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Ubuntu 22.04で `ubuntu-drivers autoinstall` 実行後にネットワークが `UNCLAIMED` になった時の対処法

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Last updated at Posted at 2025-11-21

Ubuntu 22.04で ubuntu-drivers autoinstall 実行後にネットワークが UNCLAIMED になった時の対処法

概要 (はじめに)

この記事は、Ubuntu 22.04 LTSでNVIDIAドライバを sudo ubuntu-drivers autoinstall コマンドでインストール(またはアップグレード)した直後、再起動したらWi-Fiも有線LANも認識されなくなったUNCLAIMED 状態になった)人向けのトラブルシューティング・ガイドです。

OSを再インストールすることなく、ネットワーク接続を復旧させ、NVIDIAドライバも正常に動作させることを目指します。

発生した環境

  • OS: Ubuntu 22.04 LTS
  • ハードウェア: 比較的新しいIntelのネットワークコントローラ
    • Wi-Fi: Intel Corporation Device [8086:7a70]
    • 有線LAN: Intel Corporation Device [8086:7a60]
  • 実行したコマンド: sudo ubuntu-drivers autoinstall

遭遇した症状

  • Ubuntuの「設定」→「ネットワーク」画面から、Wi-Fiと有線LANの項目が完全に消えた。
  • USBテザリングも認識されなかった。
  • sudo lshw -C network を実行すると、該当デバイスが *-network UNCLAIMED と表示される。

    UNCLAIMED は、ハードウェア自体は認識されているものの、OSが適切なドライバ(カーネルモジュール)を読み込めていないことを示します。


2. トラブルの根本的な原因

ubuntu-drivers autoinstall コマンドは、NVIDIAドライバをインストールするだけでなく、そのドライバと互換性のある新しいHWE (Hardware Enablement) カーネルを同時にインストールすることがあります。

今回のトラブルの原因は、このカーネルアップデートの過程で発生しました。

  1. autoinstall が、NVIDIAドライバと新しいLinuxカーネル(例: linux-image-6.5.0-xx-generic)をインストールした。
  2. しかし、依存関係の処理ミスか何らかの理由で、その新しいカーネル用のネットワークドライバlinux-modules-extra-6.5.0-xx-generic パッケージ)がインストールされなかった
  3. sudo reboot により、ネットワークドライバが欠損している「新しいカーネル」で起動してしまった。
  4. 結果、ドライバが存在しないため、すべてのネットワーク機器が UNCLAIMED となった。

3. 解決手順

OSの再インストールは不要です。「ネットワークが正常に動いていた古いカーネル」で一時的に起動し、そのインターネット接続を使って「問題の新しいカーネル」を修復します。

ステップ1: GRUBメニューから「古いカーネル」で起動する

  1. PCを再起動します。
  2. メーカーのロゴが消えた直後、Ubuntuが起動する前に、キーボードの Shift キー(または Esc キー)を連打します。
  3. 黒い背景の「GRUB」ブートメニューが表示されます。
  4. Advanced options for Ubuntu (Ubuntu のための詳細オプション)を選択し、Enterキーを押します。
  5. カーネルのバージョンリストが表示されます。
    • 一番上にあるのが、現在問題が起きている「新しいカーネル」です。
    • リストの上から2番目か3番目にある、バージョン番号が少し古いカーネル(recovery mode) と書かれていないもの)を選択し、Enterキーを押します。

ステップ2: ネットワークの復活を確認する

「古いカーネル」でUbuntuが起動すると、autoinstall を実行する前の状態に戻るため、Wi-Fiや有線LANが正常に認識されているはずです。
(ここでネットワークが復活しなければ、別の原因が考えられます)

ステップ3: 「新しいカーネル」を修復する

インターネットに接続できた状態でターミナルを開き、以下のコマンドを実行します。
これにより、問題の「新しいカーネル」に対して、不足していたネットワークドライバ(modules-extra)を含むパッケージ一式を強制的に再インストールします。

# まずパッケージリストを最新化
sudo apt update

# HWEカーネルのメタパッケージを再インストール
# これが依存関係を解決し、不足していた extra モジュールを導入してくれる
sudo apt install --reinstall linux-image-generic-hwe-22.04

ステップ4: NVIDIAドライバを再連携させる(推奨)

ネットワークドライバを修復した「新しいカーネル」と、NVIDIAドライバ(DKMS)が正しく連携するように、autoinstall コマンドを再度実行します。
(ネットワークが使える状態なので、今度は安全に実行できます)

sudo ubuntu-drivers autoinstall

ステップ5: 再起動と確認

すべての作業が完了したら、PCを再起動します。

sudo reboot

今度はGRUBメニューで何も操作せず、通常通り(自動的に「新しいカーネル」で)起動します。 起動後、ネットワーク設定が復活し、Wi-Fiや有線LANが使えること、および nvidia-smi コマンドなどでGPUが正しく認識されていることを確認します。

4. まとめ

ubuntu-drivers autoinstall は便利なコマンドですが、OSの根幹であるカーネルに触れるため、思わぬ副作用(特にカーネルモジュールの欠損)を引き起こすことがあります。

UNCLAIMED という症状が出た場合は、GRUBの Advanced options から古いカーネルで起動できないか試すのが、OS再インストールを回避するための最も有効な手段です。


5. 補足: なぜ「古いカーネル」から「新しいカーネル」を修復できるのか

今回の対処法では、「古いカーネル」で起動しながら apt install --reinstall linux-image-generic-hwe-22.04 を実行した。これがなぜ「新しいカーネル」の問題を解決できるのか、その仕組みを以下に記す。

5.1. apt は「現在起動中のカーネル」とは独立して動作する

  • 「古いカーネル(例: 6.2.0)」で起動したのは、apt がインターネットに接続し、修復作業を行うためだけの「足場」である。
  • apt パッケージマネージャは、現在起動中のカーネルバージョンに縛られず、システムにインストールされている(または、されるべき)すべてのパッケージを管理・操作できる。

5.2. linux-image-generic-hwe-22.04 は「メタパッケージ」である

  • このパッケージ自体にカーネル本体やドライバは含まれていない。
  • これは「Ubuntu 22.04のHWEカーネルとして、現時点で最新のバージョンをインストールしなさい」という**指示書(メタパッケージ)**の役割を持つ。

5.3. コマンド実行時の apt の動作

  1. 最新版の特定: apt はインターネット(リポジトリ)にアクセスし、「linux-image-generic-hwe-22.04 が指し示す最新バージョン」を特定する。これは、ubuntu-drivers がインストールしようとした「問題の新しいカーネル」(仮に 6.5.0 とする)である。
  2. 依存関係の確認: apt は「6.5.0 カーネルが正しく動作するために本来必要なパッケージ(linux-image-6.5.0-xx, linux-modules-6.5.0-xx, linux-modules-extra-6.5.0-xx 等)のリスト」を確認する。
  3. 差分の検出: apt は現在のシステムをスキャンし、「linux-modules-extra-6.5.0-xx(ネットワークドライバ)が欠損している」という事実を検出する。
  4. 修復(--reinstall): --reinstall オプションにより、apt は依存関係リスト(ステップ2)にある全パッケージを、たとえインストール済みとマークされていても、強制的に再ダウンロード・再インストールする。

このプロセスにより、「古いカーネル」上で動作しながら、「新しいカーネル(6.5.0)」用の不足していたネットワークドライバが正しくインストールされ、システムが修復される。

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