はじめに
FA 関連の SE をしていると、パデューモデル (ISA-95) という言葉をよく耳にします。今回は備忘録として、ざっくりとまとめてみました。
改訂履歴
- 2026/06/02 : 初版公開。
本文
1. パデューモデルとは
パデューモデル (Purdue model / Purdue Enterprise Reference Architecture / PERA) とは 1990 年代にパデュー大学で提唱された、工場の制御システム (OT) と企業の基幹システム (IT) を機能毎に階層化した論理モデルです。
その後、国際標準規格である ISA-95 に取り込まれ、現在の製造業におけるネットワークセキュリティやシステム連携の標準的な基盤として広く使われています。
2. 階層構造
サイトによって定義がまちまちでした。ISA-95 は「機能」や「データ交換」を定義しているのに対し、実際の現場では「物理的な機器・ネットワークの構成」としてパデューモデルの階層を語ることが多いためかと想像しています。
というわけで、各情報を参考にしつつ、肌感覚も踏まえて構成を図示します。
レベル 0 : 物理
実際にモノが動き、温度・圧力・位置などの物理的な変化が発生する領域です。センサーやアクチュエータなどの I/O 機器、ロボットなどで構成されています。
レベル 1 : 制御
PLC などを使用し、レベル 0 の機器を直接制御する領域です。
プラントで使用される分散型制御システム (DCS) は、コントローラーと監視コンソールが完全に一体化しているため、レベル 1 ~ 2 の両方にまたがるものになります。
レベル 2 : 監視制御
複数の PLC や装置を統合的に監視・制御する層です。ライン全体の状態監視やプロセスの制御を行います。この層から PC が登場し始めることが多いと思います。
操作パネル (HMI) は現場端末ですが「PLC のデータを画面表示して監視する」役割として、論理的にはこのレベル 2 に分類されることが多いようです。
レベル 3 : 製造管理
製造現場の「実行を管理する層」であり、ITとOTの境界に位置する領域です。「いつ・どの製品を・どの設備で・どの手順で作るか」といった生産の実行制御を行います。
レベル 4 : 経営
企業全体の経営や業務管理を担う層であり、いわゆる基幹システムの領域です。
この層の主な役割は、工場単体の最適化ではなく、企業全体としての生産計画・需要予測・コスト管理・収益最大化といった「経営判断」を支えることです。
3. 参考
おわりに
自分は主にレベル 2 ~ 3 を担当しています。