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叩き台はAIに、仕上げは人に|営業提案書の作成を効率化する3つのステップ

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叩き台はAIに、仕上げは人に|営業提案書の作成を効率化する3つのステップ

本記事は、株式会社DnD(https://dnd-inc.jp)のコラムを一部編集して掲載しています。
初出: https://dnd-inc.jp/blog/ai-sales-proposal-automation.html

「提案書を1件仕上げるのに、また2時間かかってしまった」——営業担当者の多くが抱えるこの悩みは、AIを使えば構造的に解決できます。ポイントは、AIに全部任せるのではなく「叩き台の生成」に特化して使うこと。役割を分けるだけで、作業時間は大幅に短縮できます。

この記事の要点

  • 提案書作成の時間がかかる本質は「白紙から構成を考える」フェーズにある。AIはここを一瞬で解決できる。
  • 「型を決める→AIに叩き台を出させる→担当者が肉付けする」3ステップで作成時間を大幅に短縮できる。
  • AIの出力はそのまま使わない。顧客固有の情報・自社の実績・判断は、必ず人が担う。

なぜ提案書作成に時間がかかるのか

提案書づくりで最も時間を奪われる場面は、「書く」ことではなく「何をどの順番で書くかを考える」フェーズです。白紙の状態から、顧客の課題→自社の解決策→実績→費用感→次のアクション、という構成を整理するだけで、気づけば30分以上が過ぎていた——という経験は少なくないはずです。
加えて、1件1件異なる顧客に合わせて言葉を選び直す作業が、担当者の集中力を消耗させます。結果として、良い提案書を作れる能力を持ちながら、単純な「作業」に時間を取られている状態が生まれます。

AIは「叩き台の生成役」に特化して使う

生成AIを提案書作成に活用しようとすると、「AIに全部書かせてそのまま送れるのか?」という疑問が最初に浮かぶかもしれません。結論から言えば、そのままの使用は避けるべきです。
AIが得意なのは、汎用的な構成の組み立てと文章の下書きです。一方、「この顧客がなぜ今この課題に苦しんでいるか」「自社がこれまでに積み重ねてきた実績のどれを当てるべきか」「この担当者の意思決定スタイルに合う言い回し」——こういった情報は、顧客を直接知る担当者にしか判断できません。

提案書を効率化する3つのステップ

ステップ1:提案書の「型」を先に決める

AIへの指示(プロンプト)が曖昧だと、出力も曖昧になります。精度を上げるために、まず自社の提案書の「型」を決めておきます。過去に受注した提案書を3〜5件並べ、共通する構成要素を抽出するのが最も早い方法です。
一般的に機能する基本構成は次の5項目です:

  • ① 顧客の現状・課題:ヒアリングで把握した痛みを言語化する
  • ② 解決策の概要:自社が提供する手段とアプローチを示す
  • ③ 実績・根拠:類似事例・数字・信頼性の担保
  • ④ 費用感・スケジュール:意思決定に必要な情報を先手で示す
  • ⑤ 次のアクション:打ち合わせの提案や検討期限など、具体的な次の一手
    この型が決まれば、AIへの指示も「この構成で、以下の情報を使って下書きを作ってください」という形で具体化でき、出力の質が大きく変わります。

ステップ2:AIに叩き台を出させる

型が決まったら、AIへの指示(プロンプト)を用意します。重要なのは、「顧客の業種・規模・ヒアリングで出てきた課題」「自社サービスの概要」「使ってほしい構成」の3点を指示に盛り込むことです。
たとえば次のような指示が有効です:

  • 「以下の構成で、B社向けの業務効率化提案書の下書きを作ってください。B社は従業員30名の製造業で、受注管理の手入力が多く月60時間の工数が発生しているとヒアリングで確認できました。構成:[型の5項目を列記]」
    このように、業種・課題・制約(費用感の目安など)を具体的に渡すほど、そのまま使いやすい叩き台が返ってきます。社内でよく使う指示パターンを数種類まとめておけば、次回からの作業はさらに速くなります。

ステップ3:担当者が「顧客を知る部分」を肉付けする

AIが生成した叩き台をベースに、担当者が次の3点を追加・修正します:

