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Oracle Cloudではじめるサーバレス Oracle Functionsことはじめ

Last updated at Posted at 2019-10-08

はじめに

本記事は、Oracle CloudでOracle Functionsを使用するための必要な設定方法について記載しています。

2019年8月1日に、正式サービスとしてOracle Cloudのサーバレスを実現するための**Oracle Functionsと、Oracle Functionsで作成した関数をイベントドリブンで呼び出せるOracle Cloud Infrastructure Events**のリリースが発表されました。

Oracle Functionsの公式マニュアルはWebから参照できますが、設定に関して一連の流れがまとまっていないため、初見の場合とても分かりずらいです。

本記事は、最短距離でOracle CloudのOracle Functionsを使用するための設定手順について簡潔にまとめています。

サーバレス

はじめに、サーバレスについて簡単に解説します。

一般的なサーバレスの技術は、FaaS(Function as a Service)として分類されます。
他のクラウドサービスで言うと、AWS Lambdaがメジャーです。

実行時間に応じて課金されるため、コード(関数)が実行されていないときには料金は発生しません。スクリプトの実行環境のみ提供されるので、IaaSに比べて大分保守コストは下がります。

実用的には、イベントに連動してトラフィックやパフォーマンスが求めれる、現代型のクラウドを使用したアーキテクチャと親和性が高い技術になります。

ホスティングするクラウドサービスも増えてきているので、サーバレスが進むと、システムの抽象化もより進み、インフラの概念は大きく変わることでしょう。

Oracle Functions

Oracle Functionsを使用するためには、Oracle FunctionsとOracle Cloud Infrastructure Eventsの設定が必要ですが、その他にも準備作業があります。

全体的に以下の作業が必要です。

  1. アクセス権の設定
  2. OCIRリポジトリの作成
  3. Oracle Functionsの作成
  4. Oracle Eventsの作成

本記事では、Oracle Functionsを使うために必要な上記、「アクセス権の設定」と「OCIRリポジトリの作成」について記載しています。

アクセス権の設定

ファンクションを作成するには、ユーザー・アカウントに、少なくとも1つのOCIRリポジトリと関連イメージに対するアクセス権が必要です。はじめに、アクセス権を設定するためのユーザを作成(※)します。

(※)既存ユーザを使用する場合は、ユーザ作成は不要

ユーザ

はじめに、Oracle Functionsで使用するユーザを作成します。
このユーザは、compartment単位で考えます。

また、APIの公開キーとトークンも合わせて設定します。

グループ

ユーザ作成後、ユーザが所属するグループを作成(※)し、グループに先ほど作成したユーザを追加します。

(※)既存グループを使用する場合は、ユーザ作成は不要

ポリシー

グループ作成後、親コンパートメントのポリシーに以下のポリシー・ステートメントを設定します。

allow group <グループ名> to manage repos in tenancy
allow group <グループ名> to manage cloudevents-rules in tenancy
  • 設定画面
スクリーンショット 2019-08-13 13.35.04.png
  • 設定後の画面例
スクリーンショット 2019-08-13 13.35.55.png

OCIRリポジトリの作成

次に、OCIRリポジトリと関連イメージを作成します。

OCIRリポジトリの作成

必要に応じて、OCIRリポジトリを作成します。
なお、OCIRリポジトリが存在しない場合は、docker pushコマンド実行時にリポジトリが作成されます。

スクリーンショット 2019-08-13 13.54.47.png

イメージのアップロード

以下のコマンドを実行し、Oracle Cloud Infrastructure Registryにログインします。

# docker login nrt.ocir.io

Username: <コンパートメント名>/<リポジトリ名>
Password: 
Login Succeeded

以下のコマンドを実行し、Oracle Cloud Infrastructure Registryにプッシュするタグをイメージに付けます。

# docker tag <コンテナID> nrt.ocir.io/<コンパートメント名>/<リポジトリ名>/<イメージ名>:<タグ名>

以下のコマンドを実行し、Oracle Cloud Infrastructure Registryにプッシュします・

# docker push nrt.ocir.io/<コンパートメント名>/<リポジトリ名>/<イメージ名>:<タグ名>

docker pushコマンドが失敗する場合は、ポリシーの設定に不備があります。ポリシーを設定しているコンパートメントの場所にも考慮が必要です。

  • docker pushコマンド失敗の例
denied: User UserId(ocid1.user.***) cannot UploadDockerLayer on resource mytenant/myproject

おわりに

上記、準備作業が終わったら、Oracle Functionsの作成とOracle Eventsの作成を行います。

参考

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