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はじめに

 Qiita Engineer Festa 2023で、キャンペーンテーマの一つであるRECOROKUを使ってみた結果、皆さんにもぜひ使ってほしいと考えて、作成した記事です。

 ナレッジ管理ツールであるRECOROKUを効果的に活用するためには、まず使われない理由をつぶす必要があります。多くの人々がナレッジ管理の重要性に気付いている一方で、具体的に何をすればいいのか、なぜRECOROKUを選ぶべきなのかについての理解が不足していることがあります。本記事では、ナレッジ管理におけるこれらの疑問や課題を取り上げ、解決策を提案します。読み終えた後は、周りの人々にナレッジ管理の必要性を説明し、適切なツールの活用方法を共有し、RECOROKUのメリットを伝えることが目標となります。

この記事が目指す2つのゴール
1.自分のチームのメンバーにナレッジ管理の重要性を訴えることができる。
2.ツール「RECOROKU」をどのように活用できるかを理解できる。

ナレッジ管理の重要性

ここでは、そもそもナレッジって何?、ナレッジ管理って何するの?ということを確認します。

ナレッジ管理の目的

ナレッジ管理とは、何か。
それは、ビジネスでの利害関係者間で知識を識別、表現、分配し、採用を可能にする戦略と実践手法のことを指します。高度複雑化した現代で、考慮するべき事項のすべてを事前に知ることはできません。そのため、「その活動を行うために必要な知識がどこにあるのか?」「自分の活動に得られた知識をどのように活用するか?」ということを考えて、日々のパフォーマンスの向上、構想優位性の獲得、組織の継続を実現することを目指している管理領域です。

ナレッジ(Knowledge)とは?

では、この領域において管理対象するナレッジ(Knowledge)とは何でしょうか?
ここでは、3つのナレッジについて説明します。

明示的ナレッジ(Explict kowladge)

 本や手順書・マニュアル、社内wiki等で表記される外部化されたナレッジ。
 表現が容易にできるため、識別や蓄積、共有ができるという特徴があります。

暗示的ナレッジ(tacit kowledge)

 今まで経験してきたことから認識できるナレッジ。
 よく日本では、KKD(勘、経験、度胸)という形で表現される領域です。表現することがかなり困難であるという特徴があります。

含蓄的ナレッジ(Implicit kowledge)

 一人一人が持っている専門的な知識や経験に基づいた、意味を言葉にしづらい知識のことを指します。特定の文脈や状況、所属するコミュニティごとに違っていることもあるため、簡単に理解することが困難です。少しイメージがし辛いと思いますので、いくつか例示します。
分野 内容
業界用語 特定のコミュニティー内で伝わる用語や言葉 IT業界での「バックエンド技術」、「フロントエンド技術」
文化や地域特有のマナー 特定の地域や国の独自の挨拶、祭り、習慣 日本のお正月の「初詣」や「お年玉」
業界の非公式なルールや慣習 公式なルールには載っていないが実際の仕事で守られている非公式なルールや慣習 特定の業界内でのプロジェクトの進め方や決定事項の取り決め
人間関係やコミュニケーションのニュアンス 特定のグループやコミュニティ内での微妙な人間関係やコミュニケーションのスタイル 会社やチーム内での特定の上司の好みや嗜好に関する共通理解
効率的な仕事のやり方 各人が仕事を行っていく上で、経験を積むことで得たノウハウ 仕事の進め方を事前に決めておき、必要なノウハウが使われているかをチェックできる

管理(Administration)とは?

