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前編の「物理ラッキング&ハンドツール編」に続き、後編では物理的な配置が終わった後の「火入れ(通電確認)」「ケーブリング」、そしてサーバーエンジニアさんが待つ論理設定へとスムーズにバトンを繋ぐための「通信・ギミック系ガジェット」をご紹介します。


1. 電源・電気確認ツール(安全第一の現場確認)

目に見えない電気を扱うからこそ、テスターによる「確実な事実確認」が施工の安全と手戻り防止を支えます。

1.1 デジタルクランプメーター(テスター)

  • 用途: PDU~装置給電のケーブル電圧(V)測定、通電確認
  • 解説: 「コンセントに挿したのに機器の電源が入らない!」という時、それが機器側の初期不良なのか、給電側のブレーカートリップ(給電停止)なのかを迅速に切り分けるための必須ツール。現場でまごつかないために、テスターの他にクランプを1台忍ばせておくだけで安心感が違います。
    一時的な測定用途としてNEMA15の被覆ケーブルを若干剥いたものも用意しておくと良いでしょう。
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1.2 ショート電源タップ(干渉防止)

  • 用途: ACアダプタ接続時の口塞ぎ防止、手元での電源分岐
  • 解説: DCのPDUはコンセント口が密集しているため、大型のACアダプタを直接挿すと隣のポートを潰してしまいます。一時的に使うにせよ、短い延長コードを動的に挟むことで、限られた電源リソースを無駄にせず、いい感じの給電ルートを確保できます。
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2. ケーブリング

既製品のケーブルが使えない特殊な長さの配線や、現地での急な「成端・加工」に対応するツールです。

2.1 ベルクロタイ、タイラップ

  • 用途: 結束
  • 解説: ネジリッコ等を利用する方もいらっしゃいますが、見栄えが悪く、手もケガしますのでベルクロを利用します。
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幅が20mm、10mm 前後ですが、筐体を支えたり纏めたりするには20mm、LANケーブルを整線するには10mmと使い分けます。
ハサミとベルクロは常時使うものですので、現場ではすぐに取り出せるようにしておきます。

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2.2 モジュラー圧着工具(かしめ工具、クリンパ)& RJ45プラグ

  • 用途: LANケーブル(UTP)の現地成端、長さの微調整、爪折れプラグの是正。
  • 解説: ラック内を美しく保つため、長すぎるケーブルにとぐろを巻かせず、ジャストサイズで自作成端する場合に使用します。別途テスターも用意します。
    工具にあったモジュラープラグを組で用意します。私はPANDUIT派です。このクリンパであればCat6も圧着可能です。
    また、モジュラープラグではなくモジュラージャックを施工する際の治具(最近は別売り)も用意します。
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3. ネットワーク・コンソール接続ツール(論理設定への架け橋)

物理施工から、いよいよサーバーエンジニアさんの主戦場である論理設定フェーズへと繋ぐための装備です。

3.1 各種コンソールケーブル & USBシリアル変換アダプタ

  • 用途: スイッチやルーター、サーバーのシリアルポート(CLI)への接続
  • 解説: 現地の初期設定や、ネットワーク不通時のローカルメンテには欠かせません。最近はUSB直結タイプも増えましたが、レガシーな機器や特殊な現場にも動的に対応できるよう、「RJ45-DB9」や変換アダプタを複数パターン網羅して持っておくのが大人の嗜みです。
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3.2 USB to LAN 変換アダプター

  • 用途: 切り分け、奥の手。
  • 解説: サーバ機器のLANポートに被疑があった際、複数eth portを持つPCIカードであれば問題はないのですが、どうしてもポート増設を行わなければ切り分けができない!なんてケースが年に1回はあります。使わないに越したことは無いのですが、こういう準備もしておきましょう。
    環境起因でstaticではどうしても対応できず・・LAN配線を引いてdirect connect!なんてことも大昔にありました。
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3.3 RJ45 中継コネクタ(カプラー) & LANケーブル

  • 用途: 既存配線の延長、テスト用LANの構築
  • 解説: 「あと少し長さが足りない」をその場で解決する中継コネクタは、現場の隠れた救世主。本番環境では使えませんが、試験や検証用途で稀に利用します。用意しておきましょう。
    LANケーブルは細径のものを色違いで。
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3.4 小型L2SW

  • 用途: portリンクアップの確認
  • 解説: いくつも買い換えましたが、5port Gigabitでリンクアップできる小型L2SWを使っています。写真のものはEOSになってしまったので、現行はこんな型番だそうです。現場にあると切り分けが速いと思います。
    https://www.buffalo.jp/product/detail/lsw7-gt-5epl_bk.html
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4. 収納・パッキングの流儀(カバンの中も美しく)

どれほど優れた工具を揃えても、カバンやポーチの中で「あのケーブルはどこだ?」と探している時間ロスは勿体ないと思います。整理整頓。工事の基本ですね。

4.1 通信ガジェットの集約:クリア・ケーブルポーチ

  • 用途: コンソールケーブル類、テスター、変換アダプタ、ACアダプタの集約
  • 解説: 絡まりやすいケーブル類や計測器は、中身がひと目で視認できるクリアケースや、セパレートされたポーチに小分けして一まとめにしています(中身が見えるのが本当に大事)。
    「物理マウントが終わったら、この通信ポーチをラック裏に持ち込む」といった形で、作業フェーズに合わせて動的に手元を整理します。
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5. おわりに

前後編にわたり、私なりの「DC作業における工具とその運用」についてご紹介しました。

私たちが追求しているのは、単に「ハードウェアをラックに収めて線を繋ぐこと」だけではありません。その先にある運用フェーズで、サーバーエンジニアさんがリモートから気持ちよく操作でき、万が一の現地保守の際にも迷わず安全に作業できる「良い環境」を構築することです。

最初にお話しした通り、現場環境や個人の趣味嗜好/経験に合わせて、工具の正解は動的に変化します。「自分はこういうシーンでこの工具に救われた」「このパッキングが最高だ」といった、皆様のこだわりや流儀もぜひコメント(LGTM)で教えていただけると嬉しいです。

今日も良い施工を。ご安全に!

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