はじめに
Qiitaの記事やMarkdown、Wordなどで数式を表現するためのLaTeX記法について、よく使うものを中心にまとめました。
また、解説の追加とその他便利な記法を追加しました。ページ内検索で探しやすいように、複数の説明を入れています。
この記事でわかること
- Qiitaの投稿でよく使われるLaTeX記法がわかる
- 基本的なLaTeXの記法がわかる
この記事の対象者
- Qiitaの記事に数式を入れたい人
- LaTeXを書き始めた人
- LaTeXの基本的な記法を逆引きしたい人
検証環境
- 2025/7/18時点のQiita
LaTeXとは
LaTeX(ラテック、またはラテフ)は、数式や科学技術系の文書を美しく作成するための組版システムです。Qiitaでは、このLaTeXの記法を利用して、記事内に複雑な数式をきれいに表示することができます。
よく使う記法
数式の記述方法 (インライン数式、ブロック数式)
Qiitaでは、コードブロックで言語をmathと指定することで、ブロックレベルの数式を表示できます。 これは独立した行に数式を表示する方法です。
文章の途中に数式を埋め込むインライン数式は、$で数式を囲むことで表現できます。
```math
f(x) = \int_{-\infty}^\infty \hat{f}(\xi)\,e^{2\pi i \xi x} \,d\xi
```
インラインで数式 ($E=mc^2$) を書くこともできます。
結果
f(x) = \int_{-\infty}^\infty \hat{f}(\xi)\,e^{2\pi i \xi x} \,d\xi
インラインで数式 ($E=mc^2$) を書くこともできます。
分数 (ぶんすう)
分数は\frac{分子}{分母}と記述します。
```math
\frac{1}{2} + \frac{1}{3} = \frac{5}{6}
```
結果
\frac{1}{2} + \frac{1}{3} = \frac{5}{6}
べき乗 (べきじょう、乗数、上付き) と 添え字 (そえじ、下付き)
べき乗などの上付き文字は^を、添え字などの下付き文字は_を使います。 記号の後に続く文字が複数ある場合は{}で囲みます。
```math
x^2_i + y^2_i = z^2_i
```
```math
e^{i\pi} + 1 = 0
```
結果
x^2_i + y^2_i = z^2_i
e^{i\pi} + 1 = 0
平方根 (へいほうこん) と n乗根 (nじょうこん)
平方根は\sqrt{}で、n乗根は\sqrt[n]{}で記述します。
```math
\sqrt{2} \approx 1.414
```
```math
\sqrt[3]{8} = 2
```
結果
\sqrt{2} \approx 1.414
\sqrt[3]{8} = 2
総和 (そうわ、シグマ、Σ)
総和を表すΣは\sumで記述します。範囲は下付き(_)と上付き(^)で指定します。
```math
\sum_{k=1}^{n} k = \frac{1}{2}n(n+1)
```
結果
\sum_{k=1}^{n} k = \frac{1}{2}n(n+1)
積分 (せきぶん、インテグラル、∫)
積分を表す∫は\intで記述します。範囲は下付き(_)と上付き(^)で指定します。
```math
\int_{a}^{b} f(x) dx
```
結果
\int_{a}^{b} f(x) dx
極限 (きょくげん、リミット、lim)
極限は\limで記述します。変数が近づく値は下付き(_)で表現します。無限大は\inftyです。
```math
\lim_{x \to \infty} \frac{1}{x} = 0
```
結果
\lim_{x \to \infty} \frac{1}{x} = 0
ベクトル
ベクトルは\vec{}や\boldsymbol{}で表現できます。
```math
\vec{a} \cdot \vec{b}
```
```math
\boldsymbol{x} = (x_1, x_2, \dots, x_n)
```
結果
\vec{a} \cdot \vec{b}
\boldsymbol{x} = (x_1, x_2, \dots, x_n)
行列 (ぎょうれつ、マトリックス)
行列はpmatrixやbmatrixなどの環境で作成します。&で要素を区切り、\\で改行します。
```math
% pmatrix: 丸括弧
A = \begin{pmatrix}
a & b \\
c & d
\end{pmatrix}
% bmatrix: 角括弧
B = \begin{bmatrix}
1 & 2 \\
3 & 4
\end{bmatrix}
% vmatrix: 縦線(行列式)
\det(A) = \begin{vmatrix}
a & b \\
c & d
\end{vmatrix} = ad - bc
```
結果
% pmatrix: 丸括弧
A = \begin{pmatrix}
a & b \\
c & d
\end{pmatrix}
% bmatrix: 角括弧
B = \begin{bmatrix}
1 & 2 \\
3 & 4
\end{bmatrix}
% vmatrix: 縦線(行列式)
\det(A) = \begin{vmatrix}
a & b \\
c & d
\end{vmatrix} = ad - bc
ギリシャ文字 (ぎりしゃもじ)
LaTeXでは、コマンドを入力するだけで簡単にギリシャ文字を表示できます。
小文字は\alpha、\betaのように、大文字は先頭を大文字にして\Gamma、\Deltaのように記述します。
```math
\alpha, \beta, \gamma, \Gamma, \Delta, \Omega
```
結果
\alpha, \beta, \gamma, \Gamma, \Delta, \Omega
括弧のサイズ調整 (かっこ)
分数など、高さのある数式を括弧で囲む場合、\left(と\right)を使うと、中身のサイズに合わせて括弧の大きさが自動で調整されます。
```math
% 自動調整なし
( \frac{a}{b} )
```
```math
% 自動調整あり
\left( \frac{a}{b} \right)
```
結果
% 自動調整なし
( \frac{a}{b} )
% 自動調整あり
\left( \frac{a}{b} \right)
複数行の数式 (複数行、等号揃え)
Qiitaでの改行の注意
Qiitaのmathブロック内では、\\を単独で用いても改行されません。複数行にわたる数式を記述するには、align環境などを使用する必要があります。
align環境を使うと、複数行にわたる数式で、等号(=)などの位置を揃えることができます。 &を揃えたい箇所の前に入れ、\\で改行します。
```math
\begin{align}
f(x) &= (x+a)(x+b) \\
&= x^2 + (a+b)x + ab
\end{align}
```
結果
\begin{align}
f(x) &= (x+a)(x+b) \\
&= x^2 + (a+b)x + ab
\end{align}
コメントアウト
mathブロック内では、%以降の文字列がコメントアウトされます。
```math
x^2 % ここは表示されないコメントです
```
結果
x^2 % ここは表示されないコメントです
参考資料