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[Git]これだけ押さえる!gitconfigの基本

Last updated at Posted at 2021-03-06

gitconfigについて、押さえておきたい内容をまとめました。
具体的には、system, global, localの違いに関する内容になっています。

gitconfigのレベル

gitconfigには、system, global, localの大きく分けて3つのレベルがあります。
それぞれの基本的な情報は以下の通り。

適用範囲 設定ファイルの場所 設定コマンド(git config)のオプション
system システム上の全ユーザーの全リポジトリ /etc/gitconfig --system
global 使用ユーザー ~/.gitconfigまたは~/.config/git/config --global
local 設定したリポジトリ .git/config(設定したリポジトリ内) --localまたはなし

補足事項

上記だけではわかりにくい箇所もあるので、いくつか補足事項を。

globalは、git config --globalの設定をしたユーザーを使用している時に適用されます。

localは、設定をしたリポジトリで適用されます。
後続の「優先順位」にも関連しますが、操作しているリポジトリで、.git/configに設定があった場合、どのユーザーで操作をしてもその値が適用されます。
localは、オプションなしで設定ができますが、Git管理化していないディレクトリで実行するとエラーになるので、注意しましょう。

優先順位

優先順位は、system < global < localです。

公式サイトの8.1 Git のカスタマイズ - Git の設定によれば、/etc/gitconfig(systemの設定ファイル) → ~/.configまたは~/.config/git/config(globalの設定ファイル), 使用中のリポジトリの設定ファイル(.git/config:localの設定ファイル)の順に読み込まれ、後から読んだ値がその前の値を上書く、すなわち、優先されるとあります。

試しに、とあるユーザーで、system, globalを設定し、localの設定をしたリポジトリで設定状況を見てみましょう。
git configに、--listを付けて実行します。

$ git config --list
# system(/etc/gitconfig)の設定値
user.name=hoge
user.email=hoge@example.com
# global(~/.config)の設定値
user.name=fuga
user.email=fuga@example.com
# local(.git/config)の設定値
core.repositoryformatversion=0
core.filemode=true
core.bare=false
core.logallrefupdates=true
user.name=piyo
user.email=piyo@example.com

実際は出力されませんが、分かりやすくするため、「#」でコメントを入れました。
この設定だと、複数あるuser.nameとuser.emailは、一番下(後)に表示されている(読み込まれている)user.name=piyo, user.email=piyo@example.comが優先されます。

今手を加えているリポジトリで適用される設定を知りたい場合は、このgit config --listを使って確認するとよいですね。

なお、gitのcオプション(-c)を使えば、そちらで指定された値が適用されます(設定ファイルの値を上書きます)。

gitのcオプション(-c)も加味すると、優先順位は、
system < global < local < gitのcオプション(-c)
となりますね。

実行コマンド

以下に、各々の設定時の実行コマンドの例を挙げてみました。
user.nameと、user.emailを設定する内容にしています。
※git -cのみ、コミット時のコマンドにしています。

-- system
git config --system user.name "hoge"
git config --system user.email hoge@example.com

-- global
git config --global user.name "fuga"
git config --global user.email fuga@example.com

-- local
git config --local user.name "piyo"
git config --local user.email piyo@example.com

-- git -c
git -c user.name="bar" -c user.email=bar@example.com commit -m "test"

使い分けについて

system

システム上の全ユーザーの全リポジトリに適用されるが、最も優先度の低くなるsystem。
使うとしたら、以下のような場合でしょうか。

  • システム全体で、Git用ユーザーを統一したい場合
  • 所謂ゲストユーザーでGitを使用する場合

前者はあまりなさそうですが、後者ならありえそう??
ユーザーのgitconfigの設定(global)がない状態で、コミットしようとするとエラーになるので、それを防ぐための応急処置策としてよさそうです。

global

最もメジャーな設定ですね。

  • 個人用PCのメインGitアカウント
  • サーバのアカウントを個別で付与されている場合

個別のアカウントが割り当てられているなら、とりあえずはこの設定をしておけばよいでしょう。

local

localは以下の通りでしょうか。

  • 個人用PCのサブGitアカウント
  • 共用のサーバアカウントを使っていて、サーバ上に個人環境を構築する場合

メジャーなのは前者ですかね。複数のアカウントを使い分けている場合に使えそうです。
後者は現場にもよると思いますが、該当するなら、対象のGitリポジトリにlocal設定を行うとよいですね。

git -c

最後に、いちばん優先度の高いgit -c。
こちらは使うとしたら、以下のような場合でしょうか。

  • 普段はデプロイだけのサーバで少しだけ修正したい場合
  • 他者の個人環境にて、手を加える場合

使用頻度は低そうですが、覚えておくと、いざという時に便利。

終わりに

普段あまり気にすることではないけれど、だれが編集したのか?正確に把握するためにも、正しく設定を使い分けたいところ。

参考

特に使い分けについては、以下の記事を大いに参考にさせていただきました!

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