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iOSエンジニアがMaaSとは何か学習した

Last updated at Posted at 2018-12-02

はじめに

 最近(2018年12月現在)あちこちで、MaaSやらCASEという言葉を耳にします。
MaaSのMはMobilityで、「Mobility as a Service」の略です。
AWSなどのクラウド近辺の住人からすると、「MaaSって自動車用の新しいクラウドのレイヤー?」などと考えてしまうかも知れませんが、実は調べてみたら予想と大きく違った、と言うお話です。

情報源としては下記の2冊です。
モビリティ 2.0「スマホ化する自動車」の未来を読み解く
モビリティ 革命の先にある全産業のゲームチェンジ

なぜ?

 実はMobilityに関するものだけでなく、世界の様々なムーブメントをキャッチアップしたいと何冊かの本を購入しました。それは、技術者・開発者の価値は「世の中の課題に対して新しいソリューションを提供することにある」と考えているからです。もちろん上司に命じられて素晴らしいシステムを完璧に構築・運用するのも良いと思います。しかし僕の理想は、自分のアイデアとそれから生まれた成果物で世界を変えることです。世界を知らずして世界を変えることは不可能だと思います。
 と言うわけで、全てを読破したわけではないのですが、中でも気になる自動車関係をまずは書き留めておきたいと思います。

CASEとは

最初にCASEですが、これは2016年パリモーターショーでダイムラーから発表されたキーワードです。
CASEとは、
・Connectivity(デジタルで繋がる)
・Autonomous Driving(自動運転)
・Sharing(共有・シェアリング)
・Electric drive systems(電動化)
の頭文字を取ったものになります。
技術者であれば大体想像がつく項目だったりしますが、肝心なのはこれが自動車メーカから出てきた言葉であるということです。一説によると日本の大手自動車メーカもかなり驚いたとか。
特にSharingの部分は今までのビジネスモデルを否定することに繋がるものを含んでいます。

 実は今年の6月に米国サンノゼでAppleの技術者カンファレンスであるWWDC18に参加してきたのですが、現地で初めてUberを利用して、これが全国何処でもリーズナブルな価格で可能ならばマイカーは不要だな、と思いました。また電動スケータの「Lime」や「Bird」も普及すると「自転車」などとともに都市の交通にインパクトがあるな、と感じました。

lime.jpg

 MaaSとはこのような自動車以外をも含んだ交通システムとそのための都市(に限らないが)設計、ビジネスまでも含んだ概念です。

MaaS

http://www.mlit.go.jp/pri/kikanshi/pdf/2018/69_1.pdf
にある図を引用します。
MaaSは段階的に実現するものと考えられており、その段階(レベル)が記載されています。

スクリーンショット 2018-12-02 13.41.58.png
  • レベル1は、駅まで自転車シェアリングで行って、電車に乗り換え、現地で自動車シェアリングで移動する、といった乗り継ぎのスマート化のこと。
  • レベル2では、それらの予約と決済が一括して可能になる。一括とは目的地までの移動に関するすべての(複数の)手段と支払いが1ボタンで確定できることを言う。
  • レベル3の説明が書籍と少し異なるが、書籍説明を優先すると、例えばレベル1、2を定額サブスクリプションで提供するようなパッケージ設計、ないしはビジネスのこと。
  • レベル4はこのようなシステムをベースにして、どのような社会(都市)を政策として作っていくのか?ということです。

 また、MaaSの本質は、マルチモーダルであり、複数の交通機関を連携して乗り継ぐことでマイカーを減少させていくこと という記述もあります。このことは自動車の保有コストと都市の設備コスト(駐車場、道路)が社会的な課題だと考えていることを意味しています。

 既に海外では様々な実証実験や実運用が開始されていて、日本での法整備を含めた遅れが心配な状況のようです。

関連リンク

下記に関連リンクを挙げておきます。

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