操作を録画して、AIに覚えさせる|Claude Coworkのスキル録画機能で繰り返し作業を手放す考え方
本記事は、株式会社DnD(https://dnd-inc.jp)のコラムを一部編集して掲載しています。
初出: https://dnd-inc.jp/blog/claude-cowork-record-skill-automation.html
「毎週同じ手順でExcelを整理して、同じファイルを作って、同じフォルダに保存する」——そんな作業に費やす30分を、Claudeに引き取ってもらえるようになりました。2026年7月21日にAnthropicが公開した「Record a skill」機能は、画面を録画しながら声で手順を説明するだけで、Claudeがその操作を覚えて次回から代わりに実行してくれます。特別なプログラミング知識は必要ありません。
この記事の要点
- Claude Coworkの「Record a skill」は、画面録画+音声説明だけで繰り返し作業をスキルとして登録できる機能(2026年7月公開)。
- 手順が決まっていて内容だけ変わる作業──週次レポート整形・フォルダ振り分け・定型メール下書きなど──に特に効果的。
- 取り消せない操作(送信・削除)はスキルに含めず、最終確認は人が行う設計にすることが安全運用のポイント。
「Record a skill」とはどんな機能か
「Record a skill」は、ClaudeのPC向けアプリ「Claude Cowork」に搭載された機能です。Claudeデスクトップアプリの「Cowork」タブを開き、「+」ボタンからRecord a skillを選ぶと画面録画が始まります。あとは実際の作業をしながら「この列を削除する」「このフォルダに移動する」と声で説明するだけ——録画終了後、Claudeが映像と音声を分析して、再実行可能な「スキル」として保存します。
一言で言えば、**「人が一度やって見せる→Claudeが覚える→次回からClaudeが代わりにやる」**というサイクルです。従来の自動化ツール(RPAなど)が「ツール側の操作画面でフローを設定する」形だったのに対して、Record a skillは「いつもどおりに作業しながら話しかける」だけで済みます。
どんな仕組みで作業を覚えるのか
録画中、ClaudeはPCの画面全体の変化(クリック・キー入力・アプリの切り替えなど)と、ユーザーの音声説明を同時に記録します。録画終了後、この情報をAnthropicのサーバーで分析し、「どの操作をどの順序で実行すれば目的が達成できるか」という手順書がスキルとして生成されます。
作成されたスキルは個人ライブラリに保存され、次回から「先月のCSVを整形して」と依頼するだけで、Claudeが実際にPCを操作して同じ手順を再現します。声での説明が詳しいほど、スキルの精度は上がります。「この行は顧客番号なので変えない」「ここは毎月日付が変わる」といった判断の理由まで声に出すことが精度向上のポイントです。
スキル化に向く業務・向かない業務
Record a skillが威力を発揮するのは、「手順が同じで、中身だけ変わる」作業です。具体的には次のような業務が該当します。
- 週次・月次レポートの整形:CSVを受け取って、指定のフォーマットに貼り付け、ヘッダーを整える作業。
- フォルダへの振り分け:取引先名や日付ルールに従ってファイルを所定のフォルダへ移動する作業。
- 定型メールの下書き作成:受注確認や請求書送付など、毎回ほぼ同じ文面をドラフトする作業。
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データ転記・突合:複数のシートを開いて、対応する行を確認しながら別シートへ値を入力する作業。
一方で、判断が多い作業・例外が頻繁に起きる作業はスキル化に向きません。「状況によって対応が変わる」業務は、スキルを実行するたびに想定外の挙動が発生しやすく、むしろ手動の方が早い場合があります。まずは「毎回同じ手順を踏んでいる、でも退屈だ」と感じている作業から始めてみてください。
安全に使うための注意点
Record a skillは便利な反面、Claudeが実際にPCを操作するという性質上、いくつかの注意が必要です。
- 録画中は機密情報を画面に表示しない:録画内容はAnthropicのサーバーへ送信されます。パスワード・個人情報・社外秘の書類は録画前に閉じておくこと。録画開始時にもClaude側から同様の案内が表示されます。
- 取り消せないアクションをスキルの最後にしない:「メール送信」「ファイル削除」「フォーム送信」などの操作をスキルの最終ステップに含めると、誤って本番データに影響が出るリスクがあります。「下書き保存まで」「ゴミ箱に移動まで」と区切り、最終確認は人が行う設計にしてください。
- 本番運用前に必ずテストを行う:ダミーデータやテスト環境でスキルを試してから、実データへの適用に進めましょう。スキルが意図どおりに動くかを一度確認しておくだけで、トラブルの大半を防げます。
まずはどこから始めるか
Record a skillは、Claude Pro・Max・Teamプランに含まれており、追加料金なしで利用できます(2026年8月時点)。ClaudeデスクトップアプリのCoworkタブから使用できます。
最初の一歩として推奨するのは、「週に一度・30分以内・手順が決まっている」作業を1つ選ぶことです。たとえば「毎週月曜日に売上CSVを所定フォルダへ移動して、週報テンプレートに数字を貼る」という作業があれば、次の月曜日に録画しながらやってみてください。スキルが登録できたら翌週、Claudeに任せてみましょう。最初の成功体験が、次のスキル化への動機になります。
「どの作業をスキル化すべきかわからない」という段階であれば、まず1週間、自分が繰り返している定型作業をメモに記録するところから始めてみてください。「また同じことをやっている」という気づきが、自動化の入り口になります。
よくある質問
Record a skillはどのプランで使えますか?
2026年8月時点では、Claude Coworkに搭載されたRecord a skillはPro・Max・Teamプランで利用できます。Free(無料)プランでは利用できません。追加料金は不要で、対象プランのClaudeデスクトップアプリのCoworkタブから使用可能です。
スキルは完全にPCを自動操作しますか?失敗したらどうなりますか?
スキル実行中はClaudeが実際にPC画面を操作します。予期しない動作を避けるため、「メール送信」「ファイル削除」など取り消しが難しいアクションはスキルに含めず、完了直前まで進めて最終確認は人が行う設計にすることを推奨します。最初は影響の少ない作業でテストしてから本番運用に進めてください。
録画したスキルをチームメンバーと共有できますか?
2026年8月時点では、作成したスキルは録画した本人のパーソナルライブラリに保存され、他のメンバーとの共有機能は提供されていません。現時点では各担当者が自身の作業を個別に録画・スキル化する形になります。
録画中に機密情報が映り込んでしまった場合はどうすればいいですか?
録画した画面内容はAnthropicのサーバーへ送信・処理されます。パスワード・個人情報・社外秘の書類が映り込んだ場合は情報漏洩のリスクがあります。該当スキルを削除したうえで、録画範囲の管理ルールを見直してください。録画開始前に、表示するアプリを業務上必要なものだけに絞る習慣をつけることが重要です。
この記事は株式会社DnD(業務効率化・DXパートナー)が運営するコラムの転載です。
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