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おはようございます、しなもんです。

ターミナルみんな使ってますよね。
しかし今でも分からないことがあるんですよね。

なんでCtrl+Cでターミナルが終了するの?

多くの人にとって、GUIアプリケーションではCtrl+Cはコピーのショートカットであるはずです。
しかし、ターミナルでは異なる役割を持っています。

この記事では、なぜターミナルでCtrl+Cが実行中のプログラムを終了させるショートカットとなっているのか、その歴史的背景と技術的な理由を探ってみます。

ターミナルの歴史

まずはターミナルの歴史から簡単に見ていきましょう。
ターミナルの起源は、コンピューターの黎明期にまで遡ります。

1960年代、コンピューターは非常に大型で高価な機械でした。
ユーザーはテレタイプと呼ばれる端末を通じてコンピューターと対話していました。
これらの端末は、タイプライターのような機械で、紙にコマンドを打ち込み、結果を印刷して表示しました。

1970年代に、UNIXオペレーティングシステムが開発されました。
UNIXは、コマンドラインインターフェース(CLI)を主要な操作方法として採用し、
シェル」と呼ばれるプログラムを通じてユーザーとシステムのやり取りを行いました。

1990年代以降、LinuxやさまざまなUNIXライクなシステムが登場し、bashなどの高機能なシェルが普及しました。
Microsoftも2006年にPowerShellを導入し、Windowsでも強力なCLI環境が利用できるようになりました。

これらの歴史的な流れの中で、ターミナルの操作方法や規則が形成されていったわけです。

制御文字の概念

ターミナルが発展していくのに伴い、制御文字という概念が重要な役割を果たしました。
この時点で察した方もいるかもしれませんが、Ctrl+Cがターミナルで終了を意味するのは、制御文字の概念に由来しているわけです

ASCIIは7ビットの文字コードで、印刷可能な文字に加えて、32の制御文字を定義しています。
これらの制御文字は、テキストの構造や通信の制御に使用されます。

多くの制御文字は、キーボードの「Ctrl」キーと別のキーを組み合わせて入力します。
例えば、「Ctrl+C」は ASCII コードの 0x03 に対応し、これは "ETX"(End of Text)を意味します。

Ctrl+Cの由来

Ctrl+Cは制御文字であったわけです。
ではなぜターミナルでプログラムの終了を意味するようになったのでしょうか?

  • ASCII制御文字の"ETX"との関連
    "ETX"は先述した通り、本来はテキストデータの終了を知らせる役割を持っています。
    ですが、初期のコンピュータやターミナルでは、
    テキストデータとプログラム実行を明確に区別する仕組みがなかったため、
    ETXがプログラム実行の終了を知らせるために転用されるケースがありました。
    メモリ容量や処理能力が限られていたため、判別する仕組みを導入しなかったそうです。

  • なぜ"C"が選ばれたのか
    "C"は"Cancel"や"Control"の頭文字であり、直感的に「中断」や「制御」の意味を連想させやすいためであるようです。

ターミナルにおけるCtrl+Cの機能

「Ctrl+C」が押されると、ターミナルはカーネルに対して現在フォアグラウンドで実行中のプロセスに割り込み信号を送るよう要求します。

この割り込み信号は「SIGINT」(Signal Interrupt)と呼ばれ、プロセスに対して実行を中断するよう通知します。

多くのプログラムはこの信号を受け取ると、適切にリソースを解放して終了してくれます。

他の関連するターミナルショートカット

Ctrl+C以外にも、ターミナルでよく使われるショートカットがいくつかあります。

  • Ctrl+D(EOF): ファイルの終わり(End of File)を示します。多くのコマンドラインプログラムでは、入力の終了を意味します。

  • Ctrl+Z(一時停止): 実行中のプロセスを一時停止し、バックグラウンドに移動させます。

これらのショートカットも、ASCII制御文字に基づいていたわけでした。

現代のGUIアプリケーションとの違い

さて、ターミナルでCtrl+Cが終了を意味するのは、制御文字に由来する歴史的な理由があることが分かりました。
しかし、なぜ現代のGUIアプリケーションではCtrl+Cがコピーのショートカットとして使われているのでしょうか?

  • GUIの発展
    グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)が普及する中で、コピー&ペーストのような一般的な操作にショートカットキーが割り当てられました。

  • 操作哲学の違い
    ターミナルは主にテキストベースの入出力に特化しており、GUIとは異なる操作体系を持っています。
    ターミナルでは、テキストの編集よりもプロセスの制御が重要な役割を果たすため、「Ctrl+C」は制御文字の意味そのままに、終了の意味を保持しています。

最後に

Ctrl+Cがターミナルで終了を意味するのは、ASCII制御文字の概念に由来していたことが分かりました。分かってすっきり。
今では制御文字はあまり意識されないかもしれませんが、コンピューターの歴史と技術の基盤として重要な役割を果たしていたわけですね。

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