はじめに
Google WorkSpaces(以下、GWS)の基本的な設定は、以前に以下の記事でご紹介いたし
ました。今回は、GWS活用のナレッジ(GWSと他メールサーバの併用)をご紹介します。
記事の対象者
GWSと他メールサーバの併用を検討している方
例:1つのドメインで、ボードメンバーのみGWSを発行し、残りは通常のメールサーバ(IMAPやpop3など)を利用する
動作環境
2025年7月時点の以下サービスを使用しています。
・GWS
・お名前.com
・お名前.comレンタルサーバ RSプラン ※自社メールサーバとして使用します
必ずしもお名前.comレンタルサーバ である必要はなく、
pop/imap/smtpが使えるレンタルサーバ(Xサーバ、さくらのサーバ、ロリポップ等)でも実現可能
概要
実現イメージ
キーとなる技術的要素
GWSから自社メールサーバへのSTATICメール配送(メールルーティング)[★]
※上記実現イメージでは、部門Bに所属するtest02@agri-dx.netアドレス宛のメールのみ
自社メールサーバに配送されます。
[★]STATICメール配送(メールルーティング)
通常メールは、MX配送しますが、同じドメイン間でのメール配送の実現手段として活用される仕組み
対応内容
事前に準備しておくこと
-自社メールサーバの構築
-ドメインの確定
-GWSを使用するメンバ(メールアドレス)と自社メールサーバを使用するメンバ
(メールアドレス)の確定
GWS設定
では、上記実現イメージを実装していきましょう。
以下、手順です。
1.GWS基本設定
以前投稿しました記事「Google Workspace(GWS)導入の最初の一歩 #3」を
ご参照ください。
https://qiita.com/BizDX/items/786e718e555ee9befbd7
2.ユーザ設定
・GWS管理画面を開き、ユーザを追加します。
・テストユーザ2(test02@agri-dx.net)も上記の手順で追加します。
4.組織にユーザを割り当てる
テストユーザ2(test02@agri-dx.net)を部門Bのメンバとします。
5.GWSメールスタティック配送設定
テストユーザ2(test02@agri-dx.net)も属する部門Bのメンバ宛のメールを自社メールサーバに配送します。
・配送先である自社メールサーバを設定します。
・自社メールサーバへのメール配送ルール(条件)を設定します。
DNS設定
上記実現イメージより、自社ドメイン宛てのメールはGWSで受け付けることになります。
今回はDNSサービスのお名前.comで、自社ドメインのMXレコード(優先度:最高)としてGWSを設定します。
※メールシステムのセキュリティ対策
最近、なりすましメールや詐欺メールあるいはマルウエアを故意に受け取らせるような
メールが横行しています。
その為、SPF・DKIM・DMARCなどのメールシステムのセキュリティ対策が求められています。
対策をせずにメールシステムを稼働させていた場合、ある日突然メールが使えなくなる
ということもあります。再度使えるようになるまでは、ある程度の労力と時間を要します
し、その間のビジネスへの影響なども懸念されます。
メールの安心・安全・安定した利用の為、速やかに具体的な対策のご支援ご要望の場合は
sys@agri-dx.jpまで問い合わせください。
おわりに
1つのドメインで、IMAP/POPなどの通常のメールサーバ(さくらのメールボックスや、お名前.comメール、Xメールなど)とGWSを併用するナレッジをご紹介いたしました。
いかがだったでしょうか?
併用する方法によっては、メールシステムの安全性・安定性・コスト最適化を実現することが可能になるかと思います。
ご不明な点等ございましたら、下記問い合わせ先までお気軽にお問い合わせください。
参考サイト
・Gmail のメール ルーティング用のメールサーバーを追加する
https://support.google.com/a/answer/2614757?sjid=9107827796702376544-NC
・Gmail のルーティング設定を追加する
https://support.google.com/a/answer/6297084?hl=ja
本記事に関するお問い合わせは、こちらまで。
メールアドレス:sys@agri-dx.jp
電話番号:080-3156-5221