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順列と組み合わせの違いが分からない人へ|覚えるべき公式は2つだけ

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目次

  1. はじめに
  2. 確率の基本を押さえよう
  3. 順列と組み合わせ、何が違う?
  4. 問題文から見分ける方法
  5. 公式暗記の前にやるべきこと
  6. 順列・組み合わせの使い分け3ステップ
  7. 最低限覚えるべき公式は2つだけ
  8. 確率計算の基本ルール
  9. 練習問題
  10. まとめ

はじめに

学生時代に確率や順列・組み合わせを習ったものの、いざ基本情報技術者試験の問題を解こうとすると「あれ、どうやって解くんだっけ?」となってしまうことがありました。今回は、公式の丸暗記ではなく「考え方」から理解する確率・順列・組み合わせについて、備忘録としてまとめます。

確率の基本を押さえよう

【確率とは何か】

確率とは、起こりうるすべての場合のうち、求めたい場合がどれくらいの割合で起こるかを表す数値です。以下の式で表されます。

確率 = 求めたい場合の数 ÷ 全事象の数

【全事象とは】

全事象(すべてのできごと)は、起こりうるすべての場合の数を指します。確率を求める際の「分母」になる部分です。

【具体例で理解】

サイコロの例

普通のサイコロ(1から6の目がある)を1回振って、偶数の目が出る確率を求めてみます。

  • 全事象(起こりうるすべての場合)は6通り(1、2、3、4、5、6)
  • 偶数の目は3通り(2、4、6)
  • 確率 = 3 ÷ 6 = 1/2

コイン投げの例

コインを1回投げて、表が出る確率を考えます。

  • 全事象は2通り(表、裏)
  • 表が出る場合は1通り
  • 確率 = 1 ÷ 2 = 1/2

このように、確率は「全体の中でどれくらいの割合か」を表しているだけなので、難しく考える必要はありません。

順列と組み合わせ、何が違う?

【核心は「順番」】

順列と組み合わせの違いは、たった1つのポイントで判断できます。

  • 順番が関係ある → 順列
  • 順番が関係ない → 組み合わせ

この違いを理解することが、すべての問題を解く鍵になります。

【具体例で理解】

例として、A、B、Cの3人から2人を選ぶ場面を考えてみます。

順列の場合

ABとBAは別物として扱います。たとえば、1番目に選ばれた人と2番目に選ばれた人では意味が違うような場面です。

  • AB(1番目がA、2番目がB)
  • BA(1番目がB、2番目がA)

この2つは異なるパターンとして数えるので、全部で6通りになります。

AB、AC、BA、BC、CA、CB

組み合わせの場合

ABとBAは同じとして扱います。選ばれた人が同じなら、選ばれた順番は関係ないという場面です。

  • ABもBAも「AとBが選ばれた」という同じ結果

重複を除くと、全部で3通りになります。

AB、AC、BC

【日常例で考える】

どんな場面で順列と組み合わせを使い分けるのか、身近な例で考えてみます。

順列を使う場面

  • 暗証番号を設定する(1234と4321は別の番号)
  • リレーの走順を決める(誰がどの順番で走るかが重要)
  • 委員長と副委員長を選ぶ(役割が違うので、選ばれた順番が重要)

組み合わせを使う場面

  • カードゲームの手札を配る(どのカードを持っているかが重要で、配られた順番は関係ない)
  • くじ引きの当選者を決める(誰が当たったかが重要で、引いた順番は関係ない)
  • 委員3人を選ぶ(全員同じ役割なので、選ばれた順番は関係ない)

このように、「順番が意味を持つかどうか」で判断できます。

問題文から見分ける方法

【キーワード判定法】

問題文に出てくるキーワードから、順列か組み合わせかを見分けることができます。

キーワード 順列/組み合わせ 理由
「並べる」「配置する」「順番」 順列 順序を意識している
「選ぶ」「選出」「取り出す」 組み合わせ 順序は無関係

迷ったときは、「選ばれた後の役割や位置が違うか」を考えてみてください。

公式暗記の前にやるべきこと

【樹形図で本質を理解】

公式を使う前に、樹形図(選択肢を枝分かれさせた図)を描いて、場合の数を数えてみることが大切です。

例として、3人(A、B、C)から2人を選んで並べる場合(順列)を考えます。

1番目  2番目
A ─── B
  └── C
B ─── A
  └── C
C ─── A
  └── B

→ 6通り(3×2)

このように樹形図を描くと、以下のことが分かります。

  • 1番目は3通りの選び方がある
  • 2番目は残り2通りの選び方がある
  • 全体では3 × 2 = 6通り

樹形図を描くことで、「なぜ掛け算をするのか」という本質が理解できます。

【階乗の意味を日本語で】

階乗は「順番に並べる場合の数」を計算するための便利な記号です。

3!(3の階乗)の意味

3! = 3 × 2 × 1 = 6

これは「3つのものを並べる方法の数」を表しています。

  • 1番目に置くものは3通り
  • 2番目に置くものは残り2通り
  • 3番目に置くものは残り1通り
  • 全体では3 × 2 × 1 = 6通り

順列・組み合わせの使い分け3ステップ

【ステップ1】問題文を読んで「順番が関係あるか」を判断

  • 並べる、配置する、順番 → 順列
  • 選ぶ、取り出す、役割が同じ → 組み合わせ

【ステップ2】樹形図や具体例で場合の数を数えてみる

数が小さい場合(3〜5個程度)は、実際に書き出してみることで理解が深まります。

【ステップ3】公式を使って計算

数が大きい場合は、公式を使って効率的に計算します。

この順番で考えることで、公式を間違えて使うことが減ります。

最低限覚えるべき公式は2つだけ

【順列の公式】

nPr = n!/(n-r)!