 管理とは、「組織の目標の達成するために必要な計画を立案し、それを実行していくこと」を目的として行います。書いた通りですが、最初に目標を設定する必要があるのですが「3つのナレッジのすべてで、高いレベルを目指す」ということはナレッジ管理では、適切だとは言い切れません。そこで、この3つのナレッジについて、それぞれ高レベルと低レベルそれぞれのメリット・デメリットを記載します。

明示的知識 (Explicit Knowledge)

状態 メリット デメリット
高いレベル 具体的かつ明確な情報に基づいて意思決定を行うことができます。また、明示的知識は容易に共有、文書化、教育することが可能です。 過度に依存すると、新たな視点やアプローチを見逃し、創造性や革新性が欠如する可能性があります。
また、マニュアルや手順書を作成する時間が多く取られると、本来の行うべき業務ができなくなり、パフォーマンスが短期的に落ちることも考えられます。
低いレベル マニュアルや資料に発想を縛られることなく、個々の経験や視点に基づいて新しい解決策を探る自由度があります。 情報が不十分または不確かであるため、意思決定の質が低下したり、不必要なリスクが生じる可能性があります。

暗黙的知識 (Tacit Knowledge)

状態 メリット デメリット
高いレベル 直観的な理解や経験に基づいたスキルが豊富で、独自の解決策を見つける能力が高まります。 暗黙的知識は個々人の中に存在するため、他者との共有や文書化が難しいです。
低いレベル 新しいスキルや理解を獲得するための動機付けがあります。 経験やスキルが不足しているため、問題解決や意思決定が適切に行われない可能性が大きくなります。

含蓄的知識 (Implicit Knowledge)

状態 メリット デメリット
高いレベル 文脈からの洞察や未言明の情報を読み取る能力があります。これにより、より深い理解や複雑な問題解決が可能になります。 文脈や予想に過度に依存すると、情報の解釈が主観的になり、誤解や誤解釈を引き起こす可能性があります。
低いレベル 明確で具体的な指示に従う傾向があり、結果的に状況が明確かつ予測可能になる可能性があります。 文脈や暗黙の前提から洞察を引き出す能力が不足しているため、重要な情報を見落とす可能性があります。

チームが注力すべきナレッジ管理とは?

 チームでのナレッジ管理に関して考える際、最も優先すべき課題は、チーム内外の利害関係者が持っている含蓄的ナレッジ(Implicit Knowledge)を明確にし、その重要性を共有することです。もし、これができていない場合、以下のようなことが起こる可能性が高いです。
  1. 業務の非効率化

    新しいメンバーがチームに参加した場合、含蓄的ナレッジが共有されていないと、彼らは「このチームのやり方」や「特定のタスクのコツ」を理解するのに時間がかかる可能性があります。その結果、業務が非効率的に進行することが考えられます。

  2. 誤解や間違いの増加

    含蓄的ナレッジを共有しないと、チーム内のコミュニケーションが不足し、誤解や間違いが増加する可能性があります。

  3. 再発防止の難しさ

    ある問題やトラブルが発生したとき、その原因や解決策が含蓄的ナレッジとして残ることが多い。これが共有されていないと、同じ問題が繰り返し発生するリスクが高まります。

  4. チームの一体感の低下

    含蓄的ナレッジの共有は、チームの一体感や絆を形成する要因の一つともなります。このような知識が共有されていないと、新しいメンバーが「外部の人」として感じられ、チームの一体感が低下する可能性があります。

なぜ、ナレッジ管理ができないのか?

ナレッジ管理ができていないとデメリットがあるということは理解できていても、ナレッジ管理が継続してできないことに多くの人が悩んでいます。ではなぜ、できないのか?その理由を考えてみましょう。
問題点 概要 具体例
文化や背景の違い 文化や背景が知識の共有や解釈に影響を及ぼす。 ・基盤となる価値観が異なるので知識の受け取り方や解釈が一致しない
・非言語的なコミュニケーションのニュアンスの違いが誤解を招く
時間とリソースの制約 知識の文書化や共有に必要な時間やリソースが確保できない。 ・利益や評価につながる業務を優先して、説明するための時間が取れない
・適切なツールやプラットフォームの不足している。
情報の過剰 情報の量が多すぎると、その管理や更新が難しくなる。 ・情報のフィルタリングの難しさ
・情報の更新と維持の難しさ

ナレッジ管理支援ツール「RECOROKU」

こういった、なかなかナレッジ管理をできない事態を簡単に解決するツールとして「RECOROKU」があります。

ここでは、その機能とどのようなベネフォットがあるかを説明します。

ナレッジ管理支援ツール「RECOROKU」の機能紹介

シームレスな録画機能

RECOROKUは、自分が主催でないミーティングでも、どんなオンラインミーティングツールでも、直接Web会議を録画することができます。他のツールでは録画ができない場合でも、RECOROKUならば録画が可能です。また、ZoomやTeamsで録画したデータもアップロードできます。これにより、重要な情報を逃さずに管理できます。

