大阪ガスの紹介
関西一円のガス供給
ガス機器の商品開発から販売・施工・メンテナンスも手がける
家庭用燃料電池エネファームのIoT化
エネファームとは
都市ガスの中にある水素と酸素を化学反応により発電する燃料電池
-> 化学反応時の熱を利用して給湯もできる
IoT対応のきっかけ
エネファームのフルメンテナンスを謳っていたが、メンテ業務の負担がでかい
IoT活用による自動化で、業務を効率化したい
システム概要
- 機器から運転情報を送信
- 故障などはコールセンターへ通知
- 係員の配置
- 運転情報の一元管理・監視
コストの柔軟性からプラットフォームにAWS使用
重要課題:エネファームをインターネットに接続するために
いかにガス機器をインターネットに繋げるか
いつ、誰が接続するか?
販売・施工・使用説明までサービスショップで対応済み
インターネットへの接続は誰がする?
-> 一般的な家電とかではお客さんが自分でやる
-> でも接続率100%にするならお客さんには任せられない
-> サービスショップで対応
体制構築
サービスショップのスタッフはインターネットの知識がない
- スタッフ向けのマニュアル作成
- 専門業者によるサポート体制を構築(NTTフィールドテクノに依頼)
これでいけると思ってたけど...
課題への取り組み
- 提案の実態が掴めてなくてフォローができてない
- 施工員からの不満
解決策
- 詳細な報告書
- 通信環境の有無(営業マンが確認)
- 接続の結果
- 未接続ならその理由
ステップアップ
サービスショップからの要望
- 通信の基礎知識が欲しい <- 勉強会開催
- お客様からの質問に自分で答えたい <- QA集の整備
- 無線LAN環境のないお客様にも提案したい <- 関係会社の商社を通じて無線LANルータ販売
まとめ
- 良いシステムも使ってもらわないと意味がない
- システムを使ってもらうには現場のことも考えながら環境を整備する必要がある
IoT活用の効果
メンテナンスの効率化
前提: 特殊な機器のためメンテナンスにも高いスキルが必要
従来は
- 故障の連絡
- 毎回現場まで出動
- 現場で故障原因の特定
- 可能ならその場で対応(手持ちに部品がなかったりするとサイド訪問)
IoT活用で
- エラー情報が自動で関係者にエラーで通知
- 現場に行かなくても故障の原因を特定可能
- 必要な部品をあらかじめ用意できる
- 手持ちのタブレットから遠隔で発電状況を確認
その結果
- 出動件数8%削減
- 初回訪問での解決25%アップ
- 現場滞在時間1/3
品質管理での活用
データの蓄積・分析によって、実際にエラーが起きる前に予測が可能に
今後の展開
- エネファームを販売している他の事業者にもシステムを提供できるよう調整中
- ノウハウも含めて提供するつもり
- 他の機器もIoT対応させたい
- APIを使って他社のクラウドとの連携も進めていきたい
個人的所感
AWSを使ったIoTの活用例として参考になる話であったと思う。
IoT対応にあたってのハードルや導入の効果などのリアルな話を聞けたのは貴重。
APIを活用することでAWS以外のクラウドと連携するという話は他社との協業といったことを考えると、とても夢が広がリングな感じがする。