1. はじめに
この記事では、Arduino Uno Q に搭載されている STM32U585 を VSCode 上で開発する環境を紹介します。
2026年6月現時点では、Zephyr 公式ドキュメントには以下のように記載されており、実際の書き込み方は案内されていません。
This interface is not yet integrated with the west flash command, but debugging is supported.
これを、従来のマイコン開発と同様に、対象機器をUSB接続して、VSCode 上でシームレスに (Re)Build / Flash / Debug できるようにしたのが今回の紹介記事となります。
2. 事前準備
Arduino Uno Q を開発するにあたって、Zephyr 用のツール群に加えて adb をインストールする必要があります。
winget install Google.PlatformTools
sudo apt-get install adb
また、Arduino Uno Q 本体の単体動作やアップデートも事前に行うことをオススメします。その手順については以下の記事で紹介しています。
3. セットアップ
以下の記事に沿って開発環境を構築してください。現時点では Windows と Ubuntu に対応しています。
初回に開発対象のボードを Windows なら scripts/setup.bat、Linux なら scripts/setup.sh で BOARD_TYPE=arduino_uno_q を有効化し、そのスクリプトを実行します。
@echo off
set BOARD_TYPE=arduino_uno_q
set SCRIPT_DIR=%~dp0
pushd %SCRIPT_DIR%
python setup.py %BOARD_TYPE%
popd
#!/bin/bash
BOARD_TYPE=arduino_uno_q
SCRIPT_PATH=`readlink -f ${0}`
SCRIPT_DIR=`dirname ${SCRIPT_PATH}`
pushd ${SCRIPT_DIR} > /dev/null
python3 setup.py ${BOARD_TYPE}
popd > /dev/null
上記のように編集して保存した後、setup スクリプトを実行すると以下のようになります。
$ ./scripts/setup.sh
BOARD_TYPE:
arduino_uno_q
Installed SDK:
zephyr-sdk-1.0.1 : /opt/zephyr-sdk-1.0.1
zephyr-sdk-0.17.4 : /opt/zephyr-sdk-0.17.4
zephyr-sdk-0.17.0 : /opt/zephyr-sdk-0.17.0
zephyr-sdk-0.16.8 : /opt/zephyr-sdk-0.16.8
USE:
/opt/zephyr-sdk-1.0.1
adb device found:
4246415480 (Arduino UnoQ)
4. VS Code での操作
あとは、従来の通り Ctrl + Shift + B でコマンドパレットを呼び、Rebuild / Build / Flash / Debug を指定するだけです。
Arduino Uno Q をUSB接続してから1分弱待つ必要があります。これはファームの書き換えには内部の Linux を経由して書き込む必要があるためです。
ビルドの様子
書き込みの様子
デバッグの様子
5. まとめ
公式の開発環境は、Arduino-app-lab か Arduino IDE のシンプルなエディタしかなく、自由度はあまり高くありません。
今回のこの追加で、スクリプトを呼ぶだけでビルド、書き込み、デバッグできるようになったため、VSCode に限らず他の好みのエディタから流用できるようになっているはずです。
好みのエディタで開発したい方はぜひ playbook のスクリプトを参考にカスタマイズしていただければ。