この記事はYahoo! JAPAN 18 新卒 Advent Calendar 2018 20日目の記事です。
前回はKatsuaki Takagiさんの「Windows10でkubeflowを導入しようとした話」でした。
#記事の概要
Sonyが発売したボード「SPRESENSE」と「Neural Network Console」を合わせて使ってみます。
連載記事で4回お送りします。
第1回はSPRESENSの紹介と全体の流れについて書きます。
#自己紹介
18新卒のハッピー佐藤と申します。
普段は「電車遅延」や「ウォッチしている商品の出品時」などにPush通知やメール配信をするシステムの開発の仕事をしています。
オープンコラボレーションスペース「LODGE」で、社員にレーザーカッターやUVプリンターを教える「FABスペースインストラクター」もやっております。
ぜひLODGEにも遊びにきてください!
SPRESENSE USER GROUPを立ち上げましたので、ご興味がありましたらご参加ください。(会社・業務とは無関係です)
毎月もくもく会を行っています。
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Connpass
#SPRESENSEの紹介
外観はこんな感じです。
フリスクサイズです。
写真は公式ページより
とても魅力的なボードなのでメリットを伝えきれる自信がありませんが、まとめてみます!
##主な特徴
ハイレゾが録音・再生できる!
192 kHz/24bit ハイレゾリューションオーディオコーデックを搭載しております!
8チャンネルマイク入力もあり、マイクアレイを組んだりミキサーを作ることも簡単にできます。
高精度GPS搭載!
準天頂衛星みちびきに対応しています。
内蔵のアンテナで公称2mほどの精度を持っています。
アンテナの外付けにも対応しており、公式のデベロッパーガイドが改造の解説を行っています。
ニューラルネットで推論ができる!
Neural Network Consoleで学習したモデルを組み込み、推論を行うことができます。
なんとARM Cortex-M4Fが6つ載ってます。
本連載はこの機能を使ってみることが主題です。
消費電力が低い!
こんなに高機能ですが乾電池2本で動きます。
その他の特徴
- Arduino IDEのほか様々な開発環境が使える
- カメラモジュールを始め、拡張パーツが発売されている
- デザインが良い
#用意したもの
SPRESENSE本体
インターネットや店頭で購入できます。
価格は6000円程です。
エクステンションボード
ヘッドフォンジャックなど拡張がされます。
開発に便利です。
コンデンサマイク(秋月で購入)
安いマイク(50円)を用意しました。
付属の回路図を参考に実装しています。
#お題「ドライヤーの動作モードを音から推測する」
ドライヤーが温風で動いているか、冷風で動いているかを判別してみます。
最終目標は音から周囲で何が起きているのか判別する装置です。
まずはこのお題で聞き分けを行ってみます。
今後の予定
次のような流れで連載していく予定です。
1. 学習用のデータを用意するスケッチを書く(第2回)
マイク入力をPCMで出力し、Neural Network Consoleで扱える形式のCSVをmicroSDに書き出すスケッチを書きます。
放置しておくと自動で連番CSVを作り続けます。
2. Neural Network Consoleで学習をする(第3回)
データをもとにNeural Network ConsoleのWindows版を用いて学習モデルを作ります。
CNN(Convolutional Neural Network)を用いる予定です。
この分野は詳しくないので、頑張ります。
3. SPRESENSEで推論する(第4回)
学習モデルはNNB(NNabla C Runtime file format)という形式で書き出されます。
これを用いてSPRESENSEの上で推論をします。
おわりに
波形を解析すれば判別できる課題ですが、今回はSPRESENSEでNeural Network Consoleを使ってみることを楽しみます。
詳しい方からみると至らぬ点もあると思いますが、優しい目で見守ってやってください。
###次回もお楽しみに!