ネットワーク機器の給電方法について調べていくと、
「ACアダプタ」「PoEインジェクタ」「PoEハブ」という
3つの選択肢が出てきます。
それぞれの記事で個別に解説してきましたが、
この記事では3つをまとめて比較します。
「結局どれを選べばいいの?」という疑問に
答えられるように整理していきます。
3つの給電方法の概要
ACアダプタ
機器に付属のACアダプタをコンセントに差して給電する
最もシンプルな方法です。
コンセント ──ACアダプタ──→ 無線AP・IPカメラなど
PoEインジェクタ
既存のPoE非対応スイッチとPoE受電機器の間に挟んで、
LANケーブルに電力を乗せる方法です。
通常スイッチ ──→ PoEインジェクタ ──→ 無線APなど
(通信のみ) ↑
コンセントから給電
PoEハブ(PoE対応スイッチ)
PoE給電機能を内蔵したスイッチです。
複数台にまとめて給電できます。
PoEハブ
┌──────┐
LAN ───┤ ├─── 無線AP①
│ ├─── 無線AP②
└──────┘
3つを一覧で比較
| 比較項目 | ACアダプタ | PoEインジェクタ | PoEハブ |
|---|---|---|---|
| 給電台数 | 1台 | 1台につき1台 | 複数台 |
| コンセント | 機器の近くに必要 | インジェクタ側に必要 | ハブ側のみ |
| ケーブル本数 | LAN+電源の2本 | LANのみ1本 | LANのみ1本 |
| 既存スイッチの流用 | できる | できる | できない(置き換え) |
| 初期コスト | 低い | 中程度 | 高い |
| 複数台導入のコスパ | 悪い | 悪い | 良い |
| 設置の手軽さ | 高い | 中程度 | 中程度 |
| 天井・屋外への設置 | 難しい | しやすい | しやすい |
選び方のフローチャート
設置場所の近くにコンセントはありますか?
│
┌────┴────┐
ある ない
│ │
ACアダプタ 複数台設置しますか?
で十分 │
┌────┴────┐
1〜2台 3台以上
│ │
PoEインジェクタ PoEハブ
このフローで迷うことはほとんどなくなりました。
各方法が向いているシーン
ACアダプタが向いているケース
- デスク周りや壁際など、コンセントがある場所
- とにかくシンプルに済ませたい
- 初期コストを最小限にしたい
PoEインジェクタが向いているケース
- 天井や柱など、コンセントがない場所
- 既存のPoE非対応スイッチを流用したい
- 1〜2台だけ追加設置したい
PoEハブが向いているケース
- 無線APやIPカメラを3台以上まとめて設置する
- 新規でネットワークを構築する
- 長期的なコストパフォーマンスを重視する
コスト感の目安
複数台導入する場合の参考です。
5台に給電する場合の比較
| 方法 | 必要な機器 | コスト感 |
|---|---|---|
| ACアダプタ×5 | ACアダプタ5台 | 低〜中 |
| PoEインジェクタ×5 | インジェクタ5台 | 中〜高 |
| PoEハブ×1 | PoEハブ1台 | 中(1台で完結) |
5台以上になると、
インジェクタを台数分そろえるより
PoEハブ1台の方が安くなるケースが多いです。
シリーズのまとめ
この記事を含めて3本でPoEの給電方法をシリーズとして書きました。
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まとめ
- ACアダプタ:コンセントがある・少台数・シンプル重視
- PoEインジェクタ:コンセントなし・既存スイッチ流用・少台数
- PoEハブ:複数台まとめて・新規構築・コスパ重視
「どれが正解」ではなく、
設置環境と台数で使い分けるものです。
このシリーズが給電方法で迷っている人の
参考になれば嬉しいです。