Delphi の 製品版 (Professional版以上) だと、便利なビジュアルライブバインディング (LiveBindingデザイナ) という機能があります。
バインディングウィザード上で任意のオブジェクトとオブジェクトを、線を引く感覚でバインドすることができます。
Starter ではビジュアルバインディングはありませんが、ライブバインディングは LiveBinding ウィザードを使って行なうことができます。
サンプルプロジェクトを使って説明します。
サンプルプロジェクトは、TPanel コンポーネント、TSepiaEffect コンポーネント、TTrackBar コンポーネントを使って、トラックバーを動かすと、Panel の色が変わるという簡単なものです。
サンプルプロジェクトを作る
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ウェルカムページ上にある「マルチデバイスアプリケーション (Delphi) の新規作成」をクリックするか、メニューの [ファイル | 新規作成 | マルチデバイスアプリケーション - Delphi ] を選択する
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「マルチデバイスアプリケーション」の画面が表示されるので「空のアプリケーション」を選択して [OK] ボタンをクリックする
コンポーネントを配置します
オブジェクトインスペクタでプロパティの値を変更します
バインドする TSepiaEffect コンポーネントの Amount プロパティは、セピア色の強さを設定するプロパティで、その値の範囲は 0~1 なのです。そのため Max を 1 に変更しています。
ここまででベースとなるプロジェクトが完成
いよいよライブバインディング
Starter でライブバインディング
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オブジェクトインスペクタ上の「LiveBindingコンポーネントの新規作成」をクリック
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オブジェクトインスペクタ上で、
オブジェクトインスペクタ上の「式」をクリックすると、バインディングされた情報を確認することができます
実行するとこんな感じ
はい、今回もコードを1行も書いていません。
Professional 版以上でビジュアルライブバインディング
参考として Profesional 版以上の「ビジュアルライブバインディング」をご紹介
TrackBar の Max プロパティを 1 に変更するまでの手順は同じです
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デザイナ上に表示されていないコンポーネントは、オブジェクトインスペクタ上で LiveBinding デザイナプロパティの「表示要素」を True に変更して表示することができます
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表示されていないプロパティは、コンポーネントの表示の「...」の箇所をクリックすると、バインド可能なメンバの一覧がダイアログ上に表示されるので、チェックをつけて表示することができます
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あとはバインドさせたいプロパティ同士を、LiveBinding デザイナ上でマウスを使って線を引くように操作するだけです
直感的に操作できるのと、このLiveBinding デザイナの画面は画像としても保存できるので、資料としても使えるのが便利ですね(^^)