無料ユーザーも使えます!GitLab 18.3の新機能「Embedded views(GLQL)」でWikiやIssueを動くダッシュボードに変えよう
はじめに
2025年8月21日にリリースされた GitLab 18.3 には、無料プランのユーザーにもすぐ使える便利な機能が追加されました。
その中でも特に注目したいのが 「Embedded views(powered by GLQL)」 のGA(一般提供)です。
WikiページやIssueのコメント欄に、GitLabのデータをリアルタイムで表示するビューを埋め込めるようになりました。静的なメモだったドキュメントが、プロジェクトの状況を反映する「生きたダッシュボード」に早変わりします。
対象バージョン・プラン
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| GitLabバージョン | 18.3以降(2025年8月21日リリース) |
| 対象プラン | Free / Premium / Ultimate(無料プランOK!) |
| 対象環境 | GitLab.com / Self-Managed / Dedicated |
GitLab 17.4で実験的機能として登場し、17.10でベータに昇格。18.3でついにGA(正式リリース) となりました。フラグ操作なしで、すぐ使い始められます。
Embedded views(GLQL)とは?
GLQL(GitLab Query Language) は、GitLab全体のデータを統一的に検索・フィルタリングするためのクエリ言語です。
Embedded viewsは、そのGLQLクエリをMarkdownのコードブロックとして書くことで、以下の場所にデータビューを埋め込める機能です。
- グループ・プロジェクトの Wiki
- Epic / Issue / マージリクエスト / タスク / OKR の説明欄・コメント欄
- リポジトリ内の Markdownファイル(18.3で追加)
「自分に割り当てられたIssue一覧」「今週のオープンMR」などを、Wikiに貼り付けるだけで自動更新されるテーブルとして表示できます。
実際の書き方
Markdownのコードブロックに glql と指定し、YAML形式でパラメータを書きます。
基本的な例:自分のオープンIssue一覧
```glql
display: table
title: 自分の担当Issue
description: 現在オープン中のIssue
fields: title, state, milestone, updated
limit: 10
query: type = Issue AND assignee = currentUser() AND state = opened
```
これをWikiやIssueの説明欄に貼り付けると、自動的にテーブルとしてレンダリングされます。
主なパラメータ一覧
| パラメータ | デフォルト | 説明 |
|---|---|---|
display |
list |
表示形式(list や table など。詳細は公式ドキュメント参照) |
title |
Embedded list view または Embedded table view(表示形式による) |
ビューのタイトル |
description |
なし | タイトル下に表示する説明文 |
fields |
title |
表示するフィールド(カンマ区切り) |
limit |
100 |
表示件数(最大100) |
sort |
updated desc |
ソート順 |
collapsed |
false |
折りたたんで表示するか |
クエリ構文の例
# グループ内の未クローズIssue
query: type = Issue AND group = "my-group" AND state = opened
# 特定のマイルストーンのMR
query: type = MergeRequest AND milestone = %"v1.0" AND state = opened
# 直近7日以内に更新されたもの
query: type = Issue AND updated >= -7d
currentUser() を使えばログインユーザーに応じた動的な絞り込みも可能です。
活用シーン
チームのWikiをダッシュボード化する
スプリントWikiに「今週のIssue」「未レビューのMR」などのビューを埋め込んでおくと、朝会や週次レビューの確認がWiki一枚で完結します。
Epicの説明欄で進捗を自動集計
Epicの説明欄に関連Issueのビューを埋め込んでおくと、進捗状況を手動更新なしで常に最新の状態で確認できます。
READMEに現状を反映させる
リポジトリのREADME.mdにオープンIssueの件数や直近のMRを埋め込むと、リポジトリを開いた瞬間にプロジェクトの健全度がわかります。
ビューの操作
表示されたビューの右上には「View actions」メニューがあり、以下の操作ができます。
| アクション | 説明 |
|---|---|
| View source | クエリのソースを確認する |
| Copy source | ソースをクリップボードにコピー |
| Copy contents | 表示内容をクリップボードにコピー |
| Reload | ビューを再読み込みする |
ページを再読み込みしなくてもデータを最新化できるのは便利です。
ページネーション
limit パラメータで1ページあたりの件数を制御できます(最大100件)。それ以上のデータがある場合は、最終行に「Load more」が表示されます。
まとめ
GitLab 18.3のEmbedded views(GLQL)は、無料プランから使える強力な機能です。
- ドキュメントを書く感覚で動くダッシュボードが作れる
- Wikiにもコメントにもリポジトリにも埋め込める
- 常に最新データを反映してくれる
手動でステータスをコピペする作業や「あのIssueどこだっけ?」という迷子も減らせます。
まずはプロジェクトWikiに自分担当Issueのビューを一つ貼り付けてみてください。GitLabをもっと使いこなすきっかけになるはずです。