ファイルベースバックアップ/リストアの作業録です。
環境
vCenter
VMware vCenter Server 7.0.3.01300
ESXi
VMware ESXi 6.7.0 build-14320388
RHEL7.6（バックアップサーバ）
CentOS Linux release 7.6.1810 (Core)
作業フロー
①バックアップサーバでバックアップディレクトリ作成
②vCenterサーバでファイルベースバックアップ
③vCenterサーバの停止
④vCenterインストーラでファイルベースリストア
①バックアップサーバでバックアップディレクトリ作成
バックアップサーバのRHEL7.6にてバックアップファイル配置用のディレクトリを作成します。
②vCenterサーバでファイルベースバックアップ
vCenter Appliance Management(WebGUI)からファイルベースバックアップを実行します。
今回はsftpプロトコルを利用します。
③vCenterサーバの停止
リストア前のvCenterを停止しておきます。
vCenter6.7と違い、リストア前にvCenterを停止/解除/削除しなくても作業継続可能となります。
④vCenterインストーラでファイルベースリストア
vCenterインストーラを利用し、vCenterのリストアを実行します。
リストア後のvCenterは択したESXiサーバにデプロイされ、元のvCenterとは別物の仮想マシンとしてデプロイされます。
作業① バックアップサーバでバックアップディレクトリ作成
バックアップサーバにてバックアップファイルが格納されるディレクトリを作成しておきます。
バックアップディレクトリ：/backup/vcsa70
# mkdir -p /backup/vcsa70
# chmod 777 /backup/vcsa70
#
# ll /backup/
合計 0
drwxrwxrwx. 3 root root 21 4月 23 18:56 vcsa70
今回はsftpを利用してvCenterからバックアップサーバへファイル転送するため、
特段のサービス起動やNW制御などは行っていません。
作業② vCenterサーバでファイルベースバックアップ
vCenter Appliance Management(WebGUI)を起動してファイルベースバックアップを行います。
サービスからVMware Observability Vapi Serviceを起動します。
VMware Observability Vapi Serviceを起動していない場合、
あとで以下のようなアラートにより進行できなくなります。
バックアップ画面から今すぐバックアップを押下します。
以下を入力し、起動を押下します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| バックアップの場所 | [必須]プロトコルおよびバックアップサーバのディレクトリを入力 |
| ユーザ名 | [必須]バックアップサーバの接続ユーザ |
| パスワード | [必須]バックアップサーバの接続パスワード |
| 暗号化パスワード | (任意)リストア時に入力するパスワード |
| 統計、イベント、およびタスク | (任意)バックアップ対象の情報選択 |
| インベントリおよび設定 | [必須]バックアップ対象の情報選択 |
| 説明オプション | (任意)バックアップに関する説明 |
バックアップの場所は以下で指定します。
protocol://server-address<:port-number>/folder/subfolder
バックアップのに利用できるプトロコルは以下に限られます。
FTP、FTPS、HTTP、HTTPS、SFTP、NFS、SMB
バックアップが開始されます。
バックアップが完了します。
リストア時に利用するため、バックアップの場所はメモしておく必要があります。
バックアップ後の容量は287MBとなりました。
（想定サイズは94MB）
# du -hs /backup/vcsa70
287M /backup/vcsa70
# ll /backup/vcsa70/vCenter/sn_vcsa67-01.test.local/M_7.0.3.01300_20230422-233651_/
合計 292876
-rw-r--r--. 1 root root 7770 4月 23 08:37 backup-metadata.json
-rw-r--r--. 1 root root 301 4月 23 08:37 backup_label_file_data.tar.gz
-rw-r--r--. 1 root root 77592721 4月 23 08:37 config_files.tar.gz
-rw-r--r--. 1 root root 8426656 4月 23 08:37 database_full_backup.tar.gz
-rw-r--r--. 1 root root 188 4月 23 08:37 full_wal_backup_meta.tar.gz
-rw-r--r--. 1 root root 1782 4月 23 08:37 imagebuilder.gz
-rw-r--r--. 1 root root 3207236 4月 23 08:37 lotus_backup.tar.gz
-rw-r--r--. 1 root root 17316 4月 23 08:37 rbd.gz
-rw-r--r--. 1 root root 166361 4月 23 08:36 statsmonitor_db_backup.gz
-rw-r--r--. 1 root root 57 4月 23 08:37 vpxd.gz
-rw-r--r--. 1 root root 346 4月 23 08:37 vtsdb_globals_data.gz
-rw-r--r--. 1 root root 9116 4月 23 08:36 vtsdb_init.gz
-rw-r--r--. 1 root root 689 4月 23 08:37 vtsdb_revision_history_data.gz
-rw-r--r--. 1 root root 3907 4月 23 08:37 vtsdb_schema.gz
-rw-r--r--. 1 root root 210399381 4月 23 08:37 vum.gz
-rw-r--r--. 1 root root 16472 4月 23 08:37 wal_backup_1.tar.gz
-rw-r--r--. 1 root root 191 4月 23 08:37 wal_dir_struct.tar.gz
-rw-r--r--. 1 root root 45 4月 23 08:37 wcp.gz
作業③ vCenterサーバの停止
vCenterサーバを停止しておきます。
今回は敢えてvCenterサーバを停止せず進行しています。
基本的には停止/解除/削除を推奨します。
作業④ vCenterインストーラでファイルベースリストア
vCenterインストーラを起動してリストアします。
vCenterインストーラISOからインストーラを起動します。
vcsa-ui-installer > win32 > installer.exe
インストーラからリストアを選択します。
次へを選択します。
次へを選択します。
必要情報を入力し、次へを選択します。
場所については、バックアップ完了時に表示されたディレクトリを入力するか
バックアップディレクトリ内のbackup-metadata.jsonを探し、そのディレクトリを入力します。
次へを選択します。
vCenterをデプロイするESXiサーバの情報を入力し、次へを選択します。
はいを選択します。
デプロイするvCenterの情報を入力し、次へを選択します。
バックアップ元のvCenterを解除/削除していない場合、
バックアップ元のvCenterと別名の仮想マシンにする必要があります。
デプロイサイズを指定し、次へを選択します。
データストアを指定し、次へを選択します。
NW情報を指定し、次へを選択します。
完了を選択します。
リストアが開始されます。
リストアのステージ１が完了します。
続行を選択します。
ステージ1完了時点で、バックアップ元のvCenterについては停止されます。
次へを選択します。
次へを選択します。
バックアップ前のvCenterのリソースサイズとリストア後のサイズが異なる場合、
以下アラートにより進行不可となります。
リストア後のvCenterを停止/リソース修正することでリストアが再開できます。
完了を選択します。
OKを選択します。
リストアが進行されます。
リストアが完了しました。
管理画面へもアクセスできるようになりました。
参考
vCenter Server Appliance のファイルベースのバックアップとリストア