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ニフクラHatoba(β)を使ってみた

Last updated at Posted at 2019-05-16

1. 概要

ニフクラのHatoba(β)使って、Kubernetesクラスター上に簡単なアプリケーションをデプロイしたところ、想像以上に簡単できて好印象だったため、当初、聴講するだけのつもりで参加した
ニフクラのFJCTさん主催のミートアップイベント(2019/4/24)で急遽飛び入りLTをさせていただきました。

この記事は、LTで話した内容をまとめたものです。

Hatoba(β)って何?

Hatobaは、ニフクラのFJCTさんが提供しているKubernetesクラスターを構築・管理できるサービスです。
利用するには、法人での利用申し込みが必要です。現在、β版のため利用料金はかからないのが、素敵です。

2. Kubernetesクラスターの作成

クイックスタートを参考にしてKubernetesクラスターの作成をしました。
このクイックスタートはとても分かりやすく、書かれている手順に沿ってHatoba(β)の管理画面から作業を行えば迷うところなくクラスターを作成できるはずです。

クイックスタート

  • ファイアウォールグループ作成
    • ファイアウォールグループ作成
    • INルール追加
      クライアント端末からクラスターにkubectlで接続するので、そのためにクライアントPCのIPアドレスからの TCP:6443 のINルールを追加します。
  • クラスター作成
    • クラスター作成
      現時点では、クラスターのkubernetesのバージョンは、v1.11.6 固定でした。
      masterノードの数を 1 か 3 から選べますが、3 を設定すると、登録時に 「ノード数が作成・設定可能上限に達しています。」 のエラーメッセージが出力されます。 現状、1 しか指定できない模様です。
    • ノードプールの作成
      workerノードのサブセットとなるノードプールを作成します。
      私はノード数に 2 を設定しました。

ここまで設定した内容を、ニフクラの管理画面で見てみます。

image.png

Hatobaはまだβ版のため機能が少ないという事情もあると思いますが、とてもシンプルで見やすいです。

続いて、Kubernetesクラスターへの接続確認ですが、クライアント端末からコマンドラインツールのkubectlを利用して行いました。私のクライアント端末は Windows 8.1 です。

  • kubectlをダウンロード
    https://kubernetes.io/docs/tasks/tools/install-kubectl/
  • ダウンロードしたライブラリをPATHに追加
  • Hatobaの管理画面からクレデンシャルをコピーし、INルールで許可したクライアント環境の ~/.kube/config に保存
  • kubectl get nodes を実行

image.png

masterノードと、workerノードの2つがReady状態になったことが確認できます。

3. デプロイするアプリケーションの作成

Nginxイメージに独自で作成したHTMLを入れ込んだイメージを作成しました。

docker の nginx イメージの設定ファイルを眺めながら、独自ページを表示します。
の記事を参考にさせていただきました。

下記のディレクトリ構造で、画像とcssを参照する簡易的なhtmlを作成しました。

html
  │─ index.html
  ├─css
  │  └─ style.css
  └─images
     └─ yamasha_eternal_2_TP_V.jpg

DockerFileもシンプルです。

Dockerfile
FROM nginx
COPY ./html /usr/share/nginx/html

これでイメージを作成し、Dockerhubに登録しました。

4. マニュフェストファイルの作成

マニュフェストファイル(yaml定義ファイル)の構成は下記の通りです。

nifnif.yaml

apiVersion: apps/v1
kind: Deployment
metadata:
  name: nginx-nifnif
  labels:
    app: nginx-nifnif
spec:
  replicas: 4
  selector:
    matchLabels:
      app: nginx-nifnif
  template:
    metadata:
      labels:
        app: nginx-nifnif
        version: v1
    spec:
      containers:
        - name: nginx-nifnif
          image: "{dockerhubのurl}"
          ports:
            - containerPort: 80
---
apiVersion: v1
kind: Service
metadata:
  name: nginx-nifnif
spec:
  type: NodePort
  selector:
    app: nginx-nifnif
  ports:
    - protocol: TCP
      port: 80
      name: nginx-nifnif
      nodePort: 32280
---
apiVersion: autoscaling/v2beta1
kind: HorizontalPodAutoscaler
metadata:
  name: nginx-nifnif
spec:
  scaleTargetRef:
    apiVersion: apps/v1
    kind: Deployment
    name: nginx-nifnif
  minReplicas: 2 # 最小レプリカ数
  maxReplicas: 4 # 最大レプリカ数
  metrics:
    - type: Resource
      resource:
        name: cpu
        targetAverageUtilization: 10

デプロイしたアプリケーション(Nginx)が利用するポート番号(今回の例では、32280ポート)をINルールに追加します。

5. クラスター上へのデプロイ

下記コマンドを実行して、kubernetesクラスター上にアプリケーションをデプロイします。

kubectl apply -f nifnif.yaml

コマンド実行後、Podの状況を確認します。

kubectl get pods
image.png

Podが4つ動作していることが確認できました。
では、実際にアプリケーションが動いているかブラウザで確認してみることにします。
URLは、http://{masterノードのグローバルIPアドレス}:{Nginxポート番号} です。

image.png

無事、Webページが表示されていることが確認できました。
余談ですが、イベント当日にニフクラさんのイメージに合う背景のフリー画像を探すのは大変でしたが、最終的にいい画像に巡り合えたと自己満足しています。

6. まとめ

Hatoba(β)を利用してみた感想として、良かった点を3つ挙げます。

  • Kubernetesクラスターを管理画面から簡単に作成できる
  • クイックスタートが分かり易い
  • デプロイしたPodが安定して動いている

オンプレにKubernetesを導入する場合、masterノードとworkerノードそれぞれに対して、それなりに多くの導入作業が必要となります。その点、Hatoba(β)は管理画面から簡単に作成できるのでとても楽です。
また、オンプレに建てたKubernetesでは、起動したPodが原因不明で急死することがありましたが、Hatoba(β)では今のところそのような事は起きておらず、順調に動いています。
私は、GKSなど他のKubernetesマネージドサービスを利用したことないため、それらと比較した評価はできませんが、少なくともオンプレでやるより楽そうです。

今回は、簡易的なアプリケーションをクラスター上にデプロイしただけでしたが、もっと深くHatoba(β)を使ってKubernetesと戯れてみたいと思います。

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