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Node.jsとLINE Bot SDKで作るLINE Bot開発チュートリアル

Last updated at Posted at 2024-02-19

はじめに

この記事では、LINE Botの開発方法について解説します。
具体的には、ユーザーからのメッセージを受け取り、オウム返しで返信するLINE Botを作成する手順を説明します。
line.jpg

このチュートリアルでは、Node.jsとLINE Bot SDKを使用してLINE Botを開発します。
LINE Bot SDKは、LINE Messaging APIを利用してLINE Botを作成するための公式SDKであり、開発を簡略化する多くの機能を提供しています。

このチュートリアルを通じて、LINE Botの基本的な開発手法を学び、自分だけのLINE Botを簡単に作成する方法を身につけることができます。

メッセージの送信から受信まで

スマートフォンから送信されたメッセージが、オウム返しでLINEアプリに返信される流れは以下の通りです。
req-res.png

Expressフレームワークを使用してLINE BotのWebhookエンドポイントを作成します。
Expressは、Node.js用のWebアプリケーションフレームワークであり、簡単にWebサーバーを作成し、ルーティングやミドルウェアを追加できるように設計されています。

また、ngrokを使用してローカル開発環境を公開し、外部からアクセス可能なURLを生成します。
これはLINE BotのWebhookエンドポイントを外部に公開するために使用します。

これらのツールを組み合わせることで、LINE Botの開発を簡単に始めることができます。

Line Bot の準備

まずは以下の公式サイトにアクセスします。

自分のLINEアカウントにログインします。
login-line-developper.png

作成をクリックし、任意のプロバイダー名でプロバイダーを作成します。
create-provider.png

Messaging APIを選択しチャネルを作成します。
チャネル名やアイコンは任意で設定して下さい。
create-channel.png

チャネルが作成できたら、チャネル基本設定からチャネルシークレットをメモしておきます。
channel-secret.png

次に、Messaging API設定からチャネルアクセストークンを発行し、メモしておきます。
channel-access-token.png

最後に、Messaging API設定のQRコードを読み込み、LINE Botを登録しておきます。
qr.png

LINE Botを登録すると、あいさつメッセージが送信されます。
LINE.jpg

ngrokの設定

次に、ngrokの設定を行います。

ngrokは、ローカル開発環境を公開するためのツールです。
具体的には、ローカルで実行しているウェブサーバーを外部からアクセス可能なURLに公開し、開発中のアプリケーションのテストやデバッグを容易にします。
今回はExpressで作成したアプリケーションをngrokを使用して公開することで、LINE BotのWebhookエンドポイントを外部に公開し、LINEプラットフォームとの連携をすることができます。

まずは以下の公式サイトにアクセスします。

はじめての人はここからngrokの新規アカウントを作成してください。
signup-ngrok.png

登録が完了したら実行すべきコマンドが表示されます。
connect-ngrok.png

表示されたコマンドを実行していきます。
まずはngrokをインストールします。

$ brew install ngrok
(中略)
==> Installing Cask ngrok
==> Linking Binary 'ngrok' to '/usr/local/bin/ngrok'
🍺  ngrok was successfully installed!

インストールが完了したら、次のコマンドを使用してngrokの設定ファイルに認証トークンを追加します。

$ ngrok config add-authtoken XXXXXXX
Authtoken saved to configuration file: /Users/XXXX/Library/Application Support/ngrok/ngrok.yml

以上でngrokの設定が完了しました。

Node.jsプロジェクトの作成

Node.jsプロジェクトを作成します。
以下のコマンドを実行して、package.jsonファイルを初期化します。

$ npm init -y

次に、ExpressとLINE Bot SDK、dotenv、ngrokをインストールします。

$ npm install express @line/bot-sdk dotenv ngrok

プログラムの実装

app.jsを作成し、プログラムを実装します。

app.js
const express = require("express");
const line = require("@line/bot-sdk");
const ngrok = require("ngrok");
require("dotenv").config();

const config = {
  channelAccessToken: process.env.CHANNEL_ACCESS_TOKEN,
  channelSecret: process.env.CHANNEL_SECRET,
};

const app = express();

const client = new line.messagingApi.MessagingApiClient({
  channelAccessToken: config.channelAccessToken,
});

