3
5

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

Proxmox での Windows VM のインストール手順 (2024 年 9 月時点)

Last updated at Posted at 2024-09-24

この記事の目的

久しぶりに Proxmox で Windows VM を作成したところ、手順がいろいろと変わっていたのでスクリーンショットを使いながら流れを解説します。

今後手順はまた変わると思いますが、2024 年 9 月時点でのスナップショットとしての情報です。

Proxmox 内にインストールされた Windows VM から、 USB デバイスや Bluetooth を使用できるようにするまでを説明します。

# この記事の対象となる Proxmox のバージョン
$ pveversion
pve-manager/8.2.7/3e0176e6bb2ade3b (running kernel: 6.8.12-2-pve)

変わっていたところ

1. virtio-win の設定が簡単になっていた

  • ISO 設定画面で、Windows イメージと virtio-win を同時に設定できるようになっていた。

  • ISO 設定画面で virtio-win の読み込み設定ができるようになっていたため、VM 作成後に IDE ドライブの追加や Boot Order の変更をする必要がなくなった。

    create_WinVM_02_OS

2. Windows のインストール画面で、ディスクドライバだけでなく、ネットワークドライバの読み込みも必要になっていた

  • Disk: "amd64\w11"

    DiskDriver

  • Network: "NetKVM\w11\amd64"

    NetworkDriver

Proxmox での Windows のインストール手順

  1. ファイルのダウンロード (Windows ファイルと virtio-win.iso ファイル)
  2. ダウンロードしたファイルを Proxmox にアップロード
  3. VM の作成
  4. VM の起動と Windows のインストール
  5. Windows で qemu-guest-agent を使用可能にする
  6. Windows VM で USB デバイスと Bluetooth を使用可能にする

これを知らないと先に進めない

手順の説明前に、「これだけは」という情報を書いておきます。

  1. Press any key to boot CD or DVD......が表示された時に何かキーを押す必要があります。

    最初の boot 時に Press any key to boot CD or DVD...... が表示されたら何でも良いのでキーを押す。
    ここでキーを押さないと、ネットワークからの起動モードに入ってしまいます。

    pressAnyKey

    ネットワークからの起動モードに入ってしまったら、VM の[Stop]を押して VM をいったんシャットダウンします。

    Stop

    🔥 この状態になってしまうと、[Shutdown]では停止できません。🔥
    [Stop]は電源コードを抜くようなもの、[Shutdown]は電源ボタンを押すようなもの、という分かりやすい説明が Proxmox Forum にあります。

  2. Windows のインストール時、ディスクとネットワークドライバのインストールが必要です。

    DiskDriver
    NetworkDriver

ファイルのダウンロード (Windows ファイルと virtio-win.iso ファイル)

  1. Windows 11 の ISO ファイルは以下のページからダウンロードできます。
    https://www.microsoft.com/ja-jp/software-download/windows11

  2. virtio-win.iso は以下のリンクからダウンロードできます。
    https://fedorapeople.org/groups/virt/virtio-win/direct-downloads/stable-virtio/virtio-win.iso

ダウンロードしたファイルを Proxmox にアップロード

ダウンロードした ISO ファイルを Proxmox にアップロードします。

アップロード手順は以下のページが分かりやすいです。🎉

VM の作成

1. General

  • VM IDName を指定します。

    create_WinVM_01_General

2. OS

  • Use CD/DVD disc image file (iso)ISO image として、アップロードした Windows ISO ファイルを指定します。

  • Guest OSTypeMicrosoft Windows にします。

  • Add additional drive for VirtIO drivers をチェック ☑ して、ISO image としてアップロードした virtio-win.iso を指定します。

    create_WinVM_02_OS

3. System

  • Qemu Agent にチェック ☑ を入れます。

  • EFI StorageTPM Storage を設定します。

    create_WinVM_03_System

4. Disks

  • CacheWrite back にして、Discard にチェック ☑ を入れます。

  • Storage が適切に選択されているか確認します。

  • Disk size64GB 以上にします。

    create_WinVM_04_Disks

5. CPU

  • Cores2 以上にします。

    create_WinVM_05_CPU

6. Memory

  • Memory4096MB 以上にします。

    create_WinVM_06_Memory

7. Network

基本的にデフォルトの設定でよいです。

私はルーターで IP アドレスが振りやすいように、MAC address を指定しています。

create_WinVM_07_Network

8. Confirm

設定を確認して Finish をクリックします。

Start after created をチェック ☑ してから Finish をクリックすれば、そのまま Windows のインストールに移行します。

create_WinVM_08_Confirm.png

VM の起動と Windows のインストール

作成した VM の [Console] をクリックし、画面に表示されている [Start Now] をクリックします

StartNow

Press any key to boot CD or DVD. が表示されたら何かキーを押す

pressAnyKey

Windows のセットアップ

  1. [次へ]

