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『How To Understand Things』を読んで

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すごい人には、共通点があるように思います。
それは、よく「なぜ?」と考えることです。

なぜこれが起きたのか。
なぜ自分はそう思ったのか。
なぜあの人はそう動いたのか。

多くの人は、それらしい答えが見つかると、そこで考えるのをやめます。
でも一部の人は、自分が本当に納得できるところまで、さらに問い続けます。

自分も昔、その習慣を意識してまねしていました。
そのおかげで、疑問を持つことや、自分の考えを振り返ることは、かなり自然にできるようになりました。得たものは大きかったと思います。

ただ、副作用もありました。

まず、考えている途中の未熟な部分まで外に出してしまうので、「若いな」と笑われることがありました。
それから、考えることにはかなり体力を使います。物事を理解しようとすることに時間を使いすぎて、人付き合いや空気の読み方のようなものを学ぶ機会を、後回しにしてしまった気もします。そのせいで、損をしたこともありました。

Nabeel の『How To Understand Things』には、印象に残った言葉があります。
「納得できない答えで満足しない」という姿勢です。

人生は長くありません。
だから、深く考えずにやり過ごすのが、一番楽な選択に見えることもあります。

世の中は案外、ちゃんと理解しなくても回ります。
問題も、時間が経つと自然に消えたように見えることがあります。
仕事でも生活でも、「終わったことにする」「形にする」「その場を通す」だけで済む場面は少なくありません。

本当に理解したかどうかを、他人が厳しく確認してくれることはあまりありません。
多くの場合、人が気にするのは、物事が前に進んだか、成果物が出たか、場が丸く収まったかです。

だから最後は、自分で自分に聞くしかありません。

“Do I really understand this?”

今の自分は、「すべてをちゃんと理解したい」という考えを、以前ほど強く信じているわけではありません。
なぜなら、本当に理解しようとすることは、かなりの時間とエネルギーを使うからです。

人生には限りがあります。
一方で、知りたいこと、考えられることには限りがありません。

そう考えると、これは正しさの問題というより、エネルギーの配分の問題なのだと思います。
何を深く考えるのか。
何をあえて流すのか。
どこで納得したことにするのか。

あえて深く考えすぎず、自分にとって大事なことに力を残す人もいます。
娯楽に時間を使うのも、人間関係を大事にするのも、仕事の成果に集中するのも、その人なりの選択です。
無理に自分を追い込まない生き方は、正直うらやましいとも思います。

自分はたぶん、あまり器用ではありません。
だから気づいたら、「わかったふりをしたくない」という方向に来てしまったのだと思います。

でも、それはそれで悪くないのかもしれません。
少なくとも、何かを本当に理解できたと感じる瞬間には、確かな満足感があります。

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