概要
AWSを使う上で、不要になった設定は消しとこうねというお話です。
はじめに
AWSを学び始めてしばらくすると、無料枠以外の機能も使いたくなってきます。そしてそういう時期には新しいサービスに目移りし、「まぁこれぐらいの請求なら」と、作ったサービスを放置しがちです。
僕もそんな初心者のうちの1人でした。そして放置し続けた結果...
ひゃ、 120ドル!??? な なんじゃこりゃあああああああ!!!!
僕のようにならないように、本記事では不要になったら消しておくべき設定3選をまとめました。
不要になったら消して置くべき設定3選
1. EC2, RDS
AWSを学び始めたら、まず最初に作る構成は、「EC2コンテナ上でアプリケーションサーバーをたて、DBはRDSで構築」というパターンだと思います。
この構成は小さいサイズだと(AWSのアカウントを作成してから1年間は)無料で作れるのですが、無料枠を少しでも超えた設定だと、途端に高額な請求がくるので注意しましょう。
注意しなければいけないのが例えばEC2の場合、無料枠は「t2.microを750時間分」であるということです。
たとえば、t2.microサイズのインスタンスを2台たてていた場合、AWS側では「t2.microを1500時間たてていた」という認識になり、しっかり750時間分の請求がきます。小さいサイズとはいえ地味に痛いです。
2. ALB
AWS初心者を少し脱却した頃になると、「ALBを使った、負荷分散を意識した構成」を作りたいと思うはずです。
ただ、こいつがくせもの。ALBの料金は「LCU時間ごとの従量課金と使用時間あたりの従量課金の合計」できまります。
LCU時間ごとの課金はごく簡単に言えば、「ALBに接続することによって起こる課金」なので、今回は問題になりません。問題は「使用時間ごとの従量課金」。おおよそ0.024USD/時間なので、1ヶ月放置し続けるとおよそ2000円も取られてしまいます!た たけえ!
ALBはEC2やRDSに比べて「課金されている」という感覚がなくなりがちです。不要になったら忘れずに削除しましょう。
3. Elastic IP Address
デフォルト設定だと、EC2のパブリックIPアドレスは固定されていません。つまりEC2を停止して再度起動するような場合、パブリックIPアドレスが変わってしまい「あれ、なぜか接続できない...」という事案がおこります。
これを避ける一つの方法がElastic IP Addressという、EC2専用の固定のIPアドレスを保持しておいて、使用するEC2に紐づけてあげるという方法です。
ただ、これがまたまたくせもの。例えば、Elastic IP AddressをEC2に紐付ずに放置していた場合、時間あたり0.005USD, 1ヶ月で400円かかってしまうのです。
これだけ聞くというほど高くないように感じますが、もちろんこれはElastic IP Addressごとに課金されるので、5つ保持していた場合、これの5倍の2000円がかかります...考えたくないですね。
不要になったElastic IP Addressはかならず開放してあげましょう。
高額課金をさけるための対策
では、このような消し忘れを防ぐためにはどうしたらよいのでしょうか
AWSの請求アラートを有効にする
AWSでは高額請求を防ぐためのしくみとして、「特定の請求額を超えた場合、メールで通知してくれるシステム」が存在します。消し忘れが不安な方は設定しておきましょう。
設定の仕方に関しては以下の記事がわかりやすかったです。
請求書を逐一確認する
AWSの請求書には「何にいくら使ったか」が詳しく書いています。「今月の利用料高え!」と思った時には、請求書を確認し、同じ失敗をしないようにしましょう。
(請求書は「My請求ダッシュボード」の左側にある「Billing > 請求書」から確認できます)
最後に
不要な課金をせず、賢く自己投資しましょう!