こちらの記事は、【Qiitaユーザー限定】BenQプログラミングモニターレビュワー募集キャンペーンで、ベンキュージャパン株式会社からモニターのプレゼントを受けて、作成しました。
はじめに
皆さん、こんにちは!
横浜にあるSIerでWeb系の受託開発をしている、Furudeと申します。
突然ですが、Qiitaを読んでくださる皆さんは、きっと1日の大半をモニターの前で過ごしますよね?
私も普段からリモートワークで、勤務開始から退勤まではPCの前にいることがほとんど。小休憩中はスマートフォンを眺め、食事中はiPadで映画を観て、退勤後も趣味のブログ執筆やゲームでPCの前に…。
冷静に思い返すと、寝ている時間以外は何かしらのディスプレイを見ているような生活を送っています。
その結果、目薬とマッサージ機が手放せない日々に。共感してくださる方も多いのではないでしょうか。
「開発環境への投資は、自分自身への投資だ」とよく言われますが、特にモニターは生産性と健康に直結する重要な機材です。
今回、ありがたいことにBenQ様よりプログラミングに特化したモニター「RD280U」をレビューする機会をいただきました。
ただ、いきなり「すごいモニターでした!」とレビューするだけでは面白くありません。
そこで本記事では、まず高機能なモニターに頼る前に、私たちが今すぐ実践できるプログラミングが捗る環境改善Tipsを3つご紹介します。
その上で、RD280Uは本当に投資する価値があるのか?
どんな人にオススメなのか? 実際の使用感を交えて徹底的にレビューしていきます!
高級モニターに手を出す前に。今すぐできる開発環境カイゼンTips
モニターの新調は大きな出費です。
その前に、まずはソフトウェアの工夫でどれだけ開発体験が向上するか試してみましょう。私が実践している3つのTipsをご紹介します。
Tip 1:プログラミングフォントにこだわる
エディタのフォント、デフォルトのまま使っていませんか?
プログラミング用に設計されたフォントは、驚くほどコードの可読性を上げてくれます。それだけで開発体験が劇的に変わるので、ぜひ試してみてください。
ポイント:
- ゼロ(0)とオー(O)の区別がつきやすいか
- イチ(1)とエル(l)とアイ(I)の判別が容易か
- 全角スペースが可視化できるか
- リガチャ(合字)に対応しているか (=>が⇒のように表示される機能)
おすすめフォント:
- JetBrains Mono: JetBrains社が開発した、読みやすさに定評のあるフォント
- Fira Code: リガチャが非常に豊富で、コードが視覚的にスッキリします
- HackGen: 可読性が高く、多くのエンジニアに愛用されています
この辺りの記事も参考に読んでいただけると良いかと思います。
ちなみに、私は「Ricty Diminished」を使っていますが、サポートが終了しているので、強いこだわりがなければ他のフォントを選ぶのが無難でしょう。(詳しくは以下の記事が参考になります。)
フォントを変えるだけで、コードのtypoが減り、可読性も上がるのでレビューも楽になりますよ!
Tip 2:ブルーライト対策はOS標準機能で
「目は大切に」と分かっていても、ついつい夜遅くまで作業してしまいますよね。
OSに標準で搭載されているナイトモード機能を使えば、追加投資ゼロでブルーライトを軽減できます。
macOS: システム設定
→ ディスプレイ
→ Night Shift
Windows: 設定
→ システム
→ ディスプレイ
→ 夜間モード
例えば、Macでは日の入りから日の出までの間だけ、ディスプレイを暖色系にしてブルーライトを減らすことができます。
これだけでも、終業後の目の疲れ方がかなり違うはずです。
専用のメガネやフィルムも良いですが、まずはOSの機能から試してみるのがおすすめです。
関連記事:
Night Shiftなどのブルーライトカット機能は、目の疲れや睡眠の質に良い影響を与える可能性があります。ただし、ブルーライトが直接的かつ単独で眼精疲労の主な原因であるという科学的な結論はまだ出ていないため、あくまで目への負担を和らげる「一要素」として捉えるのが良いでしょう。
Tip 3: IDEのテーマを見直す
エンジニアの皆さんは、ダークテーマを使っている方が多い印象です。私も、スタイリッシュな黒系のテーマを好んで使っています。
しかし、目に優しい環境は、黒か白か、だけではありません。
重要なのは「コントラスト」です。目に突き刺さるような高すぎるコントラストは、かえって目を疲れさせる原因になります。
DraculaやNordのような、世界中の開発者に支持されているテーマがあります。
気分転換も兼ねて、新しいテーマを試してみてはいかがでしょうか?
