はじめに
みなさんは今のWindowsに満足していますか?
タスクバーのカスタマイズ性が向上するなど、少しずつ改善は進んでいますが、依然として以下のような「Microsoftによる自社製品の押し付け」にストレスを感じている方も多いはずです。
- ChromeメインなのにEdgeがアンインストールできない
- Windows Search(スタートメニュー)の検索エンジンがBing強制
- ウィジェットがMSNニュースだらけ
- OS内のリンクが既定のブラウザを無視してEdgeで開く
これらは、欧州連合(EU)の デジタル市場法(DMA) の対象地域では既に解消されています。本記事では、面倒なシステムファイルの改変なしに、Excel VBAを使って日本に居ながらOSを「EU仕様」へと昇華させる方法を解説します。
従来の「JSON書き換えハック」との違い
これまで有名だったのは、System32 内の IntegratedServicesRegionPolicySet.json を編集する手法でした。しかし、この方法には高いハードルがあります。
- 権限の壁:TrustedInstallerから所有権を奪うなど、非常に手間がかかる
- アップデートに弱い:Windows Updateのたびにファイルが復元され、再設定が必要になる
- リスク:システムファイルを直接弄るため、OSの安定性を損なう可能性がある
今回の 「VBA × WMI」ルート は、OSが国籍を判定するために参照している「レジストリのキャッシュ」を直接書き換える手法です。
もちろん、レジストリを書きかえる観点では、PowerShellでもBat、レジストリエディターでも良いですがせっかくなので、VBAらしい手法で記載します。
実装:EU特権をアンロックする「魔法のコード」
VBE(Alt + F11)を立ち上げ、標準モジュールに以下のコードを貼り付けて実行してください。
' Windows 11 EU(DMA) Mode Activator via WMI
' 実行条件: ログインユーザーが管理者グループに属していること
' ※ Excel自体は「通常権限」で起動してOKです
Sub Unlock_Windows_DMA_Mode()
Const HKLM As Long = &H80000002
Dim objReg As Object
Dim errCode As Long
' WMIサービスへ「なりすまし権限」で接続
' これにより、UACをバイパスしてシステム領域(HKLM)への書き込みを試みます
Set objReg = GetObject("winmgmts:{impersonationLevel=impersonate}!\\.\root\default:StdRegProv")
' 国籍キャッシュを「94」(アイルランド/EU)に強制書き換え
' 通常のレジストリエディタでは拒否される場所を、WMIの特権でパスします
errCode = objReg.SetDWORDValue(HKLM, _
"SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Control Panel\DeviceRegion", _
"DeviceRegion", 94)
If errCode = 0 Then
MsgBox "成功!OSの国籍をアイルランドに変更しました。🥳" & vbCrLf & _
"反映まで数分待つか、設定アプリの『プライバシーとセキュリティ』を開いて再スキャンさせてください。", vbInformation
Else
MsgBox "失敗。エラーコード: " & errCode & vbCrLf & _
"セキュリティソフト(EDR)によってWMIの操作がブロックされた可能性があります。🫠", vbCritical
End If
End Sub
実行後にアンロックされる「特権」の一例
コード実行後に再起動すれば、設定アプリの「地域」は日本(または元の国)のままでも、OS内部の「物理的なデバイスの所在地」がEUと認識されます。
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Edgeのアンインストール
Jsonルートと同様、「設定 > アプリ > インストールされているアプリ」から、これまで消せなかったEdgeの横の「アンインストール」が押せるようになります

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Windows SearchのBing除外
「プライバシーとセキュリティ > 検索」に、DMA準拠の「検索プロバイダーの選択」が出現します
日本圏内では調達しづらいため画像は1つしかありませんが、EUではこれが複数の選択肢で成り立ちます

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既定変更のしやすさ
日本圏内よりも、変更の追加オプションが増えています
仕組みの解説:2種類のリージョン
Windowsは「ユーザーが設定した地域」とは別に、 「デバイスをセットアップした時点での物理的位置がどこにあるか」 というキャッシュを保持しています。
前者は設定画面で簡単に変えられますが、Microsoftは後者を「初期セットアップ時以外は変更不可」としていました。
今回のハックは、OSがこのセットアップ地域依存するレジストリの隙を突き、WMIを使って「物理所在地そのもの」を上書きしているのがミソです。
おわりに
Excelはただの表計算ソフトではありません。
Windowsという巨大なOSの深部へ、追加ツールなしでアクセスできる 「最も身近なハッキング・コックピット」 です。
不便なデフォルト設定に悩まされている方は、ぜひVBAの力も借りて「自分にとって最高のWindows」を取り戻してみてください。

