最近 Obsidian を使い始めたので、個人的に便利だと思った使い方や Tips をメモします。
[2026-01-10 追記] 便利だと思う利用法 1. の具体例の記事にリンクしました。
Claude Code への質問とその回答を指定のファイルに保存する方法例 - Qiita
[2026-01-14 追記] 便利だと思う利用法 3. の関連例の記事にリンクしました。
ひとり朝会・夕会システムをつくって AI と朝会・夕会している話 (基本設計と Python での実装例) - Qiita
[2026-01-16 追記] 便利だと思う利用法 5. (実験ノート) を追記しました。
そもそも Obsidian とは
Markdown ファイル群を閲覧・編集できるデスクトップアプリケーションです。
スマホアプリもあります (iOS/Android)。
Obsidian 公式サイト
Obsidian 公式 Help サイト
- 具体的に、Markdown ファイルを格納したディレクトリ (サブディレクトリも切れます) を Obsidian に Vault (保管庫) として認識させると、アプリ上からレンダリングされた各ファイルを階層構造ごと Web サイトのように閲覧できます。また、アプリ上から各ページを編集したり、ファイルやディレクトリを新規作成したりもできます。つまり、ローカルに自分用ウィキが構築できます。
- 同期機能 (有料の公式機能 Obsidian Sync や、無料で試せる外部ストレージ連携プラグイン Remotely Save) もあり、同期すれば他の PC やスマートフォン、タブレットからも自分用ウィキを閲覧・編集できます。 1
Markdown 文書群をデバイス間連携する他の手段と比較すると、以下だと思います。
- Markdown によるメモベースというだけなら、GitHub (プライベート) リポジトリに Markdown ファイルを配置して GitHub 上から閲覧しても実現できますが、編集の度に
git commitが必要です。 - GitHub Wiki もありますがこれは階層構造がもてません (タイトルとリンクを工夫して疑似的にやるしかない)。また、Claude Code 連携 (後述) は面倒だと思います。
- 個人用メモとしては Simplenote などもデバイス間連携でき、Markdown 対応もありますが、これも階層構造がもてませんし、Claude Code 連携は面倒だと思います。
私が考える Obsidian の価値は以下です。感じ方には個人差があります。
- 他のメモベースは、編集しづらさや、構造のもたせにくさ、スクリプト操作しづらさから、開発時の思考を継続的に記しにくかったです。一方 Obsidian は、それ自体の編集しやすさ・構造化しやすさ・見やすさや、Markdown ファイルという形式のスクリプト操作しやすさによって、シームレスに開発時の思考を落としやすいです。
- なので、「開発機に向かっている時の自分」をモバイル端末にエクスポートできます。
- その結果、「開発機を開いて集中することはできないが思考可能な時間 (Ex. 移動中、夕食のカレーを煮ているとき、もうすぐ子どもを迎えにいくときなど) 」においても、思考の継続・拡張が可能になると思います。
Obsidian の個人的に便利だと思う使い方
1. Claude Code に質問したときに質問・回答を Vault に保存して閲覧する
-
方法:
- Claude Code に質問したときの質問・回答を常に Valut 以下に
プロジェクト名_タイムスタンプ.md(例) などと吐き出すようにしておきます。-
[2026-01-10 追記] 以下の記事に具体的な方法例を書きました。
Claude Code への質問とその回答を指定のファイルに保存する方法例 - Qiita
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[2026-01-10 追記] 以下の記事に具体的な方法例を書きました。
- Claude Code に質問したときの質問・回答を常に Valut 以下に
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メリット:
- Markdown がレンダリングされて見やすいです。
- もう参照しない内容ならば捨てて、後で対応したいときは保存しておけます。
- (同期機能利用時は) 回答を自動的にデバイス間同期できます。
-
例えば、質問をまとめて投げてから外出して、電車内でスマートフォンから内容を確認できます (Obsidian をスマートフォンと連携しておくことが必要です)。
- さらにスマートフォンから追加質問できるようにすると便利かもしれませんが私はそこまでは構築していません。
-
例えば、質問をまとめて投げてから外出して、電車内でスマートフォンから内容を確認できます (Obsidian をスマートフォンと連携しておくことが必要です)。
-
(メリットかは不明ですが) 質問を投げたタイミングでファイルを作成して冒頭に質問文を書いておき、回答が仕上がったら追記するようにすると、Obsidian 上から回答完了がわかります (ページを開いておけば自動で回答内容が反映されてきます)。
- 私は当初 Claude の回答時に音を鳴らすプラクティスに気付かず、この方法で知覚していました。回答完了に気付く方法としては音の下位互換なので、音を鳴らせない場合や、音ではなくふっと見た時に気付きたい場合に検討ください。
2. Claude Code に文書を執筆・レビュー・修正してもらう
これは見出しのままです。Obsidian ページ群の実体はローカルの Markdown ファイル群なので、Claude Code CLI で文書を執筆・レビュー・修正してもらうことが容易です。 2
3. カンバンボード (タスクの進行状況による分類) として運用する
-
方法:
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Vault 内のどこかのディレクトリ以下に
Not Started/,In Progress/,Completed/,Archived/などというフォルダを切って、ファイル (例えばファイル名をタスク名にする) を格納すれば、自分一人用タスク管理ができます。3 ファイルをフォルダ移動させるのはアプリ上から容易にできます。ファイルの内容はお好きに執筆ください。
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Vault 内のどこかのディレクトリ以下に
-
便利な点:
- 利用法 2. と併用して、Claude Code のアドバイスや協力を得ることもできます。
- README.md にタスク一覧と締切を記述し、スクリプトで README と各ファイルとの整合性チェックをしたり、「締切が近いのに Not Started ですよ」と警告したりすることもできます (Python スクリプトの例)。
- (同期していれば) 通勤中や待ち時間でも、手元にスマートフォンがあれば、やりたいことを書き留められます。
-
[2026-01-14 追記] 関連して、ひとり朝会する具体例は ひとり朝会・夕会システムをつくって AI と朝会・夕会している話 (基本設計と Python での実装例) - Qiita です。
- 上記の記事は日報を記入して AI にフィードバックをもらう形式ですが、ディレクトリカンバンボードをみてもらうこともできるし、日報とディレクトリカンバンボードを両方みてもらうこともできます。
./DropBox/obsidian/MyVault/TaskManagement/ # 例
├─ validate.py # タスクバリデーションスクリプト
├─ README.md # タスク一覧を書きます
└─ Tasks/
├─ Not Started/*.md # 未着手のタスク
├─ In Progress/*.md # 進行中のタスク
├─ Completed/*.md # 完了したタスク
└─ Archived/*.md # 完了したタスク (もうほとんど参照しないもの)
4. Zotero の添付ファイル保存先にする
文献管理に Zotero を利用している方もいると思います。Zotero は文献の一次受付とし、Obsidian 側で閲覧・メモを取る運用方法があります。
既に ZotMoov プラグインをご利用の方はこの運用体制にしやすいと思います。4
-
方法:
- Zotero のプラグイン ZotMoov を使い、添付ファイルの保存先と ZotMoov の Moov 先を Obsidian の Vault 内のフォルダにします。
-
メリット:
- Obsidian からも PDF を閲覧できます (Obsidian は PDF も認識・表示してくれます)。
- したがって、例えば PC1 にのみ Zotero をインストールして、Dropbox 以下の Vault 内に PDF を Moov するようにしておけば、PC2 とスマートフォンの Obsidian から文献 PDF を閲覧することもできます。
- 文献 PDF の隣に
同じファイル名.md(例えば) で書誌情報や自分のメモを書いておき、十分理解できたら / 不要だと感じたら PDF は Zotero から削除すれば、Zotero と Dropbox の容量をスリムに保てます。 - もちろん利用法 2. と併用して、Claude Code に文献メモをレビューさせたり、最初から文献メモを書かせたりすることもできます。
- Obsidian からも PDF を閲覧できます (Obsidian は PDF も認識・表示してくれます)。
5. 実験ノートにする
実験結果のグラフや表をまとめて閲覧することもできます。この用途では実験リポジトリ (OR その下の成果物置き場) を保管庫として開くと便利だと思います。
-
方法:
- Markdown ファイルに実験結果のグラフや表を貼ります (下図)。
- グラフ (というより画像全般) は
で貼れます。- 対応ファイル形式 : Accepted file formats - Obsidian Help
- 表を貼るには、例えば以下の方法があります。
-
pandas.DataFrame.to_html()の結果を貼り付けられます 5。 -
pandas.DataFrame.to_markdown()の結果も貼り付けられます (ただしこちらのメソッドは tabulate パッケージが必要です)。
-
- グラフ (というより画像全般) は
- Markdown ファイルに実験結果のグラフや表を貼ります (下図)。
-
メリット:
- HTML ノートに出力するより実装・メンテナンスコストが低いと思います。
- Obsidian はデフォルトでは Markdown・PDF・画像・音声・動画など以外のファイルはページツリーに表示自体しないので (対応ファイル形式参照)、それを逆手に取って、フォルダ内に他の実験成果物
.csv.npy.pth.toml.jsonなどがあっても Obsidian 上からはすっきりレポートだけみえます。 - 「この実験結果は共同研究者に共有したい」となったときは、Obsidian の標準機能で PDF にエクスポートできます。
- 下図のページ右上の 3 点ドットメニューに「PDF にエクスポート」があります。
import pandas as pd
import re # HTML 文字列のタグ間の改行・空白を除去したい場合
df = pd.DataFrame({'name': ['Apple', 'Banana'], 'value': [1.23, 0.98]})
print(re.sub(r'>\s+<', '><', df.to_html(index=False)))
print(df.to_markdown(index=False)) # Requires the tabulate package.