IDEのテーマと合わせて、ディスプレイ自体の輝度を少し下げたり、コントラストを調整したりするのも効果的です。自分にとって最も心地よい「光」を見つけることが、長く快適に開発を続ける秘訣かもしれませんね。
記事更新から5年以上経っていますが、目に優しいプログラミング環境について分かりやすくまとめられているので、合わせて読むと良いかと思います。ダークテーマについても言及されています。
長時間コーディングが快適に!BenQ RD280U徹底レビュー
さて、前置きが長くなりましたが、ここからが本題です。
上記のTipsを実践するだけでも開発環境はかなり改善されます。しかし、「RD280U」は、それらの工夫を軽々と飛び越える、「ハードウェアによる最適解」でした。
レビューにあたり、まずは私の普段の環境についてお話しさせてください。
リモートワークが中心のためデスク環境にはこだわりがあり、特にモニターはこれまで何度も試行錯誤を重ねてきました。私のモニター遍歴は、
- Macbook pro本体ディスプレイ
- →34インチウルトラワイド + 24インチ縦置きモニター
- →24インチモニター + Macbook pro本体(スタンディングデスク導入)
- →27インチ湾曲モニター × 1
といった具合です。
マルチディスプレイも経験しましたが、集中すると1つの画面をずっと見つめてしまい、気づけば常に同じ方向を向いているなど、首への負担が大きいと感じたため、現在はモニター1枚の環境に落ち着いています。
本レビューの直前まではMSI社の27インチ湾曲モニター「MAG 275CQRF QD E2」をメイン機として、1日7〜9時間ほど、フルスタックに開発業務を行っています。
終業後もブログの執筆や映画鑑賞、ゲームなどを楽しむため、ずっとモニターの前にいる生活を送っています。
そんな私が、今回RD280Uを1週間ほど普段の業務でガッツリ使ってみたリアルな感想を、プログラマーの視点、特に「アイケア」の観点を重視しながら機能ごとにご紹介します。
筆者がRD280Uを設置したデスク環境(iPhoneで撮影)。表示画像はUnsplashより。
注意
モニター上の発色は、実際の色味とは異なる場合があります。添付画像はiPhoneで撮影し、色味に誤差が生じている可能性があります。念のためご注意ください。
1. 圧倒的な情報量の4K+ (3840×2560)。最適な3:2の比率。
まず驚いたのが、このモニターの解像度とアスペクト比(3:2)です。
一般的な4K(3840×2160・16:9)モニターと比べて、縦方向に400ピクセルも広く表示できます。この「+α」の領域が、プログラミングにおいて絶大な効果を発揮しています。
一度に表示できるコード行数が大幅に増え、スクロール回数も劇的に減少。
ドキュメントとコードを並べても窮屈さを感じないのも魅力です。最近はClaudeやGeminiに質問しながら作業することも多いので、回答文をより多く表示できるのも効率アップにつながっています。
これは単に解像度が高いというだけでなく、「タスクに最適化された広さ」だと実感しています。
当初は4K解像度をそのまま使用していましたが、個人的にはそこまで広い作業領域は必要ないと感じたため、現在はフルHD相当のスケーリングで使っています。
とはいえ解像度自体は4Kのままなので、Retina相当の高密度な表示が可能で、とても快適です。
2. コーディングに集中できる!BenQ独自のコーディングモード
RD280Uには、テキストのコントラストと鮮明さを最適化する「コーディングモード」が搭載されています。
ライト・ダークテーマ両方のコーディングモードが搭載されており、明暗どちらのモードでも文字の識別のしやすさが上がります。視認性が良くなることで、コーディングに集中できるだけでなく、長時間使用でも目が疲れにくなると実感しています。
※画像は公式ページ「BenQコーディングモードの使用方法」より
ディスプレイ前面にある、ホットキーからクイックに切り替えられるのも便利で、仕事中はコーディングモード、趣味の映画鑑賞やゲームをする時は別のモード(例えばM-bookモード)に切り替えることで、充実した映像体験もすることができます。
3. 地味だけど、最強の反射軽減パネルとアイケア機能
私の作業スペースは窓際にあり、日中は外光の反射に悩まされることがありました。
そんな中で効果を実感しているのが、BenQ独自の画期的な「ナノマットパネル」です。反射率を3%以下に抑えており、一般的なノングレアパネルよりも優れた反射防止効果があります。
実際、ナノマットパネルを搭載したRD280Uは、驚くほど反射が少なく、照明や自分の顔が画面に映り込むこともありません。そのおかげで、画面への没入感が格段に向上しました。
さらに、周囲の明るさに応じて画面の輝度を自動調整してくれる「ブライトネスインテリジェンス(B.I. Gen2)」機能も秀逸です。朝から夜まで、常に目に優しい最適な画面環境を保ってくれます。
基準となる明るさは自分でカスタマイズできるため、「自動調光が眩しすぎる」といった不快感もなく、自分好みの設定が可能です。そのおかげで、輝度を手動で調整する手間がなくなり、日々の小さなストレスを確実に減らしてくれます。
