0
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

中小企業の回路設計者が一人で不具合と戦う話 → AIに頼ってみた

0
Last updated at Posted at 2026-04-29

はじめに

中小企業で電子・電気回路のハード設計を担当しています。

ベテランが少ない環境で、不具合が出るたびに「この症状、原因は何だろう」と一人で向き合うことが多くあります。経験則と勘を頼りに、ひたすらカット&トライ。解決できれば良いのですが、原因にたどり着くまでに時間がかかることも少なくありません。

「誰かに相談できたら……」と感じたことは、一度や二度ではありません。

チャットAIに相談してみたが、思ったより難しかった

最初はChatGPTやClaudeに相談してみました。ところが、すぐに壁にぶつかりました。

回路の前提を文章で説明しなければならないのです。

「5V出力が3.2Vになる」という症状を伝えるには、使っているICの型番、周辺部品の構成、電源の入力条件……これらを全部テキストで説明する必要があります。それだけで一苦労。説明しきれなければ的外れな回答が返ってきます。

「これは実務で使うには難しいな」と、しばらく距離を置いていました。

転機:回路図画像を読み込ませてみた

あるとき、試しに回路図の画像をAIに読み込ませて、症状を説明してみました

すると、これまでとは違う回答が返ってきました。

「R2とR3による分圧比から、FBピンの誤認識が発生している可能性があります。C4の容量を確認してください。」

具体的な部品の記号と位置を交えた回答です。「あ、これは使えるかもしれない」と感じた瞬間でした。

AIが得意なこと・不得意なこと

使ってみて分かったのは、AIには得意・不得意があるということです。

人間 AI
症状・不具合箇所の絞り込み ✅ 現場判断が必要 △ 情報不足だと難しい
原因候補の列挙 △ 経験に依存 ✅ 多角的な視点で出せる
解決策・対処法の提示 △ 知識の幅に限界 ✅ 幅広い事例から提案

特に感じたのは、自分では思いつかなかった角度からの原因候補が出てくることです。

「そういえばこの条件、確認していなかった」という気づきを与えてくれることがあります。闇雲にカット&トライを繰り返す前に、まずAIで方向性を絞る。そういう使い方が自分には合っていました。

かいろん を作りました

この体験をきっかけに、回路設計の不具合調査に特化したAIツールを作りました。

その名も「かいろん」です。

機能

  • 🔍 症状入力 → 原因候補レポート
    症状をテキストで入力すると、可能性の高い順に原因候補・確認箇所・対処法をレポート形式で表示

  • 📎 回路図画像 + 症状で複合解析
    PNG/JPEGの回路図を添付することで、より具体的な解析が可能

  • 🔄 追加情報で再解析
    「測定したら出力が3.1Vだった」など、追加情報を入れると原因候補を絞り込み

使い方

  1. 症状をテキストで入力(回路図画像は任意)
  2. AIが原因候補をレポートにまとめる
  3. 測定値や動作条件を追加して再解析する

プライバシーについて

利用しているClaude API(Anthropic社)は、APIを通じた入力データをモデルの学習に使用しないポリシーを採用しています。機密性の高い回路情報を入力する際も、その点はご安心ください。

実際に使ってみてください

無料・ログイン不要・1日3回までお試しいただけます。

👉 かいろん - 回路設計 AI セカンドオピニオン

おわりに

このツールはあくまでAIによるセカンドオピニオンです。最終的な判断と責任は設計者ご自身にあります。「闇雲なカット&トライの前に、一度アタリをつける」くらいの温度感で使っていただくのがちょうど良いと思っています。

同じような悩みを持つ回路設計者の方に、少しでも役立てば嬉しいです。

フィードバックや感想は、ツール内のフォームからお気軽にどうぞ。

0
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
0
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?