Apache2.4インストール手順

はじめに

Apache2.4系をソースインストール際の手順についてまとめました。
大きく、2.2系と比べてインストールする際の手順での違いは、apr及びapr-util等が同梱されていないため、Apache公式サイトからダウンロードし、合わせてインストールする必要があります。またpcreもpcreのサイトよりダウンロードしてインストールします。

前提条件

・gccのコンパイラがインストールされていること
・/usr/local/srcに資材があること(※)本手順での例
・/opt配下に必要パッケージをインストールする(※)本手順での例
・httpsの設定を行うため、opensslも合わせてインストールする
・本手順で使用しているapr等のバージョンは、執筆時のバージョン(注)

apr

• aprのソースがあるディレクトリに移動する。
  # cd /usr/local/src
• aprのソースを展開する。
  # tar xzvf apr-1.6.3.tar.gz
• 展開されたaprのディレクトリに移動する。
  # cd apr-1.6.3/
• コンフィグレを実行する。
  # ./configure --prefix=/opt/apr-1.6.3
• コンパイルを実行する。
  # make
• インストールを実行する。
  # make install
• aprがインストールされたことを確認する。
  # ls -l /opt

apr-util

• apr-utilのソースがあるディレクトリに移動する。
  # cd /usr/local/src
• apr-utilのソースを展開する。
  # tar xzvf apr-util-1.6.1.tar.gz
• 展開されたapr-utilのディレクトリに移動する。
  # cd apr-util-1.6.1
• コンフィグレを実行する。
  # ./configure --prefix=/opt/apr-util-1.6.1 --with-apr=/opt/apr-1.6.3
• コンパイルを実行する。
  # make
• インストールを実行する。
  # make install
• apr-utilがインストールされたことを確認する。
  # ls -l /opt

pcre

• pcreのソースがあるディレクトリに移動する。
  # cd /usr/local/src
• pcreのソースを展開する。
  # tar xzvf pcre-8.38.tar.gz
• 展開されたpcreのディレクトリに移動する。
  # cd pcre-8.38
• コンフィグレを実行する。
  # ./configure --prefix=/opt/pcre-8.38
• コンパイルを実行する。
  # make
• インストールを実行する。
  # make install
• pcreがインストールされたことを確認する。
  # ls -l /opt

openssl

• opensslのソースがあるディレクトリに移動する。
  # cd /usr/local/src
• opensslのソースを展開する。
  # tar xzvf openssl-1.1.0g.tar.gz
• 展開されたopensslのディレクトリに移動する。
  # cd openssl-1.1.0g
• コンフィグレを実行する。
  # ./config --prefix=/opt/openssl --shared
• コンパイルを実行する。
  # make
• インストールを実行する。
  # make install
• opensslがインストールされたことを確認する。
  # ls -l /opt
• /etc/profileに以下のパスを追記する。
  export LD_LIBRARY_PATH=/opt/openssl/lib

httpd

• httpdのソースがあるディレクトリに移動する。
  # cd /usr/local/src
• httpdのソースを展開する。
  # tar xzvf httpd-2.4.29.tar.gz
• 展開されたhttpdのディレクトリに移動する。
  # cd httpd-2.4.29
• コンフィグレを実行する。
  # ./configure \ --with-apr=/opt/apr-1.6.3 --with-apr-util=/opt/apr-util-1.6.1 --with-pcre=/opt/pcre-8.38 \ --bindir=/usr/bin --sbindir=/usr/sbin --datadir=/var/www --enable-mime-magic \ --enable-proxy --enable-proxy-ajp --enable-rewrite \ --enable-ssl --with-ssl=/opt/openssl
• コンパイルを実行する。
  # make
• インストールを実行する。
  # make install
• httpdがインストールされたことを確認する。
  # ls -l /usr/local/

起動スクリプト

以下のファイルを配備します。
/etc/systemd/system/httpd.service

[Unit]
Description=Apache Web Server
After=network.target remote-fs.target nss-lookup.target
[Service]
Type=forking
ExecStart=/usr/sbin/apachectl -k start -f /usr/local/apache2/conf/httpd.conf
ExecStop=/usr/sbin/apachectl -k stop -f /usr/local/apache2/conf/httpd.conf
ExecReload=/usr/sbin/apachectl graceful -f /usr/local/apache2/conf/httpd.conf
PrivateTmp=true
LimitNOFILE=infinity
[Install]
WantedBy=multi-user.target

参考

コンフィグレのオプションで、apacheのインストール場所を分けて、起動スクリプトでhttpd.confの指定場所を変更すれば、apacheを複数インスタンスで起動することができます。