app.use("/webhook", line.middleware(config));
app.post("/webhook", (req, res) => {
  Promise.all(req.body.events.map(handleEvent)).then((result) =>
    res.json(result)
  );
});

function handleEvent(event) {
  if (event.type !== "message" || event.message.type !== "text") {
    return Promise.resolve(null);
  }

  return client.replyMessage({
    replyToken: event.replyToken,
    messages: [
      {
        type: "text",
        text: event.message.text,
      },
    ],
  });
}

const port = process.env.PORT || 3000;
app.listen(port, async () => {
  try {
    const ngrokUrl = await ngrok.connect(port);
    console.log(`Ngrok URL: ${ngrokUrl}/webhook`);
  } catch (error) {
    console.error("Error while connecting with ngrok:", error);
  }
});

メモしておいたチャネルシークレットチャネルアクセストークン.envファイルに記載します。

.env
CHANNEL_ACCESS_TOKEN="Your LINE Access Token"
CHANNEL_SECRET="Your LINE Channel Secret"

実装の説明

Expressと関連パッケージのインポート

const express = require("express");
const line = require("@line/bot-sdk");
const ngrok = require("ngrok");
require("dotenv").config();

Expressフレームワークと@line/bot-sdk、ngrok、dotenv(環境変数を読み込むためのツール)をインポートします。

LINE Botの認証情報設定

const config = {
  channelAccessToken: process.env.CHANNEL_ACCESS_TOKEN,
  channelSecret: process.env.CHANNEL_SECRET,
};

LINE Botの認証情報を設定するためのconfigオブジェクトを定義しています。

Expressアプリケーションの設定

const app = express();

app.use("/webhook", line.middleware(config));
app.post("/webhook", (req, res) => {
  Promise.all(req.body.events.map(handleEvent)).then((result) =>
    res.json(result)
  );
});

Expressアプリケーションを作成し、Webhookエンドポイントを設定します。
/webhookエンドポイントにPOSTリクエストが送信されると、LINE Bot SDKのmiddlewareがリクエストを処理します。

メッセージの処理

function handleEvent(event) {
  if (event.type !== "message" || event.message.type !== "text") {
    return Promise.resolve(null);
  }

  return client.replyMessage({
    replyToken: event.replyToken,
    messages: [
      {
        type: "text",
        text: event.message.text,
      },
    ],
  });
}

受信したイベントがメッセージであり、そのタイプがテキストメッセージである場合、オウム返しでメッセージを返信する処理が行われます。

ローカルサーバーとngrokの設定

const port = process.env.PORT || 3000;
app.listen(port, async () => {
  try {
    const ngrokUrl = await ngrok.connect(port);
    console.log(`Ngrok URL: ${ngrokUrl}/webhook`);
  } catch (error) {
    console.error("Error while connecting with ngrok:", error);
  }
});

Expressアプリケーションを指定されたポートで起動し、ngrokを使用してローカルサーバーを公開します。
これにより、LINE BotのWebhookエンドポイントが外部からアクセス可能になります。

以上の手順により、基本的なLINE Botの機能を実装しました。

ローカルサーバーの起動とngrokのURL取得

$ node app.js
Express server is listening on port 3000
Ngrok URL: https://XXXX.ngrok-free.app/webhook!

上記コマンドを実行すると、Expressサーバーがポート3000で起動します。
ローカルサーバーが公開された後、ngrokのURLが表示されます。
このURLをLINE DevelopersのWebhook URLに設定して、LINE BotのWebhookを有効にします。

Webhook URL の設定

LINE Developersに再度ログインし、表示されたURLをWebhook URLに設定します。
set-webhook.png
Webhookの利用もONに設定します。
use-webhook.png
検証ボタンを押すと成功と出ます。
success.png

以上で設定が完了し、登録済みのLINE Botにメッセージを送信すると、オウム返しが返ってきます。
line.jpg

まとめ

今回は、Node.jsとLINE Bot SDKを使用して、オウム返しするLINE Botを作成しました。
ただし、この実装はローカル環境でのみ動作しており、ボットを常時稼働させるには、AWS Lambdaなどの外部サーバーにデプロイする必要があります。

間違っている箇所や疑問に思ったことがあれば、ぜひコメントをください!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

詳細なコードは、GitHubのリポジトリで公開しています。
興味のある方は是非チェックしてみてください。

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