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【現場の味方YAMAHAルーター】初期化お約束コマンドと完全な「無」を作るcold start活用術

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Last updated at Posted at 2026-06-27

はじめに

いつの時代にも現場のインフラエンジニアにやさしいYAMAHA RTシリーズ。日々の構築からリモートアクセスまでお世話になりっぱなしですが、障害対応や検証で「初期化」を行う機会は年に数回は必ずあります。

毎回Googleで調べるのも非効率なので、よく使う手順と、「cold start後に不純物を一切残さず、完全な『無』のコンフィグにする魔法のメモ」をここにまとめておきます。

1. 初期化の基本:PWを忘れたときの「秘密の魔法」

現調や障害対応で一番困るのが、前任者が設定したパスワードが不明でログインできないケースです。本体の物理スイッチを押して初期化する前に、YAMAHA RTにはログインパスワードをバイパスできる「秘密の共通パスワード」が存在します。

w,lXlma
※(ダブリュー、カンマ、エル、大文字エックス、エル、エム、エー)

使い方
機器の電源を入れて(または再起動して)すぐ、ログインプロンプトが表示されたタイミングで上記を入力します。

Password:  <-- ここに "w,lXlma" と入力(画面には表示されません)

administrator
Password:  <-- ここでもう一度 "w,lXlma" と入力

⚠️ 注意(セキュリティクラスの壁)
security class コマンドによって forget-password=off が設定されている場合は、この魔法は効きません。その場合は諦めて物理ボタンでの初期化へ移行します。

2. コマンドによる初期化 (cold start)

実機が手元にあるなら「前面の3ボタン(またはINITボタン)を押しながら電源ON」で初期化できますが、リモートからの作業や、ラックの奥深くにマウントされていてボタンが押せない環境、あるいは検証中にサクッと初期化したいときにはコマンドでの初期化がスマートです。

管理者権限(administrator)に昇格し、cold start コマンドを実行します。

administrator
Password:

cold start
ユーザー設定パスワードを入力してください:  <-- 管理者パスワードをもう一度入力
本当に初期化しますか? (y/N): y

これで機器が完全に再起動し、工場出荷状態へと戻ります。

3. cold start 直後の「標準形コンフィグ」とそのゴミ掃除

image.png
 
ここからが本題です。YAMAHAルーターは親切設計ゆえに、cold start 直後であっても、機種(RTX830、RTX1210、RTX1300、NVR510など)ごとにデフォルトの便利機能(DHCPサーバー、LAN側IP、各種サーバー機能など)が最初から勝手に動いています。

実案件の検証や、1から綺麗なコンフィグを流し込みたいとき、この「最初から入っている設定(不純物)」が競合して予期せぬ挙動を生むことがあります。

各機種で cold start 直後に勝手に入る代表的な「ゴミ(デフォルト設定)」と、それを一撃で一掃して完全な「無」にするための流し込み用 no コマンド集です。

3-1. RTX810/RTX830 等のRTX系列 デフォルト設定と消去コマンド

image.png

これらはLAN1(LAN側)に 192.168.100.1/24 が振られ、DHCPサーバー等が最初から有効になっています。

> show config  
ip lan1 address 192.168.100.1/24
telnetd host lan
dhcp service server
dhcp server rfc2131 compliant except remain-silent
dhcp scope 1 192.168.100.2-192.168.100.191/24

【完全クレンジング用流し込みスクリプト】

no ip lan1 address 192.168.100.1/24  
no telnetd host lan  
no dhcp service server
no dhcp server rfc2131 compliant except remain-silent  
no dhcp scope 1 192.168.100.2-192.168.100.191/24  

3-2. NVR500/NVR510 等のNetVolante系列

image.png

ネットボランチ系はさらに手厚く、VoIP関連設定等が入っています。
型式によって若干アナログportのconfig有無が異なりますが・・些事は気にせず下記消去コマンド no ~ を突っ込みましょう。まずは作業前にすべて消し去ることが目標です!

【完全クレンジング用流し込みスクリプト】

no ip lan1 address 192.168.100.1/24
no telnetd host
no dhcp service server
no dhcp server rfc2131 compliant except remain-silent
no dhcp scope 1 192.168.100.2-192.168.100.191/24
no dns private name setup.netvolante.jp
no analog supplementary-service pseudo call-waiting
no analog extension dial prefix line
no analog extension dial prefix sip prefix="9#"
no tftp host any

まとめ:

検証環境を組む際、この「デフォルト設定の no 埋め」をはじめに行っておくだけで、原因不明のルーティングエラーやIP重複、意図しないDHCPリースの混入といったトラブルを防ぐことができます。

皆さんの現場作業や検証作業が、少しでもスムーズになりますように!

参考:とある日の検証風景

YAMAHAを3拠点*2台ずつ並べたVPNの事前確認試験。OSPFでもVRRPでも。
評価だとしても、可能な限り配線はきれいにしたいものです。
image.png

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