    install_WinVM_11_setupPage

  2. [今すぐインストール]

    install_WinVM_12_startNow

  3. プロダクトキーを入力して[次へ]をクリックするか、[プロダクトキーがありません]をクリック

    install_WinVM_13_licenseKey

  4. インストールするオペレーティングシステムを選択して[次へ]

    install_WinVM_14_selectSystem

  5. 「ライセンス条項に同意します」をチェック ☑ して[次へ]

    install_WinVM_21_agreement

  6. 「カスタム: Windows のみをインストールする」をクリック

    install_WinVM_22_selectCustom

  7. [ドライバーの読み込]

    install_WinVM_31_selectDrive

  8. [参照]

    install_WinVM_32_readDrivers

  9. virtio-win のドライブの NetKVM\w11\amd64 を選択

    install_WinVM_33_selectDriverFolder_01
    install_WinVM_33_selectDriverFolder_02
    install_WinVM_33_selectDriverFolder_03

  10. [次へ]

    install_WinVM_34_networkDriver

  11. [ドライバーの読み込]

    install_WinVM_35_selectDriveAgain

  12. [参照]

    install_WinVM_36_readDriversAgain

  13. virtio-win のドライブの amd64\w11 を選択

    install_WinVM_37_selectDriverFolder

  14. [次へ]

    install_WinVM_38_diskDriver

  15. [次へ]

    install_WinVM_39_selectDrive

  16. Windows のインストールが終了するのを待ちます。

    install_WinVM_41_installationStarted.png

Windows VM で qemu-guest-agent を使用可能にする

ドライバのインストール

  1. デバイスマネージャーを表示する。

    deviceManager_01.png

  2. [PCI シンプル通信コントローラー] を右クリックして [ドライバーの更新]

    deviceManager_02.png

  3. [コンピューターを参照してドライバーを検索] をクリック

    deviceManager_03.png

  4. [参照]

    deviceManager_04.png

  5. \vioserial\w11\amd64 を選択して [次へ]

    deviceManager_05.png
    deviceManager_06.png
    deviceManager_07.png
    deviceManager_08.png

  6. [閉じる]

    deviceManager_09.png

  7. [PCI シンプル通信コントローラー] の他に [PCI デバイス] がある場合は Memory Balloon Driver のインストールが必要

    deviceManager_11.png

  8. [ドライバーの更新]

    deviceManager_12.png

  9. [コンピューターを参照してドライバーを検索] をクリック

    deviceManager_13.png

  10. [参照]

    deviceManager_14.png

  11. \Balloon\w11\amd64 を選択して [次へ]

    deviceManager_15.png
    deviceManager_16.png
    deviceManager_17.png

  12. [閉じる]

    deviceManager_18.png

Qemu-guest-agent のインストール

  • virtio-win のドライブの guest-agent\qemu-ga-x86_64.msi を実行

    qemu-ga-x86_64.png

Windows VM で USB デバイスと Bluetooth を使用可能にする

Proxmox サーバーの shell で、 lsusblspci を実行して、USB デバイスと Bluetooth デバイスがあるか確認する。

$ lsusb
...
Bus 001 Device 003: ID 046d:c52b Logitech, Inc. Unifying Receiver
Bus 001 Device 007: ID 8087:0025 Intel Corp. Wireless-AC 9260 Bluetooth Adapter
...
$ lspci
...
03:00.0 Network controller: Intel Corporation Wireless-AC 9260 (rev 29)
...

該当する USB デバイスと PCI デバイスを Hardware から追加して、VM を起動。
(VM が起動している場合は再起動)

Hardware.png

Bluetooth, Wi-Fi がデバイスマネージャーに表示され、実際使えるようになっていました。

deviceManager_Bluetooth&WiFi.png

USB マウスも使えることを確認しました。

deviceManager_USB.png

👉 USB デバイスについては、[デバイス マネージャー]から[プロパティ]を開き、[電源の管理]内の「電力の節約のために、コンピューターでこのデバイスの電源をオフできるようにする」をオフにすることで接続が切れてしまうのを防げるようです。
(👉 Uncheck "Allow the computer to turn off this device to save power")

参考ページ

3
5
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
3
5

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?