを書くだけでは実行されません。書いたコードを「翻訳」して実行してくれるツールが必要です。
言語によって異なります
Python を学ぶ場合
- ダウンロード: https://www.python.org/downloads/
- 特徴: 初心者向けで、シンプルな文法が特徴。データ分析や機械学習でよく使われます
- インストール時の注意: 「Add Python to PATH」という項目に必ずチェックを入れてください。これがないと、ターミナルからPythonが認識されません
- ファイルサイズ: 約100MB
Pythonをインストール後、ターミナルで以下を実行して確認できます:
python --version
# Python 3.11.0 というようにバージョンが表示されればOK
JavaScript を学ぶ場合
- ダウンロード: https://nodejs.org/
- 何か: Node.js という環境。これをインストールすると、JavaScriptをブラウザ以外でも実行できるようになります
- LTS版を選ぶ: 「推奨版」という意味です。最新版よりも安定しています
- 特徴: ブラウザで動くプログラムを作ったり、ウェブサーバーを作ったりできます
- ファイルサイズ: 約150MB
Node.js をインストール後:
node --version
# v18.0.0 というようにバージョンが表示されればOK
Java を学ぶ場合
- ダウンロード: https://www.oracle.com/java/technologies/downloads/
- 何か: JDK(Java Development Kit)という開発キット
- 特徴: 大規模なシステム開発で使われることが多い
- ファイルサイズ: 約200MB
Java をインストール後:
java -version
# java version "17.0.0" というようにバージョンが表示されればOK
3. ターミナル(コマンドプロンプト)
何か: キーボードで命令を打ち込んで、パソコンに指示を出すツール。
なぜ必要?
ターミナルを使うと、「このPythonファイルを実行して」という指示をパソコンに出せます。
OS別のターミナル
| OS | ターミナルの名前 | 起動方法 |
|---|---|---|
| Windows | PowerShell | Windows キーを押して「PowerShell」と入力 |
| Mac | Terminal | アプリケーション → ユーティリティ → ターミナル |
| Linux | GNOME Terminal など | デスクトップで右クリック → ターミナルを開く |
最初に覚える3つのコマンド
# 現在のフォルダの中身を表示
ls(Mac/Linux)または dir(Windows)
# フォルダを移動
cd フォルダ名
# ファイルを実行
python hello.py(Pythonの場合)
node hello.js(JavaScriptの場合)
言語別の環境構築ガイド
Python でプログラミングを始めたい人
最小限の必須ツール
- VS Code
- Python 3.9 以上
- ターミナル
インストール手順
ステップ1: Python をダウンロード
- https://www.python.org/downloads/ にアクセス
- 大きな黄色いボタン「Download Python 3.x.x」をクリック
- ダウンロードされたファイルを実行
ステップ2: インストーラーを実行
- インストーラーが起動したら、下の方の「Add Python 3.x to PATH」に 必ずチェック を入れてください
- そして「Install Now」をクリック
ステップ3: 確認
ターミナルを開いて以下を実行:
python --version
バージョンが表示されたら成功です。
ステップ4: VS Code をインストール
- https://code.visualstudio.com/ からダウンロード
- インストーラーを実行
- ほぼデフォルト設定でOK
さっそく試してみる
VS Code を開いて、新しいファイルを作ります。
# hello.py
print("Hello, World!")
print("私の名前はNachunです")
# 足し算
result = 10 + 20
print(result)
このファイルを hello.py という名前で保存して、ターミナルで実行:
python hello.py
以下のように表示されたら成功です:
Hello, World!
