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VMware以外の選択肢:Virtuozzo Hybrid Infrastructure(VHI)の導入ガイド

Last updated at Posted at 2025-03-05

こんにちは、Virtuozzoソリューションエンジニアです。

最近、VMwareの騒動を受けて、弊社への問い合わせが急増しています。しかし、この記事にもあるように、「脱VMware」を目的とした移行では、期待するメリットを得られず、むしろ失敗するリスクが高いと考えています。

確かに、VMwareからの移行を検討する気持ちは理解できますが、弊社としては 「脱VMware」ではなく「活VMware」 という考え方を推奨しています。つまり、VMwareをうまく活用しながら、他の仮想化基盤やクラウド基盤と組み合わせ、最適なクラウド環境を構築するアプローチです。

最終的に 完全にVMwareを脱却するのか、それとも活用し続けるのか は、一歩ずつ慎重に検討しながら進めるべきだと考えています。

こうした状況の中で、VMware以外の選択肢として注目が高まっている Virtuozzo Hybrid Infrastructure (VHI) の導入プロセスについて整理しました。


1. 必要な機能の整理

まず、既存のVMware環境で利用している機能を整理しましょう。VMwareと100%同等の機能を持つ製品は存在しません。そのため、以下のように分類して要件を明確にすることが重要です。

  1. 必須機能
  2. あったほうが良い機能
  3. あれば嬉しい機能
  4. なくても困らない機能

この整理を行うことで、製品選定の際にスムーズに比較ができます。


2. 機能の比較

VHIのデータシートやドキュメントを確認し、整理した機能と照らし合わせながら、対応の有無を明確にしましょう。対応していない機能がある場合、アーキテクチャの違いによるものかもしれません。そのため、本当に必要かどうか、また代替案があるかを検討することが重要です。
VHIの特徴は、こちらのリンクにある「技術的な注目点」セクションをご参考にしてください。

この段階で、弊社または弊社代理店に積極的にお問い合わせください。


3. VHIサンドボックストライアル環境での機能確認

目的:UIの分かりやすさ、操作性、機能が揃っているかなどを確認すること

いきなりサーバーを準備してインストール・テストするのはハードルが高いと感じる方も多いでしょう。そこで、VHIサンドボックストライアル環境 を利用するのがおすすめです。

この環境では、VHIの基本機能やインターフェースを簡単に確認できます。ただし、他のユーザーと共有する環境であるため、本番データは絶対に置かないように注意してください。

サンドボックストライアル環境へのアクセスについて、こちらの問い合わせフォームから申し込むことができます。


4. ライセンス価格の確認

サンドボックス環境での機能確認を終え、機能・性能の問題がなければ、ライセンスの形態と費用感を確認するのが賢明です。すべてのテストが完了した後に「価格が合わない」という事態を避けるためです。VMwareからVHIに乗り換えた場合のコストメリットを把握しておきましょう。

Virtuozzoのライセンス形態には以下の種類があります。

エンタープライズ向けライセンス

  1. サブスクリプション(Subscription)

    • 課金単位:
      • CPUコア(利用可能な物理コア総数)
      • ストレージ(利用可能なロジックストレージ容量)
    • 例:1物理CPUコアあたり〇〇円、1TBあたり〇〇円
  2. 永久ライセンス(Perpetual License)
      - 課金単位:

    • CPUコア(利用可能な物理コア総数)
    • ストレージ(利用可能なロジックストレージ容量)
    • 初年度はサポートメンテナンス費用が発生
    • 2年目以降、メンテナンス費用を支払うか選択可能
    • メンテナンス費を支払わない場合、サポートが受けられない点に注意

クラウドサービスプロバイダー向けライセンス

  • PAYG(Pay As You Go)モデル(従量課金)
    • RAMベースの課金(1GBあたり〇〇円)
    • コミットメント制(利用量が増えると単価が安くなる)
    • 最初は最も低いTierから始め、使用量に応じてアップグレードが推奨

VHIのライセンスについては、弊社代理店に直接お問い合わせください。弊社にお問い合わせいただいくことも可能ですが、代理店をご紹介させていただくことがありますので、ご了承ください。

ライセンスについて、詳しくこちらの資料をご確認ください。


5. ローカルインストールPoC(概念実証)

目的:インストールの容易さ、パフォーマンス、HA、ネットワーク設定、バージョンアップなどの検証確認

物理サーバーへのインストール

VHIはHCI構成のため、専用のストレージデバイスは不要 です。HA(High Availability)を考慮する場合、最低でも物理サーバー3台が必要ですが、検証環境なら1台から始めることも可能です。ただし、1台2台でも検証テスト可能ですが、HAがないのでご注意ください。物理サーバー1台しかない場合、下記の「二重仮想化VHIインストール」をご参考ください。
また、一部の方から「コンシューマ用PC上でもインストールできたよ」という声をいただきましたので、機能確認程度なら試してみる価値があるかもしれませんが、責任取れませんw

二重仮想化(Nested Virtualization)VHIインストール

物理サーバー3台がない場合でも、既存のVMware仮想環境もしくはVHI仮想環境を利用すれば構築可能です。ただし、VMwareやVHIの二重仮想化機能を事前に有効にする必要があります。やり方もシンプルです。
VMware環境をお持ちの場合、VMware上でVM 3つ以上作成し、VHIのイメージからインストールするだけです。
物理サーバー1台しかない場合、VHIシングルノートでインストールを行い、できたらNested Virtualizationを有効にしたうえで、必要なVMとネットワークインターフェースを作成し、インストールするだけです。

注意点として、二重仮想化では機能の確認は可能ですが、パフォーマンスの確認はできません。パフォーマンステストを行う場合は、物理サーバー上で実施するのが望ましいです。

詳細なインストールガイドとサーバー要件はこちらです。

PoCのライセンスについて

最大96コア・1TB以内であれば、ノード数と期間無制限で無償利用可能です。これを超える場合は、期間限定の無償トライアルライセンスを発行することも可能です。必要な方は、こちらの問い合わせフォームより 必要なCPUコア数、ストレージ容量、ノード数を明記のうえ お申し込みください。

ただし、無償のトライアルライセンスに関して、弊社もしくは代理店からベストエフォートのサポートしかできないため、ご了承ください。きちんとしたサポートを受けたい場合、少量の本番用のライセンスが必要です。


6. 本番用ライセンスとサーバーインフラの調達

本番ライセンスは 弊社代理店経由 で購入可能です。
また、サーバーインフラについても、弊社代理店が取り扱うブランドから調達するか、既存の商流を活用する方法があります。

まとめ

  1. 必要な機能を整理 し、要件を明確にする
  2. VHIの機能を比較 し、要件を満たせるか確認する
  3. サンドボックス環境 で基本機能をテストする
  4. ライセンス価格を確認 し、予算内で運用できるか検討する
  5. ローカルインストールPoC で実際の運用環境をシミュレーションする
  6. 本番ライセンスとインフラを調達 して運用を開始する

この流れを参考に、Virtuozzo VHIの導入を進めてみてください!


ご不明な点がございましたら、弊社または弊社代理店までお気軽にお問い合わせください。

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