ファインディでLLMエンジニアをしているだくおん (だーさん) です。
この記事は 🎄ファインディエンジニア #3 Advent Calendar 2025 1日目の投稿です。
普段は生成AIを使ってどう機能を実現するか、技術的な実装や検証の話をすることが多いのですが、今日はあえて少し泥臭い「マインドセット」の話を書こうと思います。
というのも、最近ある出来事を通じて上司からもらった言葉が、私の仕事人生における視界をバッと開けさせてくれたからです。
その言葉とは 「内を向かない」。
文字にすると当たり前のように見えるこの言葉が、なぜ当時の私に深く刺さったのか。自戒を込めて書き残しておきます。
考えるほど手が止まる
きっかけは、とあることで悩んでいた時のことでした。
考えれば考えるほど正解が見えなくなり、気づけば手が止まっていました。
大きな問題があるわけじゃない。でも、なんとなくしっくりこない。
そんな小さな引っかかりに囚われて、前に進めなくなっていたのです。
「内を向かないようにしよう」と言われた日
そのモヤモヤをどうにも自分の中で整理しきれず、いったん上司に話してみることにしました。
話を聞いた上司から返ってきたのは、予想外の一言でした。
「内を向かないようにしよう」
その瞬間、ハッとしました。
突き放されたわけでも、答えを決められたわけでもない。ただ、事実として今の私の状態を言い当てられた気がしました。
視線はどこを向いているか
「内を向く」とはどういうことか。
それは、視線が「自分の中の迷い」や「正解を出さなきゃというプレッシャー」に向いてしまっている状態のことです。
「これでいいのか」
「もっと良いやり方があるんじゃないか」
そうやって足を止めていた時間、そのエネルギーは一切ユーザーに向いていません。
私は普段、LLMエンジニアとして技術やプロダクトに向き合っているつもりでした。
けれど実際に向いていたのは技術でもプロダクトでもなく、自分の頭の中の堂々巡りだったのです。
そのとき、自分の視野の狭さに気付かされました。
悩むべき場所はそこじゃない。見つめるべきは「外」にいるユーザーや市場のはずだ、と。
外を向くと決めた
「内を向かない」
そう決めるだけで、不思議と景色が変わりました。
「これで正しいのか」と立ち止まるのではなく、
「ユーザーに価値を届けるために、今はどう動くのが最適か」だけを考える。
そう腹を括ると、余計なノイズが消え、建設的な思考が戻ってきました。
これが「視界が開ける」ということなのかもしれません。
おわりに
エンジニアやPdMとして仕事をしていると、技術的な課題よりも、こうした「自分の中の迷い」に心を持っていかれる瞬間があるかもしれません。
もし今、あることが気になって手が止まり、「これでいいのか」と堂々巡りになっている人がいたら、一度だけ自分に問いかけてみてください。
「今、内を向いていないか?」
顔を上げて外を見れば、自分が本来やるべきことが、もっとクリアに見えてくるはずです。