私の名前はNachunです
30
JavaScript でプログラミングを始めたい人
最小限の必須ツール
- VS Code
- Node.js(LTS版)
- ターミナル
インストール手順
ステップ1: Node.js をダウンロード
- https://nodejs.org/ にアクセス
- 左側の LTS(推奨版)を選ぶ
- ダウンロードして実行
ステップ2: インストーラーを実行
- 「次へ」を何度か押すだけでOK
- 特別な設定は不要
ステップ3: 確認
ターミナルを開いて以下を実行:
node --version
npm --version
両方ともバージョンが表示されたら成功です。
ステップ4: VS Code をインストール
(Pythonと同じ)
さっそく試してみる
VS Code で新しいファイルを作ります。
// hello.js
console.log("Hello, World!");
console.log("私の名前はNachunです");
// 足し算
const result = 10 + 20;
console.log(result);
このファイルを hello.js という名前で保存して、ターミナルで実行:
node hello.js
以下のように表示されたら成功です:
Hello, World!
私の名前はNachunです
30
あると便利なツール(後からでいい)
Git(バージョン管理)
何か: コードの変更履歴を管理するツール
いつ必要?
- チームで開発する時
- 自分のコードをクラウドに保存したい時
初心者の今は不要です。プログラミングの基礎を学んだ後に導入しましょう。
GitHub Desktop
何か: Git の操作をマウスで簡単にできるツール
いつ必要?
Git をコマンドで操作するのが難しいと感じた時
Postman
何か: ウェブ API をテストするツール
いつ必要?
バックエンド開発をする時(Webサーバーを作る時)
よくある失敗と対策
失敗 1: インストール時に PATH を設定していない
症状: ターミナルで python と打ったときに「コマンドが見つかりません」というエラー
対策:
- Python を再度アンインストール
- もう一度インストール時に「Add Python to PATH」にチェック
- パソコンを再起動
失敗 2: エディタを決めきれずにいろいろインストール
症状: VS Code と Sublime Text と PyCharm を全部入れてしまった
対策
当分は VS Code だけで十分です。他のエディタは後から必要になったら導入しましょう。
失敗 3: 言語を決めずにプログラミング環境を作っている
症状: Python も Node.js も Java も全部インストールした
対策
最初は 1つの言語だけ に絞ってください。基礎を学んでから次の言語を学べば、学習がずっと効率的です。
失敗 4: 「何か新しいソフトが出た」という理由で乗り換える
症状: 3日ごとにエディタを変える
対策
最初に選んだツールで、少なくとも3ヶ月は続けてください。ツールに慣れることも重要です。
環境構築後、次は何をする?
ステップ1: 簡単なプログラムを書く
上で紹介した hello.py や hello.js みたいなシンプルなプログラムを実際に書いて実行してみます。
ステップ2: 変数や計算を理解する
# Pythonの例
name = "Nachun"
age = 25
score = 85.5
print(name)
print(age)
print(score)
# 計算
total = 100 + 200
print(total)
ステップ3: if文で条件分岐を学ぶ
score = 85
if score >= 80:
print("合格です!")
else:
print("不合格です")
ステップ4: for文でループを学ぶ
for i in range(5):
print(i)
ステップ5: 関数を定義する
def greet(name):
print(f"こんにちは、{name}さん!")
greet("Nachun")
これらを順番に学んでいくと、プログラミングの基礎が身につきます。
最後に
プログラミング環境の構築は、最初は大変に見えるかもしれません。でも、実は エディタ + 言語本体 + ターミナル の3つがあれば、ほぼすべてのプログラミングができます。
複雑なツール(Docker や Kubernetes など)は、仕事でプログラミングをするようになってから学べば大丈夫です。今はシンプルに、「書いて、実行する」という基本を大事にしてください。
この記事が、あなたのプログラミング学習の最初の一歩の手助けになれば幸いです。頑張ってください!
発展編(ここからは少し難しい話)
初心者向けの内容はここまでです。以下は、「もっと知りたい」という人向けの発展的な内容になります。無理に読む必要はありません。
Docker とは
何か: アプリケーションを「隔離した環境」で実行するツール
いつ必要?
