テスト戦略を立てるための、ポイントを確認する
ここまでのテスト文脈の話のなかで、テストストラテジーマップの話を何度かしましたが、目標とする品質を実現するために必要なアクティビティを整理して、リスクをコントロールしながら打ち手を講じていく話をしてきました。
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必要なアクティビティを整理する話 [自分のテストフレームワークを作ろう!]
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必要とする目標を打ち立てる話 [クライテリアコントロールの話]
目指す品質を実現するために、ポイントを押さえたうえで戦略を持っていると、自分たちの活動が、どこに向かっているのかを把握しながら、品質保証活動ができます。できてない箇所の影響範囲を確認しながら、説明ができるようになります。逆に、個々の品質を下げるかわりに、顧客がもっと喜ぶ機能を開発しよう、という判断もできるようになります。今回は、この戦略を立てる話です。
テストストラテジーマップ
では、マップ上のそれぞれのパートで、何を保証しようとしているかをご説明します。
1. テスト設計 Test Plan in Organization
先に、必要な品質を担保するにはどのくらいのアクティビティが必要かを見積もります。
2. テスト計画 Test Plan
見積もったテストアクティビティから、現実的なリソースでどのくらいの活動ができるかを計画に落とします。
3. リソース確認 Decide criteria
計画を立てる上で、どのくらいの人員・期間などが活動に充てられるかを確認します。
4. テスト実行 Test Run
作成されたテストを実行していきます。
4-1. 基本のテスト Single Condition
単純に機能が1つ1つ動くかを確認していきます。なかには、これだけでテスト終了とするチームもあります。
4-2. 応用のテスト Multiple Condition
複合的な条件で行われるテストを実行していきます。最初からQAのテストがここだけを行うチームもあります。
5. 結果ふりかえり Closing
発見された不具合などを分析し、傾向と対策を確認したうえで、次回の品質活動につなげます。
まとめ
最後に、振り返り活動が入ることで、テストアクティビティ自体のカイゼンサイクルを回していくことができます。こうして、マップ自体を時々見直したり、新しい手法を試しながら、ブラッシュアップしていくと、テスト戦略そのものを育てていけるでしょう。