2026年7月29日(水)、赤坂インターシティで開催された UiPath DevCon Tokyo。開発者向けの技術セッション特化イベントで、当日はハッシュタグ #UiPathDevCon がXのトレンド入りするほどの盛り上がりでした。
私も「『開発』だけじゃない ― 運用現場で効くコーディングエージェント活用術」というテーマで登壇させていただきましたが、この記事では登壇者としてではなく 一人の分析好きとして、コミュニティマネージャー渡辺さんのXポストまとめ(posfie)を材料に、「どのセッションに、いつ、誰から、どんな反響があったのか」をデータで振り返ってみます。
- ポストまとめ: https://posfie.com/@ShumpeiWatanabe/p/ejmTKe1
- セッション一覧: https://www.uipath.com/ja/events/devcon/tokyo/agenda
分析方法
- posfieまとめ全16ページから投稿を取得し、重複を除いた 382件(うち開催当日7/29の投稿が 364件・37アカウント)を対象に集計
- セッションの区切りは公式アジェンダではなく、実況ポストから特定した実際の進行時刻を使用(進行は公式タイムテーブルから7〜15分ほど後ろ倒しでした)
- 注意点:posfieまとめに採録された投稿ベースなので厳密な全数調査ではありません。キーワード集計も文字列マッチによる概算です
1. 実況の「瞬間風速」タイムライン
まず、当日の投稿364件を5分刻みの折れ線で並べたのがこちら。背景の色帯が「その時間に進行していたセッション」 で、青=基調講演、オレンジ=UiPathセッション、緑=外部スピーカーです(この色分けは以降のグラフでも共通です)。
見どころは3つあります。
- 最大瞬間風速は13:15〜13:20の13件。5分間で13件、まさに初来日ゴウタム氏が登壇した瞬間です。長谷川氏の「BOAT」投下(13:05〜の8件)から続く開幕ラッシュでした
- 第2のピークは18:40〜18:45の10件。クロージングと同時に感想・御礼・合格報告が一斉に流れた「感想ラッシュ」です。開幕と閉幕がツートップという、イベントとして理想的な形でした
- 休憩時間だけきれいにゼロ近くまで凹み、セッションが始まると即回復。つまりこのタイムラインは雑談ではなく、ほぼ純粋なセッション実況で構成されていたということです
開催中(13時〜19時)で投稿ゼロの5分枠は、休憩帯とセッション転換のタイミングのわずか3枠だけでした。
2. セッション別の反響数
次に、各セッションの時間中に投稿された件数をプログラム順に並べます。
デモ3本を含んだゴウタム氏の基調講演(64件)と、前田氏・李氏の「UiPath for Coding Agents」(48件)が2大巨頭。緑の外部スピーカー勢(橋本・塩見氏・末武氏)も12〜18件と、社員セッションに引けを取らない反響を集めています。夏目氏の「実行できる≠任せてよい」が28件で続きます。それ以外のセッションも12〜20件のレンジで安定していて、「特定セッションだけ盛り上がって後は沈黙」という形にはなっていません。
なお、セッション外の数字として開場前(受付・認定資格チャレンジ)が37件、クロージング後の感想・ネットワーキングが27件。当日98名が挑戦した認定資格チャレンジの合格報告が一日中タイムラインに彩りを添えていました。
3. 「実況密度」で見ると景色が変わる
投稿数はセッションの長さに比例しやすいので、時間で割った「1分あたり投稿数」も見てみます。
すると首位が入れ替わり、わずか13分で19件を集めた開幕の長谷川氏が1.46件/分でトップに。「BOAT」という新しい概念の投下が、短時間で最も高い瞬間風速を生んでいました。
もう一つ面白いのは終盤です。17時台以降は参加者の体力(とスマホの電池)を反映して密度が下がっていくのですが、トリ前の末武氏のセキュリティセッションで0.80件/分まで跳ね返っています。「OWASP Top 10 for Agentic Applications、初めて知った」「いま知りたかった内容」という投稿が相次ぎ、疲れたタイムラインを再点火した形です。
4. 反響の「深さ」×「広がり」マップ
投稿数(深さ)だけでなく、何人が実況したか(広がり) も反響の大事な軸です。2軸でプロットしてみます。
- 前田氏・李氏のセッションは19人が実況していて、これは全セッション中ぶっちぎりの最多。「今日の目玉」(夏目氏談)の看板どおり、最も広く刺さったセッションでした
- 一方のゴウタム氏(64件)は実況者13人。つまりコアな実況勢がデモの一挙一動を連投していた構図で、「深さ」で圧倒するタイプの反響です
- 開幕の長谷川氏と、手前味噌ですが私のセッションは、投稿数のわりに実況者数が多い(それぞれ12人)「広く浅く」型。初見の人でも一言書きたくなる話題(BOAT/設計書の自動生成)だったのかなと解釈しています
5. タイムラインを支配した話題
投稿本文のキーワード出現数で、その日の「共通言語」を可視化します。
「Coding Agents」が55件で首位。当日ポストの15%に登場した計算です。基調講演のデモに始まり、専用セッション、私の運用ネタ、IXP Coding Agent、Test CloudのAutopilot連携まで、ほぼすべてのセッションに顔を出した結果で、もはや製品名というよりこの日の共通言語でした。
2位の「Maestro」44件も、BPMN / Flow / Case の3製品の使い分け論として複数セッションを横断。3位グループには「テスト」と並んで「認定資格・合格」が入っており、セッションと並走した資格チャレンジがイベント体験の一部になっていたことが分かります。夏目氏が投下した「任せる・ガードレール・評価」系のワードも18件と、しっかりタイムラインに定着していました。
6. タイムラインを作った「実況番長」たち
最後に、誰がこの364件を生み出したのかを見てみます。
当日投稿した37アカウントのうち、上位10人で全体の74% を占めていました。主催のコミュマネ渡辺さん(45件)が牽引しつつ、一般参加者トップは長崎から参戦の@kambekinuさん(36件)。MVPの@myoshidanさん(33件)と合わせて、コミュニティ勢が実況の屋台骨だったことがはっきり出ています。イベント実況は「中の人」だけでは成立しない、という良いサンプルだと思います。
まとめ:データから見えた3つのこと
1. Coding Agentsがこの日の共通言語だった
言及55件・当日ポストの15%。基調講演からテスト、文書処理まで、過半のセッションに登場しました。
2. 「実行できる≠任せてよい」がイベントの背骨になった
夏目氏の問題提起 → 大隈氏のハーネス実装 → 末武氏のセキュリティ設計という流れが一本の線になり、キーワードとしても18件がタイムラインに定着しました。
3. 熱量は「すごい」より「試せる」に反応した
Maestro Flowのパブリックプレビュー、公開ハンズオンラボ、認定資格チャレンジ(98名挑戦)。投稿が跳ねた瞬間は、いつも「今日から試せるもの」が提示された瞬間でした。DevConという名の通り、手を動かす人たちのイベントだったのだと思います。
おわりに
X実況は「その瞬間、会場の誰かの心が動いた」ログです。364件のログを積み上げてくださった37人の実況者のみなさん、まとめてくださった渡辺さん(@ShumpeiWatanabe)、登壇者・運営のみなさん、ありがとうございました。
続きの議論はUiPath Friendsコミュニティで。それでは、また次のイベントで。