- 複数人で開発する時
- 本番環境にデプロイする時
- 自分の環境と他の人の環境を同じにしたい時
なぜ複雑なのか
Docker は環境を丸ごと管理するツールなので、理解するのに時間がかかります。基礎をしっかり学んでからにしましょう。
C++ や Go などの他の言語
C++
- Windows: Visual Studio Community(無料版)
- Mac: Xcode
- Linux: gcc
C++ は初心者向けではありません。Python や JavaScript で基礎を学んでから挑戦しましょう。
Go
https://golang.org/ からダウンロード可能。シンプルで速いですが、初心者には Python からの方が学びやすいです。
Rust
安全性が高いプログラミング言語ですが、習得難度は高め。中級者以上向けです。
パッケージマネージャーについて
Python の場合: pip
pip install requests
このコマンドで、インターネットから自動的にライブラリをダウンロードしてインストールします。
JavaScript の場合: npm
npm install express
Node.js をインストールすると、npm も一緒についてきます。
複数のバージョンを管理したい場合
実務では、プロジェクトごとに言語のバージョンを変えたいことがあります。
Python の場合: pyenv
複数の Python バージョンを切り替えられるツール
Node.js の場合: nvm
複数の Node.js バージョンを切り替えられるツール
ただし、初心者が最初に入れる必要はありません。
IDE(統合開発環境)について
VS Code の他に、言語専用の IDE というものがあります:
- Python: PyCharm
- Java: IntelliJ IDEA
- JavaScript: WebStorm
これらは高機能で便利ですが、メモリを多く消費します。初心者は VS Code で十分です。
型チェッカーの導入
プログラムを書く時に、データ型の間違いを事前に見つけるツール。
Python: mypy
JavaScript: TypeScript
これらは、基本を学んだ後に導入すればOKです。
Mac / Linux での python3 コマンド
Mac と Linux では、Python のコマンドが python ではなく python3 になることがあります。
# Mac / Linux
python3 --version
# これで動かない場合は python を試す
python --version
言語のバージョンが 2 と 3 で大きく異なるため、区別されています。Python 2 はもう古いので、Python 3 を使いましょう。
パソコンのスペックについて
- CPU: Ryzen 5 / Core i5 以上あれば十分
- メモリ: 8GB 以上(16GB あるとなお良い)
- ストレージ: SSD 256GB 以上
古いパソコンでも動きますが、メモリが少ないと開発が大変です。
まとめ
この記事で紹介した内容をまとめます。
初心者が最初に入れるべきもの
| ツール | 用途 | 入手先 |
|---|---|---|
| VS Code | コード編集 | https://code.visualstudio.com/ |
| Python / Node.js / JDK | プログラム実行 | 言語によって異なる |
| ターミナル | プログラム実行命令 | OS に付属 |
この3つだけで、プログラミングの基礎は学べます。
インストールチェックリスト
以下が全てできたら、環境構築は完了です:
- VS Code がインストールされている
- 言語本体(Python / Node.js など)がインストールされている
-
ターミナルでバージョン確認コマンドが動く
-
python --versionまたはnode --version
-
- VS Code で簡単なプログラムを書いて、ターミナルで実行できる
Q&A
Q: 全部一気にインストールしなきゃダメ?
A: いいえ。最初は VS Code と言語1つだけで十分です。
Q: パソコンが古いんだけど大丈夫?
A: メモリが 8GB あれば問題ありません。2010年以降のパソコンなら大丈夫です。
Q: インストール後、何から勉強すればいい?
A: この記事の「環境構築後、次は何をする?」セクションの順番で学んでください。最初は hello.py や hello.js みたいなシンプルなプログラムから始めましょう。
Q: 失敗したらどうしよう?
A: 環境構築の失敗はよくあることです。「よくある失敗と対策」セクションを参考にしてください。それでも解決しなければ、Google で「エラーメッセージ + 言語名」で検索すれば、大抵答えが見つかります。
プログラミング環境の構築は、あくまで「プログラミング学習のスタート地点」に過ぎません。本当に大事なのは、環境構築後の プログラミング学習 です。
ツール選びで悩みすぎず、さっさと環境を作って、プログラムを書き始めましょう。やりながら学ぶのが、最も効率的な学習方法です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。この記事が、プログラミング学習の最初の一歩を踏み出すきっかけになれば幸いです。