面接で使える:観点出し(一般物)評価ルーブリック(QA/テスター向け)
私がテスターさんの面接をする場合、マウス・ボール・キーケースなど
「一般物」を題材に観点出しをしてもらうことがあります。
実UIや実案件を使わずに、守秘リスクを避けつつ
観点生成の型・具体化・優先度 を見られるため、スクリーニングとして有効です。
今回は、これを採点表として出してみます。
以下、その評価を「観点数だけ」に依存しないための ルーブリック(採点表) です。
0) 前提(運用ルール)
- 題材:一般物(守秘リスクなし)
- 制限時間:2分(+追加質問 1分)
- 出力形式:口頭でOK(面接官がメモ)
- 合格基準の思想:観点数より 「広げ方の型」+「具体化」+「優先度」 を見る
1) 評価ルーブリック(20点満点)
A. 観点生成の「幅」(Coverage breadth) 0–4点
狙い:機能だけに寄らず、カテゴリを跨いで発散できるか
- 0:ほぼ出ない(1–2個で停止)
- 1:機能/見た目に偏る(例:使いやすい、かわいい等)
- 2:属性/操作/耐久など2カテゴリ程度に広がる
-
3:以下のうち 4カテゴリ以上 を自然に扱う
例)属性(素材/サイズ)/操作(片手)/状態(濡れ)/環境(暗所)/運用(保管/清掃)/誤用/安全 - 4:上記に加え “境界条件”(上限/下限/例外)まで踏み込む
B. 深さ(Specificity & testability)0–4点
狙い:「テストに落ちる粒度」まで言えるか
- 0:抽象語のみ(良い/悪い/使いやすい)
- 1:例は出るが条件が弱い
- 2:条件が具体化(いつ/誰が/どこで)
- 3:観測可能な結果まで言える(壊れる/外れる/傷つく/開かない 等)
-
4:再現条件+期待結果が短文で言える
例:「手袋着用で片手開閉 → 金具が引っ掛からず開くべき」
C. 重要度・リスク感度(Risk & prioritization)0–4点
狙い:まず何から見るべきか(優先度)を言えるか。安全観点が出るか。
- 0:優先度がない(思いつき羅列)
- 1:「重要そう」程度は言う
- 2:頻度 or 影響のどちらかで順序付け
- 3:頻度×影響で自然に並べ替えできる
-
4:安全/損害/事故が自発的に入り、かつ過剰警戒でなく具体的
例:「鍵の落下=資産・安全に直結。最優先で落下・外れを見たい」
D. モデル化(State / flow / misuse)0–4点
狙い:状態・遷移・誤用の発想があるか
- 0:静的な見た目のみ
- 1:操作の話はするが状態がない
- 2:状態(濡れ/汚れ/経年/満杯)を言える
- 3:状態遷移(開→入→閉、付け替え、落下後など)を言える
- 4:誤用・逸脱(無理に詰める/引っ張る/別用途)まで自然に言える
E. コミュニケーション(Structure & clarity)0–4点
狙い:レビューされやすい形で話せるか(面接官がメモしやすいか)
- 0:断片的で追えない
- 1:勢いはあるがカテゴリが飛ぶ
- 2:ある程度まとまる(属性→操作など)
- 3:明確に枠で出せる(「安全→操作→環境→誤用」等)
- 4:短い文で、第三者が追える粒度で言える
2) 判定目安(総合スコア)
- 16–20点:強い(型がある。現場で即戦力になりやすい)
- 11–15点:伸びる(型の補助で化ける。育成が効く)
- 6–10点:要注意(偏り/抽象が多い。教育コスト高め)
- 0–5点:厳しい(現場で事故りやすい)
※経験則として「最初にあまり挙げられない人が伸びにくい」は、だいたい A(幅)とB(深さ)が低いケースと一致します。
3) 追加質問(1分)で差が出る“追い込み”3点セット
- 「一番危ないのは?」(C:リスク感度を見る)
- 「手袋・利き手・暗所だと?」(B/D:環境×操作を見る)
- 「それ、テストにするなら一文で?」(B/E:テスタブル化を見る)
4) 面接官メモ:キーケースで“安全”を拾う例
- 落下して鍵紛失 → 物理的安全・資産損失
- 金具の尖り・破損 → 怪我・衣類破損
- 子どもが誤飲/誤使用 → 危険シナリオ
- 夜間・手袋・片手 → 操作ミス誘発
おわりに
一般物の観点出しは、実案件を使わずに 観点生成の型と優先度付け を評価できます。
観点数だけではなく、幅・深さ・安全・モデル化・説明可能性を合わせて見ると、面接のブレが減ります。
ちなみに、お題は毎回変えているので、練習していただいたら観点だしの
訓練になるとはおもいますが、カンニングと言えるほどの効果はないです・笑
評価は、観点の粒度と分類で見ています。この観点を一段抽象化すると、候補者さんが
普段何を考えてテストを作っているのかが見えてくるとおもってます。
点数は参考まで。