jQueryのプラグインでよく見かけるこの記述。
(function() {
// 何らかの処理
})();
プラグイン全体をこれで囲っていることが多いのでどういう意味なのか調べてみました。
また他の書き方も見かけるのでそちらも少し紹介します。
この記述の意味とメリット
(function() {
// 即実行される処理
})();
これは即時関数もしくは無名関数と呼ばれるものです。その名の通り読み込まれると中の処理がすぐ実行されます。実行タイミングとしては素のままで書くのと同じです。
(私が調べた範囲では即時関数と書いてあったり無名関数と書いてあったりしましたが、おそらく意味的にはどちらも正しいと思います。即時関数かつ無名関数。)
なぜこの書き方をするのかというと、スコープを汚染しないためです。
唐突に出てきた「スコープ」ですが、ひとことでいうと「変数の有効範囲」です。
スコープについては分かりやすい説明をしてくれているサイトがあったのでこちらを参考にしてください。
こうしてプラグイン内で使われている変数を隔離することで、色んなプラグインを同時に使っても変数名の重複が起こらないようになっています。
さらに安全な即時関数の定義
(function($) {
// 即実行される処理
})(jQuery);
こういった書き方もよく見かけると思います。
これは即時関数の引数にjQueryオブジェクトを渡しています。引数にオブジェクトを渡す・・・?安心してください、私もよく分かっていません。
これは後ろのカッコにあるjQuery
を、関数の中では$
で扱うことができるというものです。
特に明示しなくてもjQuery内では$
=jQuery
なんですが、あえてこう書くことで、javascriptを使った他のライブラリとの衝突を防ぐことができます。
@j5c8k6m8さんに補足していただきましたのでちょっと訂正!
特に明示しなくてもjQueryを読み込むと
$
=jQuery
として定義されています。しかしこれは「スコープ」のところで出てきた「グローバルスコープ」に定義されている「グローバル変数」です。
jQueryを読み込んだ後で、$
をグローバル変数として定義している別のライブラリを読み込むと、$
が上書きされてしまい、$
=jQuery
として利用できなくなってしまいます。
即時関数を使って上記のように書くと、即時関数の中では安心して$
=jQuery
として利用することができます。
これについては@j5c8k6m8さんのコメントもぜひ参考にしてください!