おまけ: Obsidian の表示に関する Tips
ファイル名部分のフォントの色・サイズ変更
Obsidian はページ最上部にファイル名をレベル 1 の見出しであるかのように表示するので、別途レベル 1 の見出しを書きたい場合に気になるかもしれません。その場合、ファイル名部分のフォントを薄く小さくする CSS (下記 MyVault/.obsidian/snippets/custom.css) を記述しておくと、「設定 > 外観」最下部の「CSS スニペット」から認識されるので、そこでオンにすると反映されます。67
.inline-title {
color: darkgrey; /* 色を薄く */
font-size: 1.25rem !important; /* サイズを小さめに */
margin-bottom: 1rem; /* 下部にマージン */
}
GitHub Alert 記法
Obsidian は GitHub Alert 記法に対応しています (下記)。手元では、
-
[!Note]や[!任意の言葉]なら薄い青色のブロックになります。 -
[!Tip]や[!Important]なら薄い緑色のブロックになります。 -
[!Warning]や[!Caution]なら薄い橙色のブロックになります。
> [!ほげほげ]
> このように書けば Obsidian で「ほげほげ」という見出しの薄い青色のブロックになります。
本文中での文字サイズ・色・フォントの変更
あまり HTML タグを打ち出すと Obsidian の手軽さが損なわれていきますが、どうしてもその箇所だけ文字サイズ・色・フォントを変えたいというときは変えることはできます。
<font size="+2">font タグで大きくなります。</font>
<font color="palevioletred">font タグで桃色の文字になります。</font>
<font color="crimson">font タグで赤色の文字になります。</font>
<font color="darkgray">font タグで灰色の文字になります。</font>
<font face="UD デジタル 教科書体 N-B">font タグで教科書体になります。</font>
このように、font タグ (HTML では既に非推奨) は今のところ効きます。
なので font タグによる文字色付きで Qiita 記事を執筆する下書きに使えます。
ただし font タグによるサイズやフォントの制御は Qiita では効きません。
<span style="font-size: 200%;">インラインスタイルでも大きくなります。</span>
<span style="color: darkgray;">インラインスタイルでも灰色の文字になります。</span>
<span style="font-family: 'UD デジタル 教科書体 N-B';">インラインスタイルでも教科書体になります。</span>
このようにインラインスタイルも効きます。
ただし Qiita ではインラインスタイルは効きません。
ただし一般の HTML 文書への再利用性はこちらの方がよいと思います。
<style type="text/css">.embedded-gray {color: darkgray;}</style>
<span class="embedded-gray">埋め込みスタイルは効きません。</span>
<span class="external-gray">外部スタイルは効きます。</span>
外部スタイルは .obsiditan/snippets/ 以下において有効化する必要があります。
.external-gray {color: darkgray;}
-
私は Remotely Save で外部ストレージを Dropbox にして、PC 2 台とスマートフォンと連携しています (ただし無料版 Dropbox をインストールできるデバイスは 3 台までなので、もっと連携したい人は別の方法か有料版 Dropbox が必要です)。 ↩
-
なお、Windows デバイスの方は MS Copilot にもローカルファイルを閲覧してもらうことができますが、現時点で MS Copilot は拡張子
.mdのファイルを読めないので、閲覧してもらう前に.txtに変換しておき、かつ具体的ファイル名を指定する必要があります (少なくとも手元では、MS Copilot に「このディレクトリ以下をレビューして」という指示はできません)。MS Copilot も編集者に動員したい場合は、拡張子一斉変換とファイルパス列挙スクリプトを書いて駆使すればできないことはないです (ただし拡張子が.txtになっている間は Obsidian からは閲覧できません)。ちなみに、拡張子一斉変換スクリプトはこちらです。 ↩ -
外部ストレージを選べばチームのタスク管理もできそうですが、チームであれば GitHub カンバンやその他巷のサービスでタスク管理する方が参加コストや管理コストが低いとは思います。 ↩
-
PDF 保存先ディレクトリを Vault 下に移してから Zotero を起動して、「編集 > 設定」の「詳細」タブの「基本ディレクトリ」と、「ZotMoov」タブの「Directory to Move」を設定し直します。 ↩
-
スタイルは効かないようです。 ↩
-
別途テーマを既に適用している場合は、この CSS では効かない可能性があります。 ↩
-
スマートフォンアプリ (iOS) では CSS スニペットが認識されませんでした。何かご存じの方がいたら教えてください。 ↩