文字起こしと映像インデックス機能

RECOROKUは会議中の発言を全て文字起こしして、会話の確認だけでなく、映像のインデックスとしても活用できます。また、ZoomやTeamsの文字起こし機能で起こされたテキストファイルをそのままアップロードして使用することもできます。これにより、会議の内容を正確に把握し、必要な情報を効率的に取り出すことができます。

フリーワードでのシーン検索機能

RECOROKUは文字起こしした会話をフリーワードで検索し、その会話のシーンを映像で確認することができます。特定のトピックやキーワードに関連する情報を素早く見つけることができます。これにより、必要な情報へのアクセスが容易になり、効率的な作業や意思決定を行うことができます。

チーム間の情報共有と協力強化

RECOROKUを使って共有された情報は簡単にコンテンツ化され、チーム全体で共有することができます。これにより、チームメンバーと共有した情報を活用しながら、問題解決や業務の効率化に取り組むことができます。知識の共有や協力強化が図られ、職場のストレスが軽減されます。

気軽に問い合わせができるサポート体制

RECOROKUでは、登録者に対しサポートの案内メールを試用期間中、定期的に発送され気軽にわからないところや使いたいことを専門スタッフがヒアリングしてくれる体制にあります。もし、困ったことがあれば気軽に問い合わせできることも強みの一つです。

「RECOROKU」が優れている点

ではここで、録画映像を議事録として保存する場合とRECOROKUを活用した場合の違いを考えてみましょう。

項目 単に録画した映像を議事録とする場合 RECOROKUを活用する場合
検索性 低い 高い
ナビゲーション性 限定的 高い
コンテンツの可読性 依存する 高い
メモやコメントの追加 困難 容易
フリーワードでのシーン検索 不可 可能
ナレッジの共有とアクセス制御 制限的 柔軟
コンテンツの整理とカテゴリ化 難しい 容易
長期的なナレッジマネジメントと継承のサポート 限定的 サポートされる

「RECOROKU」が実現してくれること

ナレッジ共有とアクセスの容易さ

RECOROKUは効率的なナレッジ共有を可能にし、チーム内での情報のアクセスを容易にします。ミーティングの録画や文字起こし機能により、重要な会話や情報を簡単に記録・共有できます。これにより、チームメンバーが必要な知識にアクセスしやすくなり、情報共有のボトルネックが解消されます。

チームのコラボレーションと生産性の向上

RECOROKUはチームのコミュニケーションを活性化させ、コラボレーションを促進します。フリーワード検索機能により、特定のトピックや情報を素早く見つけることができます。これにより、チームメンバーは効率的に情報を共有し、知識を引き出し合うことができます。その結果、生産性が向上し、仕事の進行や問題解決がスムーズに行われます。

長期的なナレッジマネジメントと継承

RECOROKUはナレッジマネジメントの長期的な視点に貢献します。録画や文字起こしによって生成されるデータは、貴重な知識の貯蔵庫となります。これにより、チーム内の知識が失われるリスクを低減し、後継者育成やトレーニングの支援にも役立ちます。また、定期的なミーティングの録画や情報の整理によって、組織内の知識の継続的な蓄積と共有が促進されます。

おわりに

ナレッジ管理ツールであるRECOROKUを効果的に活用するためには、使われない理由をクリアする必要があります。その内容を明らかにし、どんな使い方ができるかを考えてきました。

しかし、ナレッジ管理の真髄は「相手が幸せになる方法は何か?」を追求することだと私は信じています。隣の人が好きなことや悩みを知り、解決方法を見つけることが第一歩です。相手の良さを引き出し、自信を持たせ、一体感を醸成させる方法を考えながら仕事を進めていくこと。

これが本当のビジネスでのナレッジ管理だと信じ、これからも仕事をしていきたいと思います。

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