意味 n個からr個選んで並べる方法の数

具体例 5人から3人を選んで1列に並べる

5P3 = 5!/(5-3)! = 5!/2! = (5×4×3×2×1)/(2×1) = 60

【組み合わせの公式】

nCr = n!/(r!(n-r)!)

意味 n個からr個選ぶ方法の数

具体例 5人から3人を選ぶ

5C3 = 5!/(3!×2!) = (5×4×3×2×1)/((3×2×1)×(2×1)) = 10

【覚え方のコツ】

組み合わせは順列を「重複分で割る」と考えると覚えやすくなります。

  • 順列の公式 = n!/(n-r)!
  • 組み合わせの公式 = 順列の公式 ÷ r!

r!で割ることで、「ABとBAは同じ」といった重複を除いているわけです。

計算のポイント

階乗の計算では、分母と分子で約分できる部分を見つけると計算が楽になります。たとえば 5!/2! なら、2×1 の部分が消えて 5×4×3 だけ計算すればOKです。

確率計算の基本ルール

確率の問題では、複数の事象(できごと)を組み合わせて考えることがよくあります。その際の基本ルールを押さえておきましょう。

【AND(かつ)は掛け算】

「AかつBが起こる確率」は、それぞれの確率を掛け算します。

P(AかつB) = P(A) × P(B)

具体例 サイコロを2回振って、1回目も2回目も偶数が出る確率

  • 1回目に偶数が出る確率 = 3/6 = 1/2
  • 2回目に偶数が出る確率 = 3/6 = 1/2
  • 両方とも偶数が出る確率 = 1/2 × 1/2 = 1/4

【OR(または)は足し算】

「AまたはBが起こる確率」は、それぞれの確率を足し算します。ただし、AとBが同時に起こらない場合に限ります。

P(AまたはB) = P(A) + P(B)

具体例 サイコロを1回振って、1または2が出る確率

  • 1が出る確率 = 1/6
  • 2が出る確率 = 1/6
  • 1または2が出る確率 = 1/6 + 1/6 = 2/6 = 1/3

同時に起こる場合の注意

AとBが同時に起こる可能性がある場合は、単純な足し算ではなく「P(A) + P(B) - P(AかつB)」という式を使います。これは重複を除くためです。

練習問題

基本情報技術者試験風の問題で、実際に考え方を確認してみましょう。

【問題1】組み合わせの基本

10人の候補者から、3人の委員を選出する方法は何通りあるか。

解答と解説

解答 120通り

解説

「委員を選出する」という表現から、役割は同じで順番は関係ないので組み合わせを使います。

10C3 = 10!/(3!×7!)
     = (10×9×8)/(3×2×1)
     = 720/6
     = 120

【問題2】順列の基本

5桁の暗証番号を、0から9までの数字を使って重複なしで作る場合、何通りの暗証番号が作れるか。

解答と解説

解答 30,240通り

解説

暗証番号は「12345」と「54321」が別物なので、順列を使います。10個の数字から5個を選んで並べる問題です。

10P5 = 10!/(10-5)!
     = 10!/5!
     = 10×9×8×7×6
     = 30,240

【問題3】確率の計算

普通のサイコロを2回振るとき、2回とも3以下の目が出る確率を求めよ。

解答と解説

解答 1/4

解説

「2回とも」という言葉から、AND(かつ)なので掛け算を使います。

  • 1回目に3以下が出る確率 = 3/6 = 1/2(1、2、3の3通り)
  • 2回目に3以下が出る確率 = 3/6 = 1/2
  • 2回とも3以下が出る確率 = 1/2 × 1/2 = 1/4
確率 = 1/2 × 1/2 = 1/4

【問題4】順列と組み合わせの混合

7人のチームから、リーダー1人とメンバー3人を選ぶ方法は何通りあるか。

解答と解説

解答 140通り

解説

この問題は2段階に分けて考えます。

  1. リーダーを選ぶ(7人から1人) → 7通り
  2. 残り6人からメンバー3人を選ぶ(役割は同じなので組み合わせ) → 6C3
7 × 6C3 = 7 × (6×5×4)/(3×2×1)
        = 7 × 20
        = 140

【問題5】確率の応用

袋の中に赤玉3個、白玉2個が入っている。この袋から同時に2個の玉を取り出すとき、2個とも赤玉である確率を求めよ。

解答と解説

解答 3/10

解説

「同時に取り出す」ので、順番は関係なく組み合わせを使います。

  • 全事象(5個から2個を取り出す方法) = 5C2 = 10通り
  • 2個とも赤玉(3個の赤玉から2個を選ぶ方法) = 3C2 = 3通り
  • 確率 = 3/10
5C2 = (5×4)/(2×1) = 10
3C2 = (3×2)/(2×1) = 3
確率 = 3/10

「1個ずつ順番に取り出す」場合も同じ

もし「1個ずつ順番に取り出す(戻さない)」という問題文だった場合、掛け算で考えます(1回目: 3/5、2回目: 2/4)。計算方法は異なりますが、結果は必ず同じ3/10になります。これは「同時に取り出す」と「順番に取り出して戻さない」が、数学的には本質的に同じ状況を表しているためです。

まとめ

確率・順列・組み合わせの問題を解く際は、公式を覚えることよりも「順番が関係あるか」を判断することが最も重要です。迷ったときは、小さい数で樹形図を描いてみることで、本質的な理解が深まります。また、確率計算では「ANDは掛け算、ORは足し算」という基本ルールを押さえておけば、複雑な問題にも対応できます。

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