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Boltz2で生体分子の相互作用(結合構造・親和性)をAI予測してみた

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Last updated at Posted at 2026-03-27

はじめに

GPUは「ローカルLLM」や「フィジカルAI」の文脈で語られがちです。今回は創薬・バイオ用途として、FPT CLOUDのGPUサーバが手間なく利用できるかを確認します。

今回は、創薬向けソリューションである "Boltz-2" のNIMコンテナをデプロイして、生体分子の結合構造予測を試してみます。

追記:2026年4月22日
下記ではPaaSである、FPT AI FACTORYを使ったBoltz-2 NIMコンテナ使用方法についてまとめました。

Boltz2とは?

今回デプロイするNIMコンテナの "Boltz-2" は、生体分子(タンパク質と薬の分子)がどのように結びつくかをAIで予測するツールです。
具体的には下記のような予測を高速・高精度で実現します。

  • タンパク質やDNAと薬の分子がどのような立体構造で結合するか
  • タンパク質やDNAと薬の分子の結合の強さ(結合親和性という)

補足:NIMとは?
NVIDIA Inference Microservices の略で、NVIDIAのGPUに最適化された推論基盤を提供するマイクロサービス(コンテナとして配布)のことです。
これをデプロイすることで素早くLLMやTTS(テキストから音声を生成)などのサービスを素早く・運用しやすい形で提供することができます。

検証のゴール

FPT CLOUDにデプロイしたBoltz-2を使い、分子結合の予測を実行し、最終的に3Dで可視化できる状態にします。
■生成物のイメージ
タンパク質の結合.png

  • 必要なもの
  • 分子結合予測までのステップ
    1. NGCのAPIキーを取得する
    2. FPT CLOUDでGPUサーバを立ち上げる
    3. Boltz2 NIMコンテナのデプロイ
    4. サンプルプログラムの実行

最低システム要件

公式ドキュメントによると、最低限下記のスペックが必要です。

  • CPU コア : 12
  • RAM : 64 GB
  • SSD Strage : 80 GB
  • GPUメモリ: 48 GB

構成

今回は以下の構成で検証します。
image.png

手順

①NGCのAPIキーを取得する

下記リンクからNGCにログインします
https://ngc.nvidia.com/signin

ログイン後、画面右上に表示されている自分のアカウントをクリックし、[Setup]をクリック
image.png

[Generate API Key]をクリック
image.png

[Generate Personal Key]をクリック
image.png

下記のように必要事項を記入し、[Generate Personal Key]をクリック
※Key NameとExpirationは任意です
image.png

nvapiから始まるAPIキーが発行されるので、コピーします
image.png

②FPT CLOUDでGPUサーバを立ち上げる

下記リンクから FPT CLOUDのコンソールにアクセスし、GPUサーバを立ち上げます
ログイン:https://console.fptcloud.com/login/select-method
image.png

※ポータルサイトはこちら:https://fptcloud.com/ja/

③ Boltz-2 NIMコンテナをデプロイする

sshでGPUサーバに接続し、取得したAPIキーを設定する

export NGC_API_KEY=<ここに取得したAPIキーをセットする>

DockerでNGCにログインする
$oauthtokeは特殊な名前で、APIキーを使って認証することを表しています。

echo "$NGC_API_KEY" | docker login nvcr.io --username '$oauthtoken' --password-stdin

NIMキャッシュを作成する

export LOCAL_NIM_CACHE=~/.cache/nim
mkdir -p ${LOCAL_NIM_CACHE}
chmod 777 ${LOCAL_NIM_CACHE}

NIMコンテナを起動する

docker run --rm --name boltz2 --runtime=nvidia \
     --shm-size=16G \
    -e NGC_API_KEY \
    -v $LOCAL_NIM_CACHE:/opt/nim/.cache \
    -p 8000:8000 \
    nvcr.io/nim/mit/boltz2:1.5.0

④サンプルのノートブックを実行する

サンプルのノードブックをダウンロードする

VSCodeでGPUサーバに接続し、ダウンロードしたipynbファイルをアップロードする
  image.png

仮想環境を立ち上げる

Python3 –m venv venv-Boltz2
source venv-Boltz2/bin/activate

ノートブックのセルを上から順に実行する
※プログラムを実行する過程で httpxpy3Dmol がインストールされます。

最終的に、、、

ノートブックを上から順に実行し、🎨 Interactive 3D Visualizationのセクションを実行すると、このようにDNAとタンパク質の構造を3Dで予測・可視化することができました!!!
image.png
マウスの操作で拡大縮小・回転などの操作が行えます。

DNAやたんぱく質の構造はどこで定義されている?

サンプルコードを見ていくと request_data内で分子の情報(DNA配列・タンパク質配列など)を定義しています。

# Example protein sequence
# sequence = "MKTVRQERLKSIVRILERSKEPVSGAQLAEELSVSRQVIVQDIAYLRSLGYNIVATPRGYVLAGG"

# Prepare the request payload according to the API schema
request_data = {
    "polymers": [
        {
            "id": "A",
            "molecule_type": "protein", 
            "sequence": "MGREEPLNHVEAERQRREKLNQRFYALRAVVPNVSKMDKASLLGDAIAYINELKSKVVKTESEKLQIKNQLEEVKLELAGRLEHHHHHH",
            "cyclic": False,
            "modifications": []  # No modifications
        },
        {
            "id": "B",
            "molecule_type": "protein", 
            "sequence": "MGREEPLNHVEAERQRREKLNQRFYALRAVVPNVSKMDKASLLGDAIAYINELKSKVVKTESEKLQIKNQLEEVKLELAGRLEHHHHHH",
            "cyclic": False,
            "modifications": []  # No modifications
        },
        {
            "id": "C",
            "molecule_type": "dna", 
            "sequence": "TGGGTCACGTGTTCC",
            "cyclic": False,
            "modifications": []  # No modifications
        },
        {
            "id": "D",
            "molecule_type": "dna", 
            "sequence": "AGGAACACGTGACCC",
            "cyclic": False,
            "modifications": []  # No modifications
        }
    ],

詰まりやすいポイントと解決策

  • NGCのAPIキー取得までが少し複雑です。
    → 上記ドキュメントを見ながら、該当する取得方で進めるのが確実です。

検証結果・感想

手順としては大きく4ステップ(APIキー取得 → VM作成 → NIM起動 → ノートブック実行)で、Boltz-2を想像以上にスムーズにデプロイできました。
「創薬・バイオ系は準備が作業が重いのでは?」と思っていましたが、NIMのおかげでかなりあっさり動かせたのが印象的です。

FPT CLOUDを試したくなったら

FPT CLOUDでNIMコンテナをデプロイしてみたい、GPUサーバとして使ってみたいという方はFPTスマートクラウドジャパンまでお問い合わせください。

参考

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