以前は、日中の強い日差しで画面が見づらくなるたびに、カーテンを閉めたり照明を点けたりして対応していましたが、今ではそうした手間も不要になりました。
スマートフォンやタブレットでは当たり前の自動調光機能が、PC用ディスプレイにも搭載されているありがたさを実感しています。夜間も夜間プロテクションにより調整され、目に優しい環境が保たれるのも嬉しいポイントです。
4. USB Type-C(90W給電)で、ケーブル1本ですっきり接続
MacBookとはUSB Type-Cケーブル1本で接続するだけで、映像出力と90Wの給電が完了します。デスク周りの配線がごちゃごちゃせず、非常にスッキリして快適です。
配線が整うだけで掃除もしやすくなりますし、やはり「シンプル・イズ・ベスト」ですね。(ちなみに筆者の環境は、まだ配線処理を真面目にやっておらず、ごちゃついています……)
さらに、KVMスイッチも搭載されているので、2台のPCを使い分ける場合でも、マウスとキーボードは1セットでOK。作業環境の切り替えがスムーズに行えるのも大きな魅力です。
5. エルゴノミクスデザインで、自分に合った最適なポジションに調整可能
最近のディスプレイはエルゴノミクス(人間工学)に配慮した設計が一般的になりつつありますが、RD280Uもしっかり対応しています。
高さ調整、チルト(上下の傾き)、スイーベル(左右の首振り)、ピボット(縦回転)といった基本的な可動域をすべてカバーしており、どの動きも非常にスムーズ。
自分の姿勢やデスク環境に合わせて最適なポジションに調整できるので、長時間の作業でも肩や首への負担が大きく軽減されました。
特に、書類作成や縦長のコードを頻繁に扱う人にとっては、縦置き(ピボット)が簡単に使える点は大きな魅力です。画面を回すだけで縦表示に切り替えられるので、思わず活用したくなります。
つい見た目やスペックに目が行きがちですが、こうした「体への優しさ」を備えていることも、毎日使うディスプレイを選ぶうえで非常に重要なポイントだと改めて実感しました。
デスク環境のこだわりとスタンディングワークとの相性抜群なRD280U
私のデスク環境のテーマは、「身体への負担を極限まで減らす」ことです。最高のパフォーマンスは、心身の健康があってこそだと考えています。
その思想を体現しているのが、こちらの作業環境です。
私は手動昇降式のスタンディングデスクを愛用しており、日中はバランスディスクの上に立って作業することも多いです。長時間同じ姿勢でいると血行が悪くなり、集中力も途切れがちですが、こうして適度に身体を動かすことで、リフレッシュしながら仕事に取り組んでいます。(約10kgのモニターを手動で持ち上げるので、毎回軽い筋トレになっています笑)
ただ、この「動く」スタイルには、以前のモニターでは常に課題がつきまといました。
それは、立ったり座ったりするたびに、モニターの見え方が微妙に変わってしまうことです。
以前のモニターだと、
「ちょっと画面が暗く見える…」
「天井の照明が反射して見づらい…」
そんな小さなストレスを感じるたびに、手動で輝度を調整するのを面倒に思い、我慢していました。
しかし、RD280Uはこの課題を解決してくれました。
まず、以前使っていたVAパネルのディスプレイと比べ、IPSパネルによる視野角の広さは歴然です。立った姿勢、座った姿勢、どの角度から見ても輝度や色の変化がほとんどありません。
そして何より感動したのが、自動輝度調整(ブライトネスインテリジェンス)の賢さです。
正直なところ、あまりに自然に調光されるので、最初の数日はこの機能がONになっていることにすら気づかなかったほどです。
ふと振り返ってみると、「いつもなら『眩しいな』とか『暗くて見づらいな』と感じる瞬間が、この1週間、一度もなかった」ことに気づきました。
これこそが「本当に小さなストレスからの解放」なのだと、実感しました。
まとめ:RD280Uはどんな人におすすめか?
今回は、ソフトウェアの工夫で開発環境を改善した上で、その先にある「ハードウェアによる解決策」として、プログラミングモニター「RD280U」を徹底的にレビューしました。
もちろん、記事の前半で紹介したTipsを実践するだけでも、開発効率は確実に上がります。しかし、ソフトウェアの工夫では越えられない壁を軽々と乗り越えさせてくれるのが、優れたハードウェアです。RD280Uが提供してくれる開発体験は、まさに唯一無二のものでした。
- 一日8時間以上、コードと向き合うエンジニア
- Qiitaや技術ブログの執筆など、良質なアウトプットを目指す方
- 生産性向上のためなら、機材への投資を惜しまない方
- 目の疲れや肩こりなど、身体的な負担を本気で軽減したい方
上記に当てはまる方にとって、BenQ RD280Uは「最高の投資先」として1つの選択肢になるでしょう。
この記事が、あなたの開発環境を見直すきっかけになれば幸いです。
末筆となりますが、今回の貴重な機会をくださったベンキュージャパン株式会社様、そして企画・運営のQiita株式会社の皆様に、この場を借りて心より御礼申し上げます。