前回のブログで電源構成を記載したので、今回はセンサーの取り扱いについて書いていこうと思います。
M5Stack Toughと土壌水分量センサーでプランター菜園をモニタリングするVol.1(電源編)
I2C用ケーブル&ケーブル長選定
今回利用した土壌水分量センサーはこちらです。
同じメーカーで値段の安い「I2C土壌水分センサー」というものがあります。上の強化型はこのセンサーに予め結線と熱収縮チューブによる回路の保護がなされているという違いがあります。はんだ付けの手間や熱収縮チューブの取り扱いなどが面倒だと感じられる方は強化型を使うのも手かもしれません。
I2CはM5Stack や Raspberry Piなどでセンサを扱う場合よく使われるインターフェース規格です。基本的に、基盤内での通信を想定しており、長距離の伝送には適していないようです。バッファ回路など追加することで延長することもできるようですが、M5Stack Tough内には組み込む隙間が無かったので、バッファなしでチャレンジしました。
https://community-ja.renesas.com/cafe_rene/forums-groups/the_vault/f/forum19/3619/i2c
I2Cの詳細についてはここでは割愛しますが、稼働させるためには下記の4本の線が必要になります。
https://ja.wikipedia.org/wiki/I2C
名称 | 用途 | M5Stack Toughでのポート位置 |
---|---|---|
Vcc | 電源。+3.3V | PORT A - VCC |
GND | グランド | PORT A - GND |
SCL | クロック | PORT A - 33 |
SDL | データ | PORT A - 32 |
センサーについているケーブルの被覆を剥くと、4色のケーブルが見えてきます。
ケーブルグランドを予めM5Stack Toughに取り付けておき、センサーのケーブルを通して、予め切っておいたGroveケーブルと1本ずつつなぎ合わせます。ケーブルグランドを通す前にケーブルをつなぎ合わせてしまうと、ケーブルグランドの穴をGrove端子が通れないため注意してください。
絶縁テープで保護する前に、センサーを認識してくれるかチェックします。この時、M5Burnerに用意されている Tough_Tools を使うことでI2Cなどの導通チェックを行ってくれます。手順はファームウェアのアップデートと同様にPCとM5Stack ToughをUSBで接続しておき、M5Burnerで Tough_Tools をダウンロードしてM5Stack Toughにインストールして起動します。
ツールが起動するとI2Cを選択し、センサーのI2Cのアドレスである0x20の文字が黒文字で表示されていることを確認します。ケーブルが長い場合、この文字がグレーアウトと黒文字を繰り返して不安定になるので、その場合はケーブルを短くするなどして対処します。全く反応しない場合、センサー側かM5Stack側の不具合も考えられるので、交換するなどして切り分けてください。
私の場合は黒とグレーで不安定でしたが、ケーブル長を20センチほどにすると安定したため、その長さで使用することにしました。
作業が終わったらM5Stack 自体のファームウェアも忘れずアップグレードしておきます。
次回
次回は、水分量を取得したり、モニタリングするための画面表示やIoTの設定を行います。