  • 顧客固有の言葉に置き換える:ヒアリングで出てきたキーワードや、顧客が使っている表現に合わせる。
  • 自社の実績を具体化する:「類似事例あり」ではなく「○○業界で△△件の導入実績、平均□%の工数削減」のように数字を入れる。
  • 次のアクションを明確にする:「ご検討ください」ではなく「来週水曜にデモをご覧いただけますか」と具体的に誘導する。
    この3点だけに集中すればよいため、白紙から書き始めるよりも大幅に短い時間で仕上がります。現場での報告によれば、1件あたり90分かかっていた作成時間が、この流れで20〜30分程度まで短縮されるケースも報告されています。

AI活用で押さえておきたい注意点

時間短縮の効果は大きい一方で、2点だけ意識しておく必要があります。

  • 数字や実績の確認は必ず行う:AIは指示された情報を整形しますが、会社の実績データや費用感は担当者自身が確認・補完してください。誤情報のまま提案書が送られるリスクを防ぐための最後のチェックは省略しないこと。
  • 機密情報の扱いに注意する:顧客の社名・詳細な財務情報・契約内容などをクラウドAIへ直接貼り付けることは、情報管理の観点から慎重に判断してください。一般化した形で入力する、または社内ポリシーを確認することをお勧めします。

どのツールから始めればいいか

使い慣れたツールとの相性が、定着の大きな鍵を握ります。目安として:

  • PowerPoint・Word中心の業務 → Microsoft Copilot
  • Google Workspace(スライド・ドキュメント)中心 → Gemini for Google Workspace
  • ツールを問わずまず試したい → ChatGPT Plus / Claude(月3,000円前後)
    最初は1人の担当者が「次の提案書で試してみる」だけで十分です。型を固め、使いやすい指示文を育てる段階を経て、チームに展開していくのが現実的な進め方です。

まとめ

提案書作成の時間を削るのに、AIに全部丸投げする必要はありません。「型を決めて、叩き台を出させて、人が仕上げる」——この3ステップの役割分担だけで、作業の質を落とさずに時間を大幅に短縮できます。
まずは次の商談に向けた提案書1件で、試してみてください。最初のトライに完成度は求めなくて大丈夫です。繰り返すうちに、自社に合った型と指示文が自然に育っていきます。

よくある質問

提案書作成にどのAIツールを使えばいいですか?

既に使っているツールと相性の良いものを選ぶのが定着の近道です。PowerPoint中心であればMicrosoft Copilot、Google Workspace中心であればGemini、独立して使いたい場合はChatGPTやClaudeが扱いやすい選択肢です。まずは現在の業務環境に近いものから試すことをお勧めします。

AIが作った叩き台をそのまま顧客に送っていいですか?

そのままの送付は避けてください。AIは汎用的な文章は得意ですが、顧客固有の状況・課題の深掘り・自社の実績といった「この顧客だからこそ刺さる情報」は補完できません。担当者が顧客理解に基づいて肉付け・修正することで、初めて説得力のある提案書になります。

提案書の「型」はどうやって決めればいいですか?

過去に受注した提案書を3〜5件ほど並べて、共通して含まれている項目を抽出するのが最も早い方法です。一般的には「顧客の現状・課題→解決策の概要→自社の実績・根拠→費用感・スケジュール→次のアクション」の5項目が基本構成になります。型を決めることで、AIへの指示も具体的になり、出力の品質が上がります。

専門知識がなくてもAIで提案書を作れますか?

はい、ツールの操作自体に専門知識は不要です。重要なのは「顧客の課題」「自社が提供できる価値」「過去の実績」を具体的にAIへ伝えること、そして出力された内容を担当者の判断で正確に調整することです。AIはあくまで叩き台の生成役で、最終的な判断と責任は人が担います。


この記事は株式会社DnD(業務効率化・DXパートナー)が運営するコラムの転載です。
▶ 初出・全文: https://dnd-inc.jp/blog/ai-sales-proposal-automation.html
▶ お問い合わせ: https://dnd-inc.jp